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腰砕けビートに揺らされる

プリマクさん、ブランニューバッグ、マックスアックスということで、
早くスタジオ入りしたい今日この頃。
まだ現物見てないんだけど、写真だとなんというんですか?
ギャングスタ仕様とでもいうのでしょうか?
堅気の持つギターに見えない所が大変宜しいのだ!
まさにジョニー・ギター・ワトソンが持ってそうなイメージ。

そんな訳で影響受けやすい私、ジョニーGを引っ張り出している訳ですが、
そのワンアンドオンリーの魅力に感心することしきり。
と言っても、聴いてるのは、もっぱらDJMレーベルばかりなんですけどね。
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この時期のジョニーG様の音楽、
ジャンル的にはファンク・ブルーズなんだろうけど、
はっきり言って腰に来るような踊れる音ではありませんね。
どちらかというと、腰砕けと言ってもいいのかも。
この時期のドラマーはその筋では評価の高いエムリー・トーマスですけど、
ブーチー発ギャップバンド経由といった感じのドラミングで、
このリズムに合わせて華麗に踊るのは結構難易度高そうだ。
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そのリズムにルーズでダルなワトソンの歌と、
ペンペンペキペキなギターが乗っかっると、
あれまあ不思議なジョニーGのヤクザな世界が広がるのである。
ダラシナさ極まるボーカルが実に格好良いですね。
特に取り柄のない(失礼)ビルワイマンがそのダラシナさ故に
ストーンズの中で目立つ事があるのを思い出しますけど、
ちょっと次元が違いますかね。
いわゆる美声でテクニックを駆使して歌いあげるなんてことはないのだが、
このチンピラっぽい歌が逆にリアルな心象風景を描きだすのだから
音楽というものはやはり奥が深いですね。
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好きな曲を選ぶとなるとけっこう悩むところですけど、
ファンキーだと、トークボックスを使ったA Real Mother For Yaなんかが、
そのポンコツ度で頭一つ抜けているかな?
メロウなLove Jonesとかも良いけど、80年の時点でラップに挑戦した
Telephone Billは80年代屈指のファンクと言ってもいいでしょう。

で、一番盛り上がるのは、やはりテキサス伝統のブルージーなギター。
ジミヘンにもデュプリーにもザッパにも影響を与えた偉人でもある訳ですけど、
今から見ると、70年代の濃厚なファンクなんかでも
このギターを炸裂させて欲しかったかな。
JB’sとかブーチーズ・ラバー・バンドとかクール&ザ・ギャングなんかの上で
ペキンペキン決めてほしかった気がしますね。
ザッパの名盤One Size Fits All で激唱していますけど、
ギターも弾いててほしかったなぁ。
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それにしても、ワトソンも亡くなっちゃったし、
その師匠格のゲイトマウスも、アルバート・コリンズもいない今、
テキサス・ブルース・ギターの伝統はどうなってしまうのでしょうね。
この辺のワイルドなギタリストとヒップホップのトラックメイカーとか
アフロビートな音との競演も見たいんですけどね。
記憶にある限りでは、ミント・コンディションとアルバート・コリンズとか、
吾妻光良とタカツキぐらいかな?
ジョニー・Gが生きていたら、この辺の絡みは結構期待できそうだっただけに、
なんとも残念な現状ですね。
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by zhimuqing | 2010-10-26 00:28 | Blues 4 Terapin | Comments(0)
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