金澤寿和の好みはあまりに淡白な感じがして、正直あまり興味がないのですが、
それでも、CDの再発に関しては非常に良い仕事をしていますね。
全く興味がないAORなんかはどうでもいいのだが、
80年前後のソウルやファンク等の再発では、なかなか侮れないラインアップで
しかも、安心価格設定というのもポイントが高いです。
とはいえ、最近私が興味を感じている方向とはちょっとずれているので、
シュガーフット等のように買わなきゃいけないと思いつつ、
なかなか購入までに至らなかったりするのですけど。
ということで、来年早々再発されるキャピトル系のCDは、
91、92年ぐらいに一度CD化されて以来、ほとんど手付かずだったので、
なかなか見所が満載ですね。
マクファーデン&ホワイトヘッドの3作目(存在自体を知らなかった)とか、
モントクレアーズのツイン・リード、ペリー&サンリンの2枚目、
そしてレア盤オークションの定番中の定番のリフレクションズ、
この3枚が個人的にも待望のCD化ですね。
特にリフレクションズは91年頃に店頭に並んでいたのをスルーしたら、
数年後に中古盤屋で3倍ぐらいのプレミアついているのを見て
悔しい思いをしていただけに、なかなか嬉しい再発です。
さて、諸事情によりベース弾かなきゃいけないので、
ストーンズとかその辺を聞いているわけですが、
いわゆるブリティッシュ・ロックになってしまうと、
少し私には厳しくなりますね。
ストーンズぐらいまでだったら、まだ大丈夫かな。
そんなわけで、自分が楽しめそうな曲を探しているのですけど、
私の在庫の中で「ロック」と言えそうなCDは、
ビートルズとグレイトフルデッドとザッパが5枚ずつぐらいしかないので、
なかなかこれというものが見つからないのですけど、
随分前に買ってほとんど聞かずに放置していたロン・ウッドを発掘。
75年のソロアルバム「Now Look」。
ちなみにカタカナで「ナウ・ルック」と書くと、すこぶる味わい深いといいますか、
どうにもこうにも、格好付かない感じになりますね。
そもそもなんでこのCDがあるか?というと、
参加メンバーのメンツが凄いんですね。
プロデュースとギター、歌でボビー・ウーマック、
ベースがウィリー・ウィークス、ドラムがアンディ・ニューマーク!
ウィークスはダニー・ハザウェイのバックで有名なあの人、
ニューマークはスライの大名盤フレッシュで叩いているあの人、
聴いてみたくならないほうがおかしいってなもんだ。
若き日のウィークスさん、意外にキュートです。
で、使えるかどうか?という視点で、久しぶりに聞いてみると、
リズム隊は勿論いいんだけど、フレッシュとかハザウェイのライブとかと
比べると、スリリングな展開があまりなく、盛り上がりに欠けてしまう。
ニューマークが結構面白いリズムを刻んだりするんだけどね。
ロン・ウッドとかストーンズはルーズなノリを味わいのだ!と
その道の人に怒られてしまいそうだけど。
アンディ・ニューマークは結局フレッシュがベストなのかな?
主役のロン・ウッドの歌がよく言えば味わい深い、
はっきり言えば上手くないのは仕方ないのだけど、
もっとウーマックのメロウな側面が強調されていたら、
その辺がカバーされていたように思うのだけど。
このアルバムに関して言えば、ウーマックのガサツな面が出てしまい、
相乗効果でよりガサツな感じになってしまっているのが
やはり残念なところですかね。
もしかするとウーマックの時期もちょっと悪かったのかも。
メロウな名盤を連発してた72-73年だったら、と思ったりもする今日この頃。