ということで、都はるみ、観にいって来たのでありますね。
もちろん人生初の演歌体験ですね。 一人だと敷居が高いので、両親も同伴です。 由緒正しい浅草公会堂の周りはもう凄いですよ、 相当な人生の先輩たちの熱気で溢れんばかり。 もうね、皆さん人生のベテラン、しかもテンション上がっていますから、 係員の誘導なんかも無力感が漂いつつも、 いっせいに階段を駆け上るなんてこともなく、 皆さんゆっくりと時間をかけて階段の両サイドを上がっていかれますね。 お前もすぐにヨボヨボさっ!というバッパーズの曲も思い出しました。 で、肝心のショーですが、途中休憩ありの2時間強、 がっつりと歌いまくる都はるみ、満喫しました。 昨日慌てて予習したアンコ椿以外、知ってる曲はないと思っていたのですが、 やはり子供のころに耳にしていたのか、意外や意外、 かなり聞いたことがある曲が多い。全体の8割ぐらいかな。 Youtubeで観た若い頃のうなりまくる感じは流石に薄れてきていますが、 もう円熟しまくった歌ぢから、分かっちゃいたけど、やはり驚きますね。 針の目を通すようなコントロール、変幻自在のこぶし、 重力が突然変わるようなダイナミクス、やはり超一流の歌手だな、と。 もちろん私が普段聴いている音楽のそれとは違いますが、 天性のリズム感の凄みにも圧倒されますね。 もっとリズムものを歌っていたらよかったのに!と思いましたが、 私が知らないだけでしょう、多分。 デビュー50周年を超え、シングルはなんと141枚、 さすがに肉体的には歌手としての最盛期を越えているのだろうけど、 そうは思わせないソウルフルな説得力も凄いですね。 MCで、今が一番最高!と言っていただけのことはあります。 ここぞという時の感情移入とそれを表現する体の動きは生で見てこそ。 ちょっとした目線や体の動き一つ一つの表現の完成度にも 当たり前だけど、びっくり。 何千回、何万回と毎回しっかりと同じ曲を歌いあげてきた、 その積み重ねや表には出てこない日々の鍛錬が透けて見えるような気が。 演歌のどろどろした感じ(私の偏見?かもしれないですね)がなく、 さっぱりした後口は多分、本人の資質でしょう。 曲間の京都弁でのMCも軽妙で親しみやすいですが、 1曲1曲、作曲家や作詞家のエピソードを挟んで丁寧に説明するのが面白い。 演歌界ではそういうものなのかどうかは、分からないけど。 あと、びっくりするのがバックバンドを務める閻魔堂の演奏。 もちろん、ファンクやラテンの躍動感はありませんが、 演奏、ものすごく上手い。 バックを務めて26年だそうだけど、エンディングの音を切る場面なんか、 軽く打ったバスドラの響きが消えるタイミングで全ての楽器の音が スパッと消えてなくなる様に驚愕。 バンマスのベースのオジサマ(紹介があったが名前失念しました)の 音をリズムの上に柔らかく置いてくる感覚は、 ジャンルが異なるとはいえ、アシュトン・バレットを思い出すほど。 (出てくる音は全く違いますけどね) 学生の頃に少し参加したビッグバンドのバンマス(RIP)が言っていた、 演歌が一番難しいという言葉を20年ぶりに思い出しましたよ。 ということで、まあ今後通いつめたり、CD集めたりすることは 流石に無いでしょうが、やはり超一流は超一流だと再認識。 凄い、とか、驚いた、とか、そういう言葉だらけになるのも勘弁していただきたい。 勉強にもなりましたが、それよりもいいもの観たなぁという気持ちですね。 前方のほうで、飛び跳ねる推定年齢75歳の人生の先輩の姿も含め、 いいもの見せてもらいました。
by zhimuqing
| 2015-02-25 23:28
| Blues 4 Terapin
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Comments(4)
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hide
at 2015-02-27 19:45
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ワタシにとってはるみは、やっぱ80年代なんですよ。…ナントS57年伝説の新宿コマと59年最初の引退前のNHKホールファイナルステージがDVD化されてるではありませんか!!getしないと!
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zhimuqing at 2015-02-28 00:31
>> hide兄さま
兄さん、薄々感じていましたが、やっぱり相当な○○モノですね! もしかして、最前列でミヤコッ!とかハルミィ!とか叫んでいる諸先輩の お知り合いではないかと睨んでおります。 ちなみに私の観察してところでは、ミヤコォォォォではなく、 あくまでもミヤコッ!と短めのシャウトするのが通のようです、はい。 是非ともDVDを購入してお確かめ頂きたいっ! いっても、御歳もうすぐ67歳ですからね、 流石に全盛期のパワーと伸びはないのでしょうが、 でも同年代のソウルシンガーに比べるとキレがありますね。 バンドが伸び伸びと演奏して、客席が立ちあがる「好きになった人」では リズムも立ってるし、ああいう曲をもっと聴きたいっすね。 あと、PAの音ももう少しでかいほうがいいかな。
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at 2015-03-03 11:02
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昨日は大阪にバドゥの前座も務めたジャロッドローソンを観に行き満たされて家路に着いた私をポストで待ち構えていた「都はるみファイナル」我が家はNHKホールとなったのでした。引退前の最後のステージ、特別な感情の中熱唱する都に涙なくしては見れません!先輩方の必死の声援をリアルに感じたくて、ヘッドホンで観賞したのでした。ミヤコッ!ミヤッコッ!!!!
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zhimuqing at 2015-03-04 18:24
>> hide兄様
そうですか、ジャロッド・ローソン、良かったですか? ノーマークだったんで、聴いておきます。 ファイナルはたしかに面白そう。 でも、夜中にヘッドホン付けて画面に釘付けな兄さんの姿を想像すると、 それはもっと面白そうです、はい。
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