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パッドマン

さて、新春ですから映画でも観に行こうということで、昨年見逃していたパッドマンを。レイトショーにて。
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インドで生理用ナプキンを開発したアルナーチャラム・ムルガナンダの半生を描いた映画。中学や高校で観せておくべき、良い映画です。偏見の目に晒されながら苦闘する主人公ラクシュミの姿に心打たれます。が、私の心を鷲掴みしたのは、ひょんなきっかけでラクシュミと知り合い、大企業への就職を断って一緒に奮闘するパリーでしょう。知的でセクシーでかっこよすぎます。ま、単純にパリーを演じるソーナム・カプールが魅力的すぎるという事でもあるわけですが。
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もっとも一番盛り上がるのは国連に招かれてのスピーチですね。おそらく見る人だれもがグッとくる場面。ムルガナンダの偉業は二つあって、一つはナプキンを作る機械を低コストで開発したこと。もう一つはマイクロクレジットでナプキン製造機を提供し、田舎の女性に働くチャンスを与える活動を行ったこと。映画ではどちらかというと機械の開発のほうがメインで、マイクロクレジットのほうは駆け足気味だったのは少し残念なのですが、国連でのスピーチではしっかりと女性が自立できる社会の重要性について触れられています。スピーチは観ていて熱くなります。一発撮りというにはあまりに素晴らしいアクシャイ・クマールの迫真の演技力も◎。
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映画は実話をベースにしたものですが、あくまでもベースにしたということでかなり脚色されている模様。というより、ほぼオリジナルのストーリーといった方がよさそう。肝心のパリーですら実際には当時ムルガナンダを下宿させていた大学の女性教授だったそうですし、その他の逸話もかなり変更されている模様。そうなると、実際のヌルガナンダ氏のストーリーが気になるところです。私を感動させた国連でのスピーチの内容はあまり変わっていないことを願います、はい。

ちなみに国連でのスピーチの内容は、町山智浩の「アメリカの“いま”を知るTV」で放送された悪しきマチズモを振り払うための刑務所での教育シーンに通底する考え方があるのが興味深いところ。こういう考え方がこの数年で世界に浸透して、社会の思想自体が変化してくるのではないか?という淡い期待を感じさせられたりもしました。



偉大な男、強い男、国を強くしない
女性、母親、姉妹が強くなれば、国、強くなる
by zhimuqing | 2019-01-05 00:28 | Change! | Comments(0)
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