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ブルーズはダンスミュージックです

日暮泰文の本の中に名前が出てきた吾妻光良のライブ、
この時期、忘年会ライブ?があるはずなので、
慌てて調べてみたのですが、即効で売り切れになっていたようで、
今年は吾妻さんのライブ、見ないまま終わってしまいそうです。

ということで、その代わりというわけでもないのだが、
ずっと前から見ないといけないと思いつつ、見るチャンスが無かった
ブルーズ・ザ・ブッチャーを見に、船橋 月まで。
現在国内最強と名高いブルーズバンドですね。
率いるは、日本のブルース界の大親分、永井ホトケ隆、
ドラムは日本が誇る沼澤尚、ベースはシアターブルックの中條卓、
ハープはこれまた有名なKOTEZ、改めて豪華なメンツ。
(タカシさんが4人中3人だ!)
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Pヴァインから発売された新作「Voodoo Music」の発表に合わせたツアーで、
10月末から2ヶ月で全国29ヶ所というスケジュールもそうですが、、
月でのこの日のライブもほぼ休憩なしで2時間弱、
そのタフさもまたブルーズマンだなと感心させられます。

この新作は「ブルーズで踊れ」というのがテーマだということで、
ファンキーなビートだけでなく、スローなブルーズやシャッフルでも
観客を躍らせることを目指しているのですが、
そこは百戦錬磨のバンド、しかもドラムが沼澤尚ということで、
身体の揺れること揺れること。
堅苦しいことを言わずに、客を踊らせよう、楽しませようという態度は
巷のブルーズ道に邁進するこじんまりしたバンドとは、
ベクトルが全く異なるものだ、

しかし、やはりなんと言っても沼澤尚である。
一つ一つの音、一つ一つのフレーズのキレが凄い。
セッティングでドラムを調節している時に
何気なく叩くフレーズからして凄いのだけど、
本番になると、私の目はドラムセットに釘付けに。

フレーズの組み立て自体にあまり突飛なものはない(多分)と思うのだけど、
どちらかといえばシンプルなんだけど、しなやかに躍動するドラムには、
どうしてもネコ科の動物を想像させられてしまう。
しかも、確実にヒップホップ以降の感覚が息づいていて、
クエストラブのドラムにも相通じるものも感じますね。
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キックとスネアとハイハットのコンビネーションの素晴らしさは
一度見たライブでよく認識していましたが、
今回間近にじっくり見ると、スネアを打ち下ろす際のハイハットの使い方とか、
ライドシンバルでの刻みが物凄いなと感嘆。
それにしても、物凄いとか絶妙とか素晴らしいとか、
似たような言葉を繰り返すばかりの自分の語彙力の無さが際立ちますね。

あと不思議なのは、ドラムの音がバンドの前面にスコーンと出てくること。
小さな音で叩いていても、音の細かい部分までよく聞こえる。
もちろん音量がポイントではないことはよく分かるのだけど、
鍵となるものは何なのでしょう?
やはり正確なタイミングが大事なのかな?うーむ。

ということで、気が付くと沼澤談義になってしまうわけですけど、
やはり評判どおり、国内最強のブルーズバンドですね。
ホトケさんは歌(とルックス)に込められた殺気が凄い。
やはり本物は違う。
スライドギターもかっこよかった。
中條卓は動きや表情が地味(失礼)なのだが、
見た目に惑わされてはならない。
タイトで味のあるベースは、実はひどくファンキーで
沼澤尚のドラムにジャストフィット、リズム隊の理想形か?
ハープのKOTEZは、そのうねるプレイはもちろんのこと、
人懐っこいキャラがバンドに華を添えますね。
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どの曲も良かったが、アーリー60年代のリズム&ブルーズが
ダンサブルで面白かったかな。
でも一番印象に残ったのは、最後に演ったロバート・ジョンソンの名曲、
Kind Hearted Woman Bluesですね。
チリチリと焼けつくような、どうしようもなくブルージーな歌と演奏に
悶絶しました。
また月で見たいですね、なんと言っても家から近いからね。
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ロバート・ジョンソン生誕100周年
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by zhimuqing | 2011-11-30 19:28 | Blues 4 Terapin | Comments(2)

のめりこみ音楽起業

「面白い恋人」が提訴されたということで、
一発ギャグとして、私なんかも面白がっていたクチなんですけど、
まあ訴えた側の気持ちも分からないでもないかな。
「全然面白くない」「パッケージやイラストが極似」との指摘ももっともだが、
一番の問題は美味しくないことでしょうね、やっぱり。

日暮泰文の本「のめりこみ音楽起業」、ようやく読みましたよ。
ブルース・インターアクションズの設立から売却までの話をまとめたもの。
本屋で偶然見つけて、その存在を思い出したのです。
結構前に出版されていて、読まないと思っていたんだけど、
完全に忘れていましたよ。
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自分の好きなものを仕事として、それを会社組織として育て上げる話ですが、
自身の好きなもの(ブルース)を取り扱うだけでなく、
仕事の方法にも自分自身のやり方を出来る限り適用していった、
その物事の進め方自体が面白い。
ニーズがあるから仕事をするのではなく、
ニーズが無いところにニーズを作り出していったところなんか、
読んでいてグッと引き込まれます。

時流に反して、自分自身のやり方を押し通すにあたっては、
なかなか奇麗事では済まない部分もあったのでしょうし、
部下は結構大変だったのではないかと推察されますね。
そういう意味では、おそらく中村とうように通じる空気を感じます。
丸屋Q兵衛も愛憎半ばというか、憎まれ口的なコメントを
よく残していますしね。

とはいえ、妙な自慢もなく苦しかった時代を含め、淡々と振り返りつつ、
若い人にエールを送る文章の読後感はかなり爽やかで、
大変気持ちの良い本だったと思います。
あと、途中に挟まれるCDのレビューはなかなか鋭いですけど、
若干後出しジャンケンっぽい感じ。
ちょっとカッコイイのを選んでいるのでは?

でも、スペースシャワーに吸収後の今後の展開はやっぱり不安かな?
Q兵衛様、早いところ、BMRの今後の展開を発表してくださいな。
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私が初めて買ったブルースはPヴァインのボビー・ブランド。
Two step from the blues とHere’s the manとの2 in 1だが、
ブルースでこれを超える2 in 1 はなかなかないだろう。
OVとかジェイムズ・カー経由ということで、個人的にも完璧だった1枚。
留守電に36-22-36のイントロのホーンのフレーズを使ってたのだけど、
周りの友人は誰も理解してくれなかったな。
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by zhimuqing | 2011-11-29 08:28 | Blues 4 Terapin | Comments(0)

恐れなき破壊者

最近RZAの音作りをもう一度じっくり聴き直してみようと、
部屋のCD棚をひっくり返しているのですが、
どうしても「Ironman」とか「Tical」が見当たりません。
自分の整理整頓が出来ていないだけとはいえ、困ったもんです。
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ということで、久しぶりにウータンを聞き返す日々なのですが、
メソッドマンの華やかさやGZAの渋み、ソウルフルなゴーストフェイス・キラ、
いずれも捨てがたいですが、こうやってまとめて聴くと、
オール・ダーティー・バスタードの壊れっぷりこそ、
私があの頃(今もだが)惹かれたウータンの魅力だったのだな、と再認識。
ODBがいなくなっても、ウータンは強力で物足りなくはないが、
でも、一抹の寂しさは隠せないのであります。
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ODBといえば、来日公演でのステージ上で本当に寝ていたとか、
寝ていたけど、むっくり起きるなり、物凄いフロウを披露したとか、
LAの病院に入院させられていたが脱走→NYで発見される等、
数々の逸話がありますけど、私が一番好きなのはウータン・マークの話かな。
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交通事故に逢いそうになった子供を突然現れたODBが助け、
むっくり起き上がると、名前だけでも教えてくれと言う母親を尻目に、
一言も喋らず、紙1枚渡しただけで立ち去っていくODB。
その紙には、ウータン・クランのマーク「WU」とだけ書いてあったという話。
もはや都市伝説の類だけど、奇人変人のODBってところが肝。
メスだったら似合い過ぎてて、マーベル・コミックになってしまうもんね。
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さて、ウータンのメンバー風に名前を変換してくれるサイトがあるのだけど、
私の場合は、Profound Warlock (深遠なる魔法使い)、
ウータンっぽいけど、若干パンチに欠けるのが残念。
娘と息子はそれぞれ Crazy Leader と B-loved Samurai ということで、
まあ、悪くはないんだけど、これは逆にウータンっぽさは控えめかな。

ブラザG は Irate Menace、怒り狂う脅威ということで、
人に結構気を使っているのだけど、内心怒っているのかなと、少し心配。
なお、我がヨメの名前で変換して見ると、なんと Fearless Destroyer!
恐れなき破壊者だったのか! 
変換してみたことを少し後悔しつつ、明日から気をつけようと肝に命じる私。

友人諸氏だと、新婚プリマク氏は Violent Artist、
その奥方は Tuff Madman ということで、全く余計な心配だが、
なかなか凄まじい家庭を想像させますな。心配です。
ロンマク夫妻だと、旦那が Sarkastik Beggar 風刺的な乞食、
奥方が Respected Ambassador ということで、
おお、これはまさに外野から見た家庭内の力関係を示しているではないか!
モヤーン氏の Wacko Wizard 風変わりな魔法使いってのも、
氏のトリッキーな行動や生活様式、ドラミングを上手く表現しているかも。

最近頑張っているバンド関係では、バンド名(名はまだ秘す)は Mad Lover、
意外に悪くない感じですかね。
親分肌のドン・イマーイ氏の Dynamic Ambassador もぴったりだが、
男前 B(Ⅴ?)氏は Mighty Swami ということで、スワーミってなんでしたっけ?
インドのお坊さんでしたっけ?こうなると、よく分かりません。
マイティー自体はドラミングと合致しているのだが。

一方微妙なものもあって、ロノブ兄さんの Thunderous Bastard とか
ケンドリックス君の Unlucky Desperado なんてのは、
雷のような私生児? 不運な無法者?
よく意味が分からないが、ある意味ウータンっぽくもあるか?
完全に外れているものもあって、ヤマドリーノ・アンチェ氏が
Gentlemen Overlord 紳士的な君主ってのは、こりゃ完全にハズレですな。

ということで、結構楽しんでいる今夜ですが、
明日これを読んでも多分あまり面白くない気もするが、
まあ、人生ってのはそんなもんでしょう。
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それにしても、こういう集団野武士的なグループにめっぽう弱いな。
Pファンクとかダンジョンファミリーとか渋さ知らズとか。
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by zhimuqing | 2011-11-26 00:28 | On The Corner | Comments(5)

1941

可愛いギタレレ、なんとムスメ用のものだったということが分かり、
軽く衝撃を受けている中、スピルバーグの映画「1941」を鑑賞。
スピルバーグによるジョーズ、未知との遭遇に続く監督3本目、
何でも大コケしてしまったらしいのだが、
近年カルト的な人気を博しているらしい。
個人的な動機としては、もちろんジョン・ベルーシ(とダン・エイクロイド)。
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基本的には終始バタバタしているコメディーだけど、
戦争に対するアンチテーゼをベースとしており、
単なるドタバタではないな、という印象。
脚本を担当したロバート・ゼメキスの功績か?
集団催眠状態に置かれた市民の混乱、緊急時に機能しない連絡体制、
安穏とした日常生活を送る軍上層部、前線と本営との意識の乖離、
「戦争」の馬鹿馬鹿しさがドタバタとしてうまく昇華されている。
(まあ、そんな小難しいこと、考えなくて良いと思うけど)

とはいえ、さすがに145分もあると長すぎて冗長になってしまうし、
肝心のギャグ自体の切れ味もやや鈍めでもある。
ベルーシに関しては、このぐらいの暴れっぷりでは私としては納得いかない。
スピルバーグの隠れた珍品ではあるのだろうけど、
必要以上に持ち上げて評価するのは、偏屈すぎる気も。
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まあ、一番面白いのは、出演している三船敏郎の逸話になりますかね?
オビ=ワン・ケノービ役(ダース・ヴェイダー説もある)を蹴って受けた役が、
この映画のミタムラ司令官役とは。
ある意味、ものすごくファンキーであるとも言えますけど。
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日本人としては、やはりこのオファーを蹴ったのは、もったいないと思うが、
が、しかし、若輩者の私にはミフネの良さがもうひとつ分からない。
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ジョン・ベルーシに関しては、最高と断言できるのだが。
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by zhimuqing | 2011-11-24 20:28 | A Felicidade | Comments(0)

これはなかなか可愛いのだ。

プリマク氏への結婚祝いとして、私の趣味丸出しで
モロモロをワラワラとお送りしたのだが、
そのお返しが届いていて、驚きました。
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ウクレレのような、なんともかわいいギター。
なんとなくマイティ・スパロウと並べたくなる。
出張にも持って行けそうなサイズ。
中の説明書には、ADGBEAでチューニングせよ!と。

さて、これで何を弾くか?それが問題だけど、
個人的には、キューバ関係やカリプソなんかを
これでポロポロ弾いたりするのが、正しい使い方かと。
一番の問題はうまく弾けないことなんだけど。
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ちなみに、ムスメが書いたお手紙への返事?も一緒に届いたのだが、
そのせいで、これは自分のギターと思いこんでいる始末。
ミューズという命名したとの噂。
お返事は大切に自分の棚にしまいこんでいた模様。
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さて、09年屈指のアルバムだったジャイルズ・ピーターソンの
ハバナ・カルチュラの第2弾を入手。
(正確にはプロジェクトとしては第4弾らしいが)
夏頃に発売のニュースを聴いて、ずっと心待ちにしていたアルバムですね。
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第1弾の方は、なんといってもフェラ・クティやケニー・ドーハム、ディラなんかの
クラブ寄りの選曲が絶妙で、大変楽しかったのだが、
今回はもう少しキューバへ重心を移した感じかな。
ジャイルズ・ピーターソンが指揮したセッション音源をまとめたディスク1は、
ロベルト・フォンセカのバンドをメインに据えているのは前回同様。
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フォンセカのピアノは相変わらず間の取り方に独自の殺気が宿っていて
カッコいいのだが、ベースのオマーとドラムのラムセスは兄弟なのかしらん?
もしかすると、この3人、現在の世界屈指のリズム隊なのでは?
キューバのミュージシャン(みんな凄腕)にありがちなバカテクで
必要以上に弾きまくるって場面が無いのもいいです。
昨年頭にブルーノートに来てたんだよね。
行っておくべきだったと、今頃激しく後悔してます。

現地ミュージシャンの音源を集めたディスク2に関しては、
第1弾よりもこなれている印象が強く、こちらも愛聴出来そうです。
まあ、曲の出来というか私の好みでいうと、多少バラつきはありますけど。
今のところは、エドガー・ゴンザレズ関係が今のところは気に入ってます。
ベースのダリルのツボを得た演奏も良い。

ということで、完全に聴き込めてはいないのだけど、
第1弾に引き続き、非常に良く出来たアルバム、今年屈指の1枚でしょう。
2枚組で、全31曲入っているのに、日本盤で2300円、
ブックレットにも気合が入っている。(紙質も良い)
大石始の解説もしっかりしていて、読んでタメになる、ということで、
国内発売元のBEAT RECORDSの愛情あふれる仕事ぶりは
特筆すべきものだと思います。

ただね、一つだけ注文付けさせてほしいのだけど、
何故ディスク1にボーナストラック1曲付け加えたのか?
せっかくしっとり余韻を残して終わるところなのに、
中途半端なリミックスを付け加えたせいで、全体の流れが・・・。
オマケつけて、差別化を図りたいのは分かるんですけどね。
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by zhimuqing | 2011-11-22 23:28 | U GOTTA FRIEND | Comments(3)

こんな体にした責任を取って貰わねば!

遅ればせながら、bmr通算400号記念号を入手。
表紙と裏表紙を飾る、これまでの表紙には
結構見覚えのあるものが多いです。
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もちろん世代的に、「THE BLUES」時代は全く知らないですが、
特に「Black Music Review」時代の表紙は懐かしさ一杯です。
ブラックモンとかJODECIとかケインとかスヌープとかメスとか。
「bmr」になってからは、最近までご無沙汰していたので、
馴染みのないものが多いです、はい。

で、この400号が最終号ということで、月刊誌としての役目を終えるらしく、
大変残念なんですが、Q兵衛編集長によると、

よりかっちりとした音楽誌―おそらくは、小さくて、しかし分厚い―としての
復刊を計画している。たぶん、隔月刊で。


ということなので、まあ、結果オーライになってくれるのでは?
なによりも、次の言葉に大変期待を感じるのは私だけ?

いつぞやの刑務所特集、あれはあれで相当な反響を得たが、
あの特集は16ページしかない。
ワシはむしろ、あれを160ページやりたいのだ。


ライト・オン!
私もそれを激しく待っています!
黒い底なし沼にズブズブとのめり込む原因を作った雑誌ですので、
きっちり責任を取った貰いますからね。

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私とともにズブズブと黒い沼にのめり込んでいったブラザGが
盟友ヒロム君と一緒に、バンドの練習に乱入。
秘密兵器に手、リスペクト・トラウトマン的なフレーズを散りばめたのだが、
これがなかなか黒くて、気持ち良かった。
そうそう、事前に警告するのを忘れていたかもしれないが、
スタジオに遊びに来たら、同時にメンバー入りを意味しますからね。
これでダンサー2名(1名はトークボクサー兼務)も確保だ。
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漆黒のあまり、時空もケンドリックス氏の顔も歪んだらしい。
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by zhimuqing | 2011-11-19 01:28 | Funkentelechy | Comments(5)

悪魔的な美しさですな

10年ぐらい前に心斎橋のCD屋が閉店する時に
半額以下になっていたので、とりあえず買っておいた
デューク・エリントンのCD。
1926年から1931年までのブランズウィック/ヴォカリオンへ
録音した音源を集めた3枚組。
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折に触れ、聴いていたのだが、いかんせん1931年までの音源、
これまでBGM的に軽く聴き流していたのですが、
注意して聴いてみると、この音楽は恐ろしくなるほど物凄い。
ソロイストのレベルの高さ、曲の良さは言うまでも無く、
アレンジの練り込み具合には、悪魔的な印象さえ受けますね。
私の能力では、分析不可能であることはもちろんいうまでも無い。
ただ楽しんで聴くのみですね。
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それにしても、26年~31年ということになると、
時代的には、ロバート・ジョンソンよりも古く、
リロイ・カーぐらいな感じですかね?
それにしては、何という垢抜けていて、ダンサブルで
軽やかで、ブルージーなんでしょう。
音質だって、そんなに古臭さは感じさせないし。
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この時代以降、エリントンは亡くなるまでほぼ常に全盛期だったらしく、
これから色々漁ってみるのが楽しくなりそうなのですけど、
ただね、エリントン、ネットで調べてもあまり情報が出てこないんですよね。
真の偉人ということでは、誰も異存がないはずなのに。
あまり聴かれていないのかな?
何から聴けば良いか、よく分からないですね。
以前、上村師匠からは、この辺の人はどれを聴いても外れが無いから、
正しい道は、手当たり次第、目に映ったものから、と諭されたことがあるので、
私もそういう道を行くのが正しそうですね。
とはいえ、この3枚組を消化しきるのは、あと何年もかかりそうだけど。
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マイナーでローカルなミュージシャンを探して行くのも一つの方法だけど、
こういうスーパー・メジャーな人って、やっぱりキチンと聴いておかないといけないと
痛感する今日この頃。
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by zhimuqing | 2011-11-17 00:28 | On The Corner | Comments(0)

いつ読んでもガツンと来る

エドワード・サイードのインタビュー集「ペンと剣」を
久しぶりに読んでいるのだが、含蓄含有率?の高さに
改めて感服することしきり。
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ラジオ局でのインタビューは、パレスチナ問題(正確にはイスラエル問題)に
触れたものであるが、その多くは普遍性を持っているため、
今の日本にもぴったり当てはまるものが多い。
抜粋したいところはたくさんあるが、ガツンと来た部分を少しだけ抜粋。

--- いま説明なさったような状況は知的植民地支配と言ってもよいと思いますが、
それが『文化と帝国主義』のテーマのひとつですよね。


それは、植民地支配において、支配者が自分たちを見る視線を
自分のなかに取り込んでしまい、彼らに教わり、彼らに支えてもらわなければ
自分たちには何もする能力もないと信じ込んでしまうことです。
自分たちの社会や価値観に基づく評価は役に立たず、
彼らの評価でなければ有効性がないという考え方を持ってしまうことです。
この問題はきわめてたちが悪く、奥深く浸透しているため、
食い止めたり変えたりすることができるものかさえ疑問です。

全ての問題を同胞の責任にしたくはないですが、
これはアラブ世界全体に広くはびこっている問題だと思います。
アメリカに対して、拒むことが出来ないものだという意識、
アメリカは勝利の代名詞だという意識があります。
(彼らに)他の選択肢はないのです。もはや二極対立の世界ではなくなってしまい、
たったひとつの極しかないのです。合衆国がルールを定めます。


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一方で、文学に触れた部分にも、なかなか名言が散りばめてある。
以前から私が好きなのは、ネルーダの詩に触れた2章のこの言葉です。
こういう視点があるから、この人の言葉に普遍性が宿ったのだと思う。

人間は旅人であり、景色や音や他人の身体や考えを
自分自身に刻印することによって、自分以外のものになることができる。
海のようにたくさんのものを受け入れることができ、
それによって人間存在に深く食い込んでいる経帷子をほどき、
柵を取り払い、ドアを開き、壁を取り払うことができる。


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やはりサイードは20世紀の偉人の一人ですね、常識ですけど。
久しぶりに『オリエンタリズム』を読んでみよう。
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by zhimuqing | 2011-11-15 23:28 | Change! | Comments(0)

神懸かった探偵(と愚鈍な総理)

APECにのこのこ出かけていって、TPP交渉入りを宣言しつつ、
返す刀?で、「TPPはAPEC参加国に開かれている」と、
中国に参加を呼び掛けたらしい野ブ田総理。

ネットでは、中国に参加させて交渉を揉めさせる高等戦略だ、とか、
どうせ参加できない中国に敢えてお誘いの言葉をかけておいて、
後に実質中国包囲網になっても中国に文句を言わせないために、
アメリカに言わされているのだ、とか、様々な分析がある模様。
私が思うに、単に国会で中国何かが入っていないのに、
何が成長戦略だ、と攻撃されたことを受けたアリバイ作り。
野ブ田の単なる愚鈍な条件反射に過ぎない。
残念ながらそのレベルでしょ?

さて、一方頭脳明晰の代名詞と言えば、古今東西色々候補が挙がる所だが
個人的にはやはりシャーロックホームズが筆頭でしょう。
たしか8月位にNHKで放送された、そのホームズのTVドラマ全3回が
近年稀に見る力作で大興奮しましたよ。
(8月に放送されたものを最近までHDディスクの中で熟成させていたのです)
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舞台を現代のロンドンに移しているのだが、
スマートフォンやブログ等の小道具使いもそうだが、
謎解きの題材のチョイスが絶妙。
旬なネタ、しかし簡単には古くなりそうもない、をピックアップしつつ、
原作のネタをきっちり使いきるという、なかなか難度の高そうな業で
私の心を鷲掴みです。
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主役ホームズ役には、ベネディクト・カンバーバッチ。
ワトソンにはマーティン・フリーマン。
実直そうなフリーマン(akaビルボ)はワトソンのイメージ通り。
だが、どこか爬虫類風の謎めいていて捉えどころがないホームズには
初めて見たときは???だったのだが、見ているうちに、激しく納得。
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変人度が原作の3倍増って感じで、最高です。
ギリギリと尖っていて、変質的にアブないのがホームズ、
やはり現代版ホームズはこうでないと!と。
カンバーバッチのチョイスが、このドラマが成功した最大の要因かと。
実に私好みの役者、スタートレック次回作にはバルカン人の重要な役として、
是非ともフックアップして頂きたい。
(カーデシア人でも可)

さてドラマの方だが、全編ホームズが好きな人だったら、
思わずニヤッとしてしまう小ネタが散りばめられているが、
個人的に嬉しかったのはマイクロフトの登場か?
原作で名前だけ出ていたホームズの兄、
私はこれだけでもかなり興奮しましたよ。

劇中に出てくるホームズの思考を映像で示した仕掛けが
またセンス抜群、こう来たか!と膝を打たせます。
スタイリッシュなのだが、古くなりそうもないところが
またまたセンス抜群。
そういう意味では、ブログやスマートフォンあたりの小道具使いが
一番初めに古くなってしまいそうではある。
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ブログといえば、物語の中にワトソンやホームズのブログが
絡んで来るのだけど、手の込んだことに、
そのブログが実際に開設されていて、
しかも、ストーリーに沿った形でしっかりと作られている。
ワトソンのブログにもホームズが書きこんでいるし。
スタッフのドラマに対する愛情がビシビシと感じられて、
大変嬉しくなってしまいますね。

ということで、たった3回のドラマシリーズなのだが、
なんと、来年には続編がイギリスで放映されるらしく、
そうなるとNHKも多分放送してくれるだろう。
これは今から楽しみですね、はい。
ついでに、見ていない人も多いだろうから、
是非とももう1回再放送してくださいませ、NHKKK様。
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本国ではDVDも出ているらしい。日本でも出るのか?



おうおう、はやくもシーズン2のトレイラー発見!
イギリスでは1月放送!


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by zhimuqing | 2011-11-14 23:28 | A Felicidade | Comments(0)

熱も出るっちゅうねん。

一部で、船橋の事務所に落書きしたのは私ではないかと言われていますが、
私ではないです。
熱出して寝込んでいたからね。
やる気は意外にあったかもしれないんだけど。

佐藤ゆかりなんて、色々な面で大嫌いなのに、
全力で応援してしまう、この討議。
大嫌いなイチタの顔が移るのも、まあ我慢する気になる。
組立てが非常にしっかりしていて、説得力がある。
(とはいえ、発声?話し方?は好きではない。
イチタが私の視界に入るのも鬱陶しい。)

見どころは14分43秒以降のISD条項に関わる部分。
この条項について、何も知らないことを自ら暴露したノダ。
18分23秒からの答弁で途中で逃げてしまうところ、
19分46秒で知らないことを暴露する姿なんかは、
この件でなければ、一世一代の名場面なんだが。

こいつが自分の選挙区から出ているという、
この無常観に熱が40度近く出てしまったよ、私は。(本当は風邪なんだけど)



ISD条項は、米国とカナダとメキシコの自由貿易協定である
NAFTA(北米自由貿易協定) において導入された。
その結果、国家主権が犯される事態がつぎつぎと引き起こされている。

たとえばカナダでは、ある神経性物質の燃料への使用を禁止していた。
同様の規制は、 ヨーロッパや米国のほとんどの州にある。
ところが、米国のある燃料企業が、この規制で不利益を被ったとして、
ISD条項に基づいてカナダ政府を訴えた。
そして審査の結果、カナダ政府は敗訴し、巨額の賠償金を支払った上、
この規制を撤廃せざるを得なくなった。

また、ある米国の廃棄物処理業者が、カナダで処理をした廃棄物(PCB)を
米国国内に輸送してリサイクルする計画を立てたところ、
カナダ政府は環境上の理由から米国への廃棄物の輸出を一定期間禁止した。
これに対し、 米国の廃棄物処理業者はISD条項に従ってカナダ政府を提訴し、
カナダ政府は823万ドルの賠償を支払わなければならなくなった。

メキシコでは、地方自治体がある米国企業による有害物質の
埋め立て計画の危険性を考慮して、その許可を取り消した。
すると、この米国企業はメキシコ政府を訴え、1670万ドルの賠償金を獲得することに
成功したのである。
要するに、ISD条項とは、各国が自国民の安全、健康、福祉、環境を、
自分たちの国の基準で決められなくする「治外法権」規定なのである。

このISD条項に基づく紛争の件数は、1990年代以降激増し、
その累積件数は200を越えている。 このため、ヨーク大学のスティーブン・ギルや
ロンドン大学のガス・ヴァン・ハーテンなど多くの識者が、 このISD条項は、
グローバル企業が各国の主権そして民主主義を侵害することを認めるものだ、
と問題視している。


で、結局、参加を表明してしまった訳だが、ここで諦めてはいけない。
ジョイの幻のセカンドアルバムだって、
いまやユーチューブで聴けるどころか、
PVだって観れる訳だし。



しかし胸糞悪いぞ。
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by zhimuqing | 2011-11-12 23:28 | Make Me Wanna Holler | Comments(0)