現役感たっぷり

驚きのリロイ・ハトスン初来日。何となく苦手感というかアウェイ感のあるビルボードライブへ。
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ライブを電話で申し込んだ際に、間違えて5月4日と電話で言ってしまい、「萩原健一さんですね、まだお席はございます!」との答えに仰天したのは数か月前。それにしても、ハトスンのライブの休みの日にショーケンのスケジュールが組まれるというのは、ショーケンがその昔ジェイムズ・カーとカバーしていたことがあるとはいえ、なかなか予想がつかないですよね。そうそう、会場のテーブルにも、そのショーケンや小柳ゆきとかNOKKOのライブのチラシが置かれてありましたが、ハトスン聴きに来た客層にはなかなかマッチしないのではないかと。

それはさておきリロイ・ハトスンですよ。ドラム、パーカッション、ベース、ギター、鍵盤2、サックス+フルート、コーラス2名のなかなか豪華な編成。中央には御大向けのローズのスーツケース(多分)と並んでティンバレスがセット!否が応にも盛り上がります。

ライブはいきなりレコードの音源“Cool Out”から始まり、そこにバンドの演奏が重なっていく流れでスタート。もう1曲キーボードがソロを回した後に“Don’t It Make You Feel Good”で真っ赤なハンチング、ベスト、パンツで決めた御大登場。いったん妙な間をおいて一発目は“Lover’s Holiday”。続いて“It’s Different”、“All Because Of You”。めくるめく美メロの3連発。頭のドラムブレイクで歓声が上がるのは流石。高い音は少しだけきつそうですが、もともと超絶技巧を聴かせる人ではないのであまり気にならない。バンドの音も原曲をかなり忠実に再現していて気持ち良いことこの上ない。ところどころで御大がティンバレスをたたくのがまたいい感じ。派手なフレーズを狙わず、グルーヴを重視した叩きっぷりなのがハトスンらしいかと。

実によい感じで温まってきた演奏だったのですが、初めてソロとして作った曲として紹介した“So In Love With You”は出だしがスムーズにいかず、やり直し。レゲエ以外ではなかなか見ない光景。コーラスの音はプリセットを使っていて、そことの絡みがうまくいかなかったものと推察。バンドはUKのバンドらしく、おそらく今回が初めても顔合わせっぽくもあり、曲間の妙な間はそのせいかも。もっともバンドはしっかりハトスンの曲を研究していて、特にドラムとパーカッションは猛烈に私の好みだったのですが、後で隣の人から聞いたのですが、ドラムのニック・ヴァン・ゲルダーは元ジャミロクアイのドラマーらしい。なるほど!

続く“Love The Feeling”でバンドメンバーにソロを振って、それを楽しんでいるハトスンの笑顔もなかなか。一人ひとりものすごく褒めながら紹介するところにも人柄が現れます。“Never Know What You Can Do (Give It A Try)”でのファンク度を増した演奏も心地よい。その後はコーラスの二人に出番を譲っての2曲。キュートでかわいくてうまかったけど、1曲でよかったかな。で、必殺の“Lucky Fellow”。何気にこのベースはかっちりはめ込むのが難しい曲ですが、さすがにレコードでのラッキー・スコットの演奏には及んでなかったかも。アンコールはなぜか本日2回目の“Don’t It Make You Feel Good”で終了。この辺も十分にリハをやる時間がなかったことを伺わせますが、音は気持ちが良いので、それはそれでOK。(正直言うと一番好きな"Love To Hold You Close"が聴きたかったけれども)

ということで、正直もっと厳しいかもと思っていたので、本人の現役感に驚きましたね。最近の活動状況を全く知らないので、息子の活躍を陰で見守る的なスタンスになっているのかと思っておりましたよ。バンドを見守る姿からも往年のバンドマスターぶりがうかがえる気がしたし。もっとも本人がバンドを一定期間鍛えあげると、もっともっと凄い音になる気がしたのもたしか。自身の鍵盤の演奏もあまり多くなかったし、70年代屈指のメロウグルーヴの使い手の神髄の一部しか見せていなかったのではないか?普段はツアーをやっていないのかもしれないので何とも言えませんけどね。

やっぱり本人の現役感を考えると新作を期待したいですよね。腕利きのミュージシャンとスタジオに籠って新作を作る。舵取りは本人と息子のJR、ゲストは息子の伝手でジル・スコットとソウルチャイルド。で、その勢いのまま、ツアーに回るというのが一番望ましい形かと。どうでしょう?何せ本人がまだまだ相当に元気みたいなので、期待が膨らんでしまうのですね。また来年あたりも来てほしいですね。
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by zhimuqing | 2018-05-03 23:28 | Funkentelechy | Comments(0)
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