テロがあった翌年の2002年9月の連休に無理やり仕事を休んで、
一人でニューヨークに遊びに行ったのだ。
個人的な名所であるハーレムやらブルックリンやらブロンクスやら
ひたすら歩きまわって、本場の雰囲気を全身で味わったわけです。
で、ハーレムの小さなレコード屋で、いろいろCDを漁って、
その時にメイズの持っていなかったアルバムをレジに持っていこうとしたら、
黒人のオジサンが、お前は趣味がいい、と凄く褒めてくれたのでした。
ついでにこれも買って見ると良い、気に入るはずだ、と
オージェイズとかマンハッタンズとかグラディスとかを渡されたのだが、
その辺は全部持っている、と答えると、黙って親指を立ててくれたのでありました。
ニューヨークでの楽しい思い出ですね。
で、その趣味が良いと言われたメイズ feat. フランキー・ビヴァリー、
遂に15年ぶりの来日ということで、盛り上がって見て来ましたよ。
アメリカでは圧倒的な人気を誇るメイズ、
本国では数万人規模のスタジアムでしかライブをやらない(やれない)のだが、
200人強のクラブで演奏するありがたさは格別なものですね。
今年で63歳になるフランキー、さすがに全盛期のような艶やかな声は出てません。
腰が強いが、シルキーに伸びるあの声のイメージとは少し違ったかな。
高校生の頃から事あるごとに聞いてきたメイズなんで、
確かに初めの方は違和感があったのは事実だったのですが、
あのフランキー節というのですか?オリジナリティー溢れる節回しが随所に炸裂すると、
やはり桁外れの説得力、ホンモノは違います。
バンドの演奏はもう完璧に近く、ファンキーな曲はオリジナルよりも良かったかも。
あのたゆたうようなメイズならではのヴァイブに溢れていました。
ここに緩急つけたフランキーの歌が乗っかって
誠実というか、温性溢れるというか、滋養に満ちたファンクネスというか、
あの
私の愛してやまないメイズの音楽が眼前に繰り広げられた訳で、
前から3列目で踊り狂ってた人、それはたぶん私です。
あとフランキーにGo Ahead, go! と声をかけるメンバーの姿がこれまた良かったのだ。
あっというまの至福の2時間弱。選曲も完璧。
私の聞きたい曲は全部演ってくれましたよ。
Southern Girl、Golden Time of Day、Happy Feeling etc。
私が物凄く好きなあの I Wanna Thank You がなかったと思ったら、
アンコールでやってくれたしね。
観客もみんなメイズ大好きオーラが出てましたよ。
メンバーも満足してくれたのではないかなぁ。
日本では不当なまでに評価が低いと言われるメイズですが、
今回の観客見ていると、そんな感じはしないんですけどね。
今度は15年なんか待たせないでくださいな。(78歳になっちゃうし)