全ての音楽は繋がっている by B+

Bilalの新作を出したレーベルPlug Researchの主催者B+、
私が初めて意識したのは、DVD『Brasilintime:Batucada com Discos』。
マッドリブやポール・ハンフリー、ジェイムス・ギャドソンをブラジルに連れて行き、
ブラジルのミュージシャンやDJとセッションさせるもので、
ハンフリーのカッチョ良さに悶絶させられたり、マッドリブやJ.Roccがレコードを
漁りまくっている姿が印象的だったりと、なかなか良い映像だったのだ。

ということで、前々から気になっていたブツをようやく入手しましたよ。
B+と相棒エリック・コールマンの渾身の3発をまとめた『Timeless』!
ムラトゥ・アスタトゥケ、アルチュール・ヴェロカイ、
そしてJディラのトリビュート・ライブをそれぞれ1枚のDVDにまとめたもの。
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ヴェロカイとJディラはミゲル・アットウッド・ファーガソン率いるオーケストラによるライブ、
アスタトゥケは本人及びその周辺のミュージシャンをロスに招いて
アメリカのフュージョン系のミュージシャンとライブを行ったもの。
Jディラに関しては、私も昨年のベスト10に選んだEP『Suite for ma Dukes』の
拡大盤というか、こちらがその元となるライブですね。

まず特筆したいのは、モノクロの映像と音がとても良いこと。
映像はめちゃくちゃ綺麗、というより美しい。
画質はもちろんのこと、カメラワークがとても練られているというか、
ミュージシャン目線に近いこともあり、非常に臨場感に溢れている。
音もシャープで鮮明なんだけど、不自然に音圧を上げておらず、
耳触りとでもいいましょうか、聞き心地がとても良いですね。
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あまり大きな声では言えないが、
ヴァイオリンに一人アジア系の凄い別嬪さんがいるので要注目!
でも、座っている位置が悪く、あまり映らない寸止め加減も絶妙だ。


選択された3人のミュージシャンは流石B+といったところですかね。
エチオピア・ジャズのアスタトゥケ、ブラジルの名アレンジャーのヴェロカイ、
そして言わずと知れたJ・ディラ!
3枚とも収録時間はきっちり73分というところにも、こだわりを感じさせます。

当然どれも結構期待していたのですが、やっぱり1番良かったのは、
J・ディラ・トリビュートの『Suite For Ma Dukes』ですね。
アットウッド・ファーガソンとビルド・アン・アークのカルロス・ニーニョによる
素晴らしいアレンジには、鳥肌が溜息に変わってしまいます。
ステージ向かって左に置いてある白いチェロが目立つのだけど、
あれはJディラが使ってたチェロなのかな?

「その時興奮しすぎてカメラがぐらぐら揺れていたんだ」とB+が言っている、
ステージ中盤でドラムが入ってくるところ、私も大興奮しましたよ。
あっという間で、至福の73分。
ラストにタリブ・クウェリとかが出てきて、そこも燃えるポイントだけど、
個人的には会場にいたコモンもマイク持ってほしかったかな。
あと、アンプ・フィドラーはいつも以上にワルそうで、カッコ良かったっす。
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アルトゥール・ヴェロカイは正直良く知らなかったんだけど、
72年のソロアルバムを完全に再現する、という試み。
このアルバム、73分間聞いてると、確かに名曲揃い、
ワタクシの買い付けリスト?にも載せておくことにします。
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アジムスのドラムとキーボードが渡米して参加しているが、
この二人、以前大阪のブルーノートで見た時よりも、良い感じ。
ベースラインも結構気持ち良いので、初めのうちは一緒に合わせて
弾いてたりしたんですけど、実はこのベーシスト、やっぱり凄腕すぎるので、
途中で一緒に合わせて弾くのが嫌になりましたよ。

冒頭にMFドゥームとか出てくるんだけど、
あと、もう一回やるんだったら、Jディラの時のように再構築し直して
その辺のサンプリングしている人達と共演している映像も見てみたいもんだ。
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このアルバムに関するヴェロカイのインタビューがまた面白い。

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アスタトゥケに関しては、独特の音階がなかなかエキゾチックなんだけど、
アメリカのフュージョン勢が参加していることもあって、
この3組のなかでは一番負けてしまうかな?
どうも、まだ私の中で消化不良になっている感じなので、
もう少し聞きこまないといけないですね。
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さて、このDVD、実はもう一つ優れている部分があるのです。
なんと、そのライブの音源をダウンロードできるようになっているのですね。
私は、購入して1週間以上経って、初めて気が付いた次第なのですけど、
でも、これは大変助かりますね。
iPodに落として聞きこむも良し、CDに焼いて家で聞くも良し、
痒いところにまで手が届く、愛情あふれる作品ですね、はい。

ちなみに私は日本盤を購入したのですが、解説が付いているだけで、
字幕は無いので、値段を良く見比べて買った方がいいかも、というのは
なんというか老婆心のようなものでしょうか?
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by zhimuqing | 2010-09-25 00:28 | On The Corner | Comments(0)
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