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美しさに溜息のみ

自分ではどうしようもない、とても厳しい話を聴いて、
一日を大事にしなくてはいけないと改めて思い、
夜、子供達が寝た後、ディープ・スペース・ナインを久しぶりに鑑賞し、
その後、ウェイラーズの≪Burnin’≫を聴きながらベースを弾きました。
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リー・ペリー時代の音源を集めた≪African Herbsman≫とか
≪Catch the Fire≫のオリジナル・バージョンと並ぶ
ウェイラーズ、ボブ・マーリー関係でのベストアルバムの一つ。
全ての面で、このレベルまでパーフェクトなアルバムというのは、
世界的にもごくごく僅かなのではないか?

コーラス・トリオとしてのウェイラーズ最後のアルバム。
マーリー、ウェイラー、トッシュ、それぞれが最高の歌手だけど、
やはり、それぞれが他の二人の声をバックにして歌っているときこそ、
最高に輝いていたことは誰にも異論がないでしょう。
アイ・スリーが決して悪いわけではないのだが、
このトリオはやはり特別過ぎて、比較の対象にならない。
この3人が組んでいたこと自体が、奇跡というか僥倖だったのだ。
香気溢れる歌が限界まで高まり、妖気に変わってしまうほど。
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そういう訳で、≪African…≫に比べると、音が程良く抜けているし、
≪Catch…≫には、ウェイラーのリード曲がないことを考えると、
トッシュとウェイラーのリード曲がしっかりと入っている≪Burnin’≫こそが、
マーリー関連でのベストなのかもしれない。
(以前違うことを書いた気もするが)
再録した曲を含め、入っている曲は全て大名作だし。
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リードとそれに絡むコーラスの響きだけで、陶然となってしまうが、
そこに、とてつもなくルーズで、とてつもなくタイトなリディムが重なり
聴いている我々は、そのスリリングな音に浸るのみ。
歌中心でそこに絡むリズム隊、リズム隊に絡みつく歌、渾然一体となった音像、
聴く込む角度によって、自在に広がる世界は本当に様々で果てしない。
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3人の歌、トッシュとマーリーのギター、アール・リンドのキーボード、
バレット兄弟のベースとドラム、バーニーのパーカッションは
それ以上足しても引いても崩れてしまう絶妙なバランスで
あまりの美しさに溜息しか出ませんね。
ファンク、ブルーズ、ソウル、ゴスペル、どの角度で見ても完璧だ。
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10年前に出た≪Burnin’≫のデラックス・エディション、
ウェイラー脱退後のツアー音源がボーナス・ディスクとして収録されている。
それはそれでありがたいけど、やっぱり3人揃ったライブ音源が
聴いてみたいんですよね。
バニー・ウェイラーはツアーに否定的だったそうなので、
実際に存在するかどうか、よく分からないんですけどね。
BBCのライブ映像が残っているくらいなんで、
まだまだ他にありそうな気もするのだけど。
ちなみに、オリジナルのリマスターの音はなかなか良いので、
持っていない人は当然のこと、持っている人も是非!
by zhimuqing | 2012-03-16 08:28 | Open the gate | Comments(0)
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