機内で観たクリント・イーストウッドの『運び屋』に感動。今年のベストは『グリーンブック』に決まりかと思っていたのですが、順位が変わりそうです。
87歳でドラッグの運び屋をやっていたレオ・シャープにインスパイアされた映画。運び屋の話といえば、割と重めの話になりそうなのですが、基本路線はコメディーに近い、というかコメディー。90歳の運び屋アールを演じるイーストウッドの飄々とした演技の素晴らしいこと。
イーストウッドから世の中の馬鹿な男どもに語りかけるメッセージとも言えるストーリーでもありますが、町山智浩の解説を読むと、イーストウッド自身の若い頃を投影した話でもあるということで、さらに驚くと共に大笑いさせられました。ま、これは町山さんの語り口が面白すぎるということもあるのですが。
イーストウッドといえば、アップセッターズのアルバム、なかなかの名作です!と答えたくなるほど映画には疎い私。これまで特にクリント・イーストウッドへの思い入れもなかった私ですが、このタイミングでこの作品、この俳優、この監督に出会えたことは本当に感謝したいと思うのであります。イーストウッドの出演・監督した映画で観ていないものは山ほどあるので、どんな映画があるか大いに楽しみなのあります。
さて、運び屋絡みではずっとスケールの小さな話になるのですが。次の出張の時に日本から乾燥パセリと乾燥バジルを工場に持って来てくれ!という話が舞い込み、トランクに真空パックしたパセリとバジルを大量に詰め込んで来た訳ですね、今回。
控えめに言っても、真空パックした大量のパセリとバジル、末端価格はしれているとは言え、特にバジルなんかは色合いも含め、超怪しい訳です。それがトランクの中に山盛り。持ち込む私はご存知の通りの風貌。
はっきり言って機内でイーストウッド最高!等と盛り上がっている場合ではないのですが、なんとか無事にイミグレ通過できて良かったな!という訳ですが、そんな私と比べると、一回2億円程のブツを運んでいたと言われるレオ・シャープという人は相当な度胸の持ち主だったよな、と変な部分で感心しつつも、自分の小市民ぶりに苦笑してしまうのであります。ま、私には到底無理だなという、どうでも良い話なのですね。おわり