スモーキー・ロビンソン、4年ぶりの新作≪Smokey & Friends≫。
ここ数年、一番聴いているのはスモーキーの諸作だったりする私には、 こうやって元気に新作が届くのはとても嬉しいことですね。 ![]() 有名ゲストを迎えてデュエットするという企画盤。(ソロ時代の曲も2曲ほど) ゲストのメンツはかなり豪華です。 エルトン姐さん、スティーヴン・タイラー、ジェイムズ・テイラーから メアリーJ、ジョン・レジェンド、レディシ、シーロ―といった中堅どころ、 ミゲル、アロー・ブラックといった若手まで万遍なく目を配った人選。 はっきり言ってしまうと、オリジナルを超える出来ではありません。 あの頃のモータウンは奇跡が起きたようなもの、というか奇跡そのもの。 超えることはおろか、再現することも限りなく難しいわけで、 そんなことは当たり前ですね。 とはいえ、このアルバムが単なる懐メロの緩いアルバムかと言えば、 決してそうでもないな、というのが私の感想。 スモーキーとは相性がばっちりとは言えないゲストもいるし、 過去の名唱、名演に縛られてしまった感があるトラックもありますが、 なんといっても不滅の名曲、多少アレンジが変わろうと、 歌い手の解釈に違和感が残ろうと、それをねじ伏せて、 優しく包み込むだけの懐の深さがあるのだ。 ![]() マーヴィンの溌剌としたヴァージョンと全く違う大人な構成が渋い! 意外に良かったのがミゲルやアロー・ブラックとの“My Girl”。 メアリーJやレディシは抜群の安定感。スリルはないけど、これはこれで◎。 逆にもう一つなのが、原曲に捉われすぎた“Get Ready”。 シーロー・グリーンは悪くないけど、少し期待しすぎたか。 懐の深さというと、スモーキーの歌唱力。 ミラクルズとしてデビューして以来、声変わりし続けるスモーキーですが、 声の艶やフレージングの妙といったところは全く衰えない。 ファルセットを多用するシンガーは声の衰えが早いとの定説を 軽々と覆してみせる御年74歳、実に素敵です。 ![]() 87年の名作≪One Heartbeat≫以来の売れ行きらしく、 やはりそういうニュースは嬉しいですね。 第2弾を作るとしたら、ゲスト選びを手伝わせてもらえないでしょうかね? 大御所枠ではアリサにグラディス、ロン・アイズレー、オージェイズ、シャカ。 男性歌手枠ではケリスやベネイ、キース・スウェット、ジョニー・ギル 女性では、フェイス・エヴァンス、エリカ・バドゥ、モネイちゃん。 グループだと、アン・ヴォーグ、シルクかソロを入れたい。 声の質感で選ぶのであれば、サディーク、ディアンジェロに エル・デバージ、マックスウェル、ラサーン・パタースンあたりかな。 ただ、こうやってまだシンガーとしてイケている姿を見せられると、 セルフカバーでお茶を濁すのが勿体なく感じてしまうのですね。 スモーキーは名曲をたくさん書いているのだけど、 実はいろいろなパートナーと組んで作った曲が多いのだし、 今の現役バリバリ(スモーキーだって現役だけど)と組んで、 新曲いっぱい書いてアルバム作ってほしいのですが、どうでしょう? ![]() エリック・ベネイとジョージ・ナッシュのコンビあたりは 間違いなく相性抜群で相当良いものが出来るはず。 リズムに対する鋭い面を引き出すのであれば、飛ぶ鳥を落とすファレル、 ダンサーへの自在な対応力を見せつけるということでデイム・ファンク、 本気でファンクするンデゲオチェロ&マイロンなんかとの組み合わせは想像するだけで 鼻血が出そうになるのは私だけ? もう少し地下系統だったらジェシー・ボイキンスⅢ、 ヒップホップ方面だとドゥームやエイドリアン・ヤングもいいが、 思い切ったところでDJクィックなんかが、はまりそうな予感がする。 うーん、この中のどれか一つでもいいので、やってんもらえんかのう? ![]() ■
[PR]
by zhimuqing
| 2014-09-17 19:28
| Funkentelechy
|
Comments(2)
![]()
ギル!!!!…と、過剰に反応すると術中にはまってしまうので止めときます。趣旨は違えどメイズのトリビュートアルバムもかなり良かったけど、外したい曲もチラホラ。う~ん難しい。ちなみにワタシのケータイのアドレスはロビンソン爺に由来します。余談ですが。
>> hide兄様
くそう、ギル姐のトラップに引っかかりませんでしたか! メイズのトリビュート、たしかに選ばれたシンガーと楽曲から考えると、 もう一つ足りないものが結構あったかも。 いい曲といいシンガーを組み合わせても、単純にうまくいかないというところが、 この手のトリビュートの難しさを実感させますね。 音がパキパキしている曲が多すぎたかな。 もっとモコモコとレイドバックした音のほうがいいので、 ボブ・パワーとかその辺の90年代のヒップホップが得意な人が ミックスしたらまた違ったと思うのですけどね。 ケータイのアドレスは薄々そうでないかと思っていましたよ。 タバコも確か吸われなかったと思うし。
|
検索
以前の記事
2018年 04月 2018年 03月 2018年 02月 2018年 01月 2017年 12月 2017年 11月 2017年 10月 2017年 09月 2017年 08月 2017年 07月 2017年 06月 2017年 05月 2017年 04月 2017年 03月 2017年 02月 2017年 01月 2016年 12月 2016年 11月 2016年 10月 2016年 09月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 03月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 カテゴリ
全体 Funkentelechy U GOTTA FRIEND Blues 4 Terapin On The Corner Make Me Wanna Holler All The Kings Men BOP GUN Mickey's Monkey Job Hot Barbeque Rumba DE Manbo! Change! Starship Troopers La Sombra Del Viento A Felicidade Open the gate Dawn 'n' Shine Popper's Delight KUNG FU MEETS THE DR FOOL OF APRIL 未分類 外部リンク
記事ランキング
画像一覧
|
ファン申請 |
||
外部サイトRSS追加 |
||