満を持して映画「ブラックパンサー」。
アフリカが舞台、マーべルもの、クールな衣装、文句のつけようのない配役、音楽監修はケンドリック・ラマー、私の鉱物、いや間違えた好物をちりばめた作品ということで、大いに期待して観に行ったのですが、結論から言いますとちょっと期待しすぎたというか、気負いすぎたというべきか。
いや、本当に好きな世界観なのですよ。ラストのトランプに対する皮肉を挙げるまでもなく、背景に流れるテーマ、例えばアフリカの民族紛争とか経済格差や援助の問題点とかその辺を包括しながら進めるストーリー。キャスト、特に戦う女性陣もヒップだし、ラマーの音楽は西アフリカに多少沿いすぎている気もしますが、これまた文句なくかっこいい。でも、どうしても盛り上がれない自分がいるのも事実。群れを作らないはずの豹が群れているという違和感ではなく。
思うに、ブラックパンサーのコスチュームかな、私の敗因?は。途中からどう見ても、子供のころに馴染んでいた(正確には少しずれているけど)戦隊モノを思い起こしてしまい、なぜか作中に入り込めなかったのですね。蒸着!とかグランドパースとか焼結!とか赤射!とかドルギランという言葉を叫んでいた弟を思い出してしまう。宇宙刑事ものとアメコミというのが似てしまうのは当たり前のことだし、今まで君はそれを楽しんできたのでしょ?と言われるとそれまでなのですが、自分の好きなジャンルに大いに接近しただけに、逆に違和感が生じてしまったのかも。
あとはアクションシーンかな。生身の肉体というか力感がさすがに希薄すぎる。それは例えば、ベイダーとルークの戦いのほうがもっと派手なはずのヨーダとドゥークー伯爵の戦いよりも盛り上がらないのと似ていますね。私がオールドスクール過ぎるのかもしれませんが。アッシャーの完璧な歌唱よりジェシ・ジョンスンのへなちょこな歌のほうが痺れることが多いのとも似ているかと。
とはいえ、ブラックパンサーもかっこいいので、アヴェンジャーズの新作で登場するとコーフンするのだろうし、もっと言えば主役よりもかっこいいオコエとシュリのスピンオフを期待するわけですが。なんかめんどくさい観客で申し訳ございません、という感じですね、はい。
お久しぶりのアンジェラ・バセットも相変わらずおきれいですね。
ヴィヴラニウムの資源量も少し気になるかも
タイ関係をネットで見ていると、なかなかマーべルな写真が多くうれしくなる。このくらい気負いがない自然体というのが望ましいものです。
アヴェンジャーズに出演してほしいものだ。