<   2010年 12月 ( 19 )   > この月の画像一覧

それでは良いお年を!

さて、今年もあと数分となりましたが、
そんなわけで、2010年を振り返ろうという
まあ毎年恒例の目論見ですね。

まずは音楽(CD、新譜)なんですけど、極私的ベスト10は
こんな感じですね!
e0147206_0162491.jpg


①Janelle Monáe『The Archandroid』
②Erykah Badu『New Amerykah Part Two: Return of the Ankh』
③Big Boi 『Sir Lucious Left Foot... the Son of Chico Dusty』
④Baloji 『Kinshasa Succursale』
⑤UA 『Kaba』
⑥Quantic presenta Flowering Inferno 『Dog With a Rope』
⑦Jaspects 『Polkadotted Stripe』
⑧Maxwell 『Blacksummers'Night』
⑨Faith Evans 『Something About Faith』
⑩Charlie Wilson 『Just Charlie』

意外にすんなり決められなかった10枚、
上位にはファンクネス滴る良い作品が揃ったんだけど、
どうなんでしょうか?
1位~6位までは多少の順位の変動はあるかもしれないが、文句なしの6枚。
7位以下は結構悩んだ末に、09年度作を2枚入れるという
反則技を決行させていただきました。
次点はキース・スウェット、R.ケリー、エリック・ベネイあたり。

e0147206_095443.jpg
①Janelle Monáe『The Archandroid』
なにはともあれ、今年はこの人に尽きる訳ですよ。
ワーナー・ミュージック・ジャパンは日本盤を出していないことを
恥じるべきだと思うし、今からでも発売するべきですね。
それはさておき、モネエ(モネイ)ちゃん、伸び代はまだまだ十分あるし、
今後の成長が心から楽しみですね。
JB、マイケル亡き後のソウル、ファンクの希望の星とでも言いましょうか?
幼いころのルーク・スカイウォーカーの存在の様なもんだ。
ここに、もっとふてぶてしさやタフさが加わってくれると良いのだが。
10年後には、このアルバムがあくまでも通過点に過ぎなかったと
思わせてくれることを本当に期待しますよ。
あと、映像を集めたDVDの発売を我が家のムスメともども熱望いたします。

e0147206_0101144.jpg
②Erykah Badu『New Amerykah Part Two: Return of the Ankh』
こちらが勝手に増幅した期待を上回るアルバムを出してくれた喜び、
そして、更に際限なく増幅していったこちらの期待を軽く凌駕した
4月の横浜での壮絶なライブのことを考えると、
1位をエリカ・バドゥにしようか、散々悩んだ私です。
ファンカティアーとして必要なモノをすべて兼ね備えたバドゥ様、
完全に死角なし、向こう20年は完全に敵なし。
今年一緒にツアーしてたモネエとの共闘も懇願したいですね。

e0147206_0102587.jpg
③Big Boi 『Sir Lucious Left Foot... the Son of Chico Dusty』
耳がくらくらするほどの素晴らしいビッグボイの反射神経に
心底驚かされましたよ、私は。
こんなに凄かったのか?と認識を改めると同時に、
昔の諸名作を引っ張り出して聞いたところ、
デビューから今に至るまで、ずっと成長し続けてきていることが分かって
さらに驚かされました。
アウトキャスト名義の新作及びダンジョン・ファミリー名義での新作にも
期待が募るばかりでございます。

e0147206_0104755.jpg
④Baloji 『Kinshasa Succursale』
アフリカの音楽をそんなに熱心に聞いている訳ではないのだが、
トータルな構成力や演出力に関しては、ずば抜けた人ですね。
各曲におけるキラキラした演奏に耳が釘付けになりましたよ。
ルックスも非常に魅力的ですが、その魅力を自身のラップにも
発揮できるようになれば、現代アフリカ系音楽最強になれるのですが。
とはいえ、アルバム全曲すべて魅力的です。
次作はいったいどうなる?

e0147206_01106.jpg
⑤UA 『Kaba』
ライブも2回見れたし、アルバムも2枚出してくれたしで、
今年の前半はUAに結構どっぷりと浸かることが出来て満足です。
猛獣のようなミュージシャンを自在に操る技自体が素晴らしい。
UAとの演奏の素晴らしさに感動し、バックで活躍しているミュージシャンを
それぞれ別個に見に行ったのですけど、
UAと一緒に演奏している時が一番格好良いということが分かりました。
そういう意味では、立ち位置は随分違うけど、
往年のジョージ・クリントンの域に達しているのかも。
来年は何回ライブが見れるかな?

e0147206_0111973.jpg
⑥Quantic presenta Flowering Inferno 『Dog With a Rope』
実は昨年のQuantic & His Combo 名義の『Tradition in Transition』、
今年に入って聴いて、あまりの素晴らしさに感動した私は
コロンビア~パナマの音楽を熱心に聴いていました。
おそらく来年以降も聴き続けることでしょう。
個人的に影響を受けたという意味では、
もしかしたら合わせ技で1位にしてもおかしくないですね。
激しくライブが見たい。激しくコロンビアにも行きたい。うーむ。

e0147206_0113825.jpg
⑦Jaspects 『Polkadotted Stripe』
summerbreezelさんのブログ『続・年間を通してベスト・アルバム選び』は
非常に充実していて、ただで拝見するのが恐縮してしまうのだが、
モネエ関係で非常に充実した記事を連発していて、非常に嬉しい限り。
そこで紹介されていたモネエ周辺のアーティスト集団Jaspects、
激しくレコメンドされていて、すぐに購入しようとしたのですが、
ダウンロードでは対応できるのだけど、銀皿がなかなか入手できなくて、
実は一昨日ようやく我が家に到着。
これが素晴らしいのだけど、まだ10回ぐらいしか聴けていないし、
09年作なんで、暫定的にこのポジションに置いておきます。
音楽的IQの高さとポップさが非常に高いレベルで拮抗した名作で
あることは間違いないですね。

e0147206_0115671.jpg
⑧Maxwell 『Blacksummers'Night』
マックスウェルのこのアルバムも昨年に発売されたものなんだけど、
今月に入って聴き直して、あまりの良さに驚いた一枚。
ここ2カ月ばかり、集中的にリリースされるR&Bを聞いていたおかげで
このアルバムの素晴らしさがより一層認識できたのかな?
ここまで有機的なバンドの音を操れる人が一体どれくらいいるのかな?

e0147206_012669.jpg
⑨Faith Evans 『Something About Faith』
フェイスに関しては、このアルバムの出来自体も良かったですけど、
エリック・ベネイやエル・デバージとの競演も印象に残ります。
この調子で来年以降も頑張ってほしいものです。

e0147206_0123215.jpg
⑩Charlie Wilson 『Just Charlie』
10位は正直、Rケリーでもキース・スウェットでも良かったのですが、
チャーリー・ウィルソンのこの新作はもしかしたら
これまでのウィルソンのアルバムの中で最高傑作というか、
個人的には一番気に入った作品なので、ここに選出。
良い曲、良いバック、良い歌。
不必要に長くないのも良い。

ライブに関しては、
エリカ・バドゥ@横浜ベイホールが今年一番だけど、
UA@リキッドルームや渋さ知らズ@新宿ピットイン、
スタッフ・ベンダ・ビリリ@日比谷野外音楽堂、
そして吾妻光良@荻窪ルースターあたりが今年のベスト5ですかね。
タイプは違うが、満足度の大きさは変わらない素晴らしいライブ。
e0147206_0151997.jpg
総合的な音楽の今年度MVPはやはりこの人かな?

舞台のベストは、何と言っても『ナニワ・バタフライNV』が一番だが、
『ミュージック・マン』や『今の私をカバンにつめて』も
かなり良かったと思う。
スーザホン吹いたり、オートチューンを導入したあの人の頑張りも印象的、
来年度の活躍も期待しています。

良く拝見させて頂いたブログは以下のお三方。
リンクを貼りたいけど、貼り方が分からないので、ここで紹介。

続・年間を通じてベスト・アルバム選び
299-Mania!
Stronger than paradise

どのブログも私なんか及びもつかない、実に素晴らしいブログで、
こんなのをただで読ませていただけるのは、大変ありがたいことです。


とまあ、そんな感じで、こうやって列挙して見ると、
意外に充実していて驚きますが、
来年はもっともっと楽しく過ごしたいものです。

そんなわけで、皆さんも良いお年を!
e0147206_0164361.jpg

[PR]
by zhimuqing | 2010-12-31 23:59 | Funkentelechy | Comments(2)

エナァ、コースウェッ!

ヘルプで参加しているつもりが、いつの間にかデカイ顔をして
のさばっているロック・バンド(バンド名は特に名を秘す)なのですが、
今年最後を締めくくるライブということで、
表向きはロックなのだけど、ロノブ兄さんと二人、
こっそりファンクな気持ち全開で出撃。
今回は私がこっそり練っていたアイデアもあって、
結構楽しみにしていたのです。

滑り出しは私の狙い通りでバッチリだったし、
2曲目に入った頃にはライブの成功を確信していたんですけどねぇ。

やっぱり修業が足りないのでしょうか?
慢心していたのでしょうか?
まさか本番中に弦、それも4弦(一番太い弦)が切れるとは!

他のベーシストはいざ知らず、私の4弦使用率はかなり高いので、
これがやられると、手も足も出なくなる。
なんとか、ごまかしごまかし曲を弾き終えましたが、
チューニングも微妙にずれるし、もうヘロヘロなのは言うまでもない。
せめて1弦や2弦だったら良かったのですけどね。
フラットワウンドといえど、流石に5年間交換しないと
切れるものなんですね。

ということで、曲間に慌てて他の出演者のベースをお借りしたのですが、
名前も存じないお兄さん、本当に助かりました。
この場を借りて厚く御礼いたします。

その後は多少持ち直したものの、完全に不完全燃焼でしたよ。
ライブ自体はロノブ兄さんがいつも通り熱く暴れてくれたり、
H御大がトリッキーなスライドプレイと意外にソウルフルな歌を披露したりと、
意外と良かっただけに、更に不完全燃焼の度合いが増す訳ですけど、
でもまあ、人生何事も経験と勉強だということでね。
ファンクで爆発しようとして、全身でコールドスウェットを体感した訳ですけど、
天にましますファンクのゴッドファーザー、ミスターブラウンさま、
こういうことがあってもいいんですよね?
e0147206_021930.jpg
本番前は楽屋で余裕の表情で、
ふざけて写真を撮ったりしていたのだが。
この数分後に汗だくになるとは、予想だにしていなかった私。
e0147206_0221938.jpg
リベンジは来年の楽しみにとっといてやろうではないか!
[PR]
by zhimuqing | 2010-12-30 23:28 | Blues 4 Terapin | Comments(0)

ルーディーになりたいけど、                    道が果てしなく遠い39年目

ブラザGからありがたいメッセージを受け取ったり、
ロンマク氏からカウントダウンを予告する電話を受けたりする本日、
さて肝心の本人は?と言いますと、10年前と比べて考えても、
外面的な変化(膨張とは言わないで)は別としても、
内面的(精神的?)に大して進化出来ていないのが残念なところですね。
とはいえ、では子供のころに比べてどうか?というと、
これまた大した変わっていない訳で、三つ子の魂なんとか、に倣って
二人の子供に負けじと、今後も幼児力を伸ばしていこう、等と
まあ、そんなことを考える30代最後の誕生日なのであります。

ところで、クリスマス以降風邪をひいたのか、関節が痛くなったり、
胃がむかむかしていた私ですが、冬眠するクマのように
一に睡眠、二に睡眠を実行したところ、本日未明には無事復活。
39歳として初めに行うべき儀式は何かと思案したところ、
やはり今年度のテーマは「ルード」にするべきだと閃いたので、
深夜3時頃からDVD「ロッカーズ」を観ることにしたのであります。
ロッカーズと言っても、もちろんメイタイ・ビートの方ではないですよ。
ジャメイカの名作映画の方。
e0147206_23145595.jpg
DVDというか、この映画を観るのはもうずいぶん久しぶりですね。
初めて観たのはレゲエにハマり始めた頃だったはずで、
たしか大枚をはたいてレーザーディスク(懐かしい!)を買ったのだけど、
プレイヤーが実家にしか無くて、結局ほとんど見れず仕舞いで、
今一体どこにあるのか良く分からないですね。
おそらくマシーノ氏の家に眠っているようなそんな気がするのだが。
DVDを買ったのも多分10年近く前だったと思うのだけど、
購入時に観て以来、完全に放置プレイ状態。

で、久しぶりにじっくり見た訳ですが、
やはり底知れない名作ですね。
昔の私が分かっているつもりで掴みきれなかった良さを改めて発見したのか、
それとも当時の感触を忘れてしまっただけなのか、
自分でも良く分からないのが情けないところですけど、
大台を目前とした今、そのような些細なことはどうでも良いのであります。

e0147206_23151796.jpg
登場人物は当時のジャメイカ有名ミュージシャン揃いですけど、
そのヒップでルードなカッコよさは今見た方がより強烈。
それぞれの歩き方自体が猛烈にカッコいい。
悶絶級のファッション関係のカッコよさは私があえて触れるまでもない。

それにしても、観た人の評価がここまで完全に二分されてしまう映画は
なかなか他には見当たらないのではないでしょうかね。
レゲエというか、ガラの悪い音楽好き、ブラックネスを求める向きには
ただひたすら美しく輝いて見える映画ですね。
(とはいえ、フツウの映画好きはあまり見ないか、この映画)
e0147206_2315321.jpg
主役のホースマウスはもとより、脇を固める?仲間役のミュージシャンの
そこまで行くと狙っているのか?と思わせる素人っぽい演技。
しかしあの演技でなければ、当時の本物の現場の空気が出ないことは、
敵役のマフィア(にしてはショボイけど)の俳優達の輝きのなさと比べると、
一目瞭然ですね。
脚本が云々という人々には一笑に付されそうな筋書きだって、
当時のラスタマンの理想の生き様を凝縮させたら、
ああいうものになるのだろうし。

音楽シーンはどれもそのシーンだけで、DVD代の価値を上回る。
冒頭のナイヤビンギのシーンのラス・マイケルのドアップ、
バイクを盗まれたホースマウスを慰めるスピアのアカペラ、
クールネスとルードネスとヒップという概念を凝縮させたような
グレゴリー・アイザックスのステージ。

個人的にもこのあたりの印象はめちゃくちゃ強かったんだけど、
昔あまり印象に残らなかったキダス・アイの歌に痺れまくったり、
ポップな感じが昔あまり好きでなかったジェイコブ・ミラーは
やっぱりいい歌手だなと思い直したりと、
以前の自分の耳が開いていなかった事を痛感することしきり。
とりあえず、キダス・アイの音源は早急に手に入れることとします。

あと、ホースマウスのお婆さんが川で洗礼をしている場面、
あれは色々なところで伝え聞く(見る)ヨルバの宗教が
キリスト教の姿を借りて、生き残っている姿を見たような気がして
オーベアとかその辺との関係を一度識者の人に確認して見たいものだ。
(出来ることなら、自分で現地確認したいけど)

まあ、なにはともあれ、マフィアに復讐に行くために
ホースマウスとその仲間が集まるシーンを観るだけでも意味がある映画。
そのシーンで流れるトッシュのステッピン・レイザーな男目指して
次の1年、ルーディーに行くしかないのだ!と決意表明をするのであります。
e0147206_23155923.jpg
街や山の雰囲気は95年当時とほとんど変わらないので、
そういう意味では、意外に懐かしい感じもあるのも良い。

とはいえ、こういう写真を撮っている時点で、
ルードでヒップでクールな男に近付けそうもない私。
e0147206_2323208.jpg

でもまあ、それも仕方ないか?
e0147206_23241644.jpg

[PR]
by zhimuqing | 2010-12-28 12:28 | Dawn 'n' Shine | Comments(2)

サンタのブラン・ニュー・バッグ!

クリスマス・アルバムというのは、
ソウル界に限ってみても結構沢山あるのですけど、
どうしても季節モノなんで、買うチャンスを逃してしまうと、
また1年待たなきゃいけないってのが難しい?ところですね。
なもんで、私も買わなきゃいけないと思いつつも、
買いそびれているブツがいっぱいありますよ。
ラサーン・パターソンとかフェイス・エヴァンスは持っているけど、
オージェイズとかパティ・ラベールなんかは、
毎年買おうと思いつつ、未だに入手できてません。

e0147206_22391387.jpg
そんな私ですが、HIP-O SELECTから今年発売されたJBの
クリスマス曲のコンプリート集「The Complete James Brown Christmas」、
無事に捕獲出来たんで、クリスチャンではないんですけど、
季節柄、家で結構かけていたりするのです。

このコンプリート集、66年~70年に発売されたJBのアルバムに
シングルと未発表テイクを合わせたものなんですけど、
なんと言っても泣く子も踊るこの時期のJBですから、
悪い筈がある訳無いですね。
e0147206_2244301.jpg
で、まとめて3枚のアルバムを聴いてみると、
一番聞き応えがあるのは、面白い事に最初のアルバムなんですね。
e0147206_22423373.jpg
JBの3大ルーツと言えば、ルイ・ジョーダンとロイ・ブラウン、
そしてチャールズ・ブラウンだと思うんだけど、
そのチャールズ・ブラウン直系のジャズ・ブルース的な音をバックに
JBの素晴らしい泣きの節回しが映えること映えること。
全曲必聴と言っても良いのではないでしょうかね。
完全に余談ですが、私の携帯で「JB」と打つ時は
「な」「き」と打った後に変換することに気が付いた私。
やはりauの携帯もJBの魅力の一つに「泣き」だと認識しているのか?

バックのミュージシャンには、ピーウィーとクライド、ノーラン、
そしてボビー・バードぐらいしか有名処がいないですけど、
インスト曲でJBのソウルフルなピアノが聞けるところが嬉しいですね。
数曲ではノーランの通常より3倍増しのブルージーなギターが楽しめる。
因みにライナーによると、クライドはこの時JBとの初録音だったらしい。
e0147206_22425347.jpg
68年の2枚目になると、メイシオやフレッド、クッシュ、ピンクニーに
スウィート・チャールズあたりのいつもの面々も加わって、
どファンクはないものの、これまた愉快な演奏。
メイシオ他の随所に入るソロも短いが、なかなか痛快。

曲名にはなかなか興味深いものが多いですね。
Santa Claus go straight to the Ghettoとか、
Let’s unite the whole world at Christmasなんて曲は
まさにこの時代の熱い気持ちの高ぶりを感じさせます。
他にも、Santa Claus gave me a brand new startなんて曲も興味深いが、
これはインストでしたね。
Soulful ChristmasやChristmas is comingは
結構ストレートなファンキー・ソウルでかっちょいい。
全体的にヴァイブが使われているのはJBとしては珍しいのだけど、
ブルージーさは大分薄れてしまっているかな?

そんな中、何故か唐突にSay it loud – I’m black and proudが収録されていて、
これは一体どういう意図だったのか良く分からないけど、
当時のJBの支持層はほぼ100%ブラックだったはずだし、
JBらしいチョイスだとも言えますね。
e0147206_22435684.jpg
70年のアルバム「Hey America」は、時期的には最高のはずだけど、
JBのロードバンドを使っていないので、前の2枚に比べると、
面白味というか旨みが欠けてしまうのは、仕方ないですかね。
JBの歌自体は素晴らしいけど、ブルージーさはかなり減少してて
JBがファンクを磨きに磨いて完成させていく中で、
削り取っていったものがその辺りなのだということが
分かるような気がしますね。

LPに収められていないシングル曲のIt’s Christmas timeでは
ベーシストとして、William Upchurchとクレジットされてるけど、
アップチャーチという名前のミュージシャンはあまりいないんで、
やっぱりこれはフィル・アップチャーチなのでしょう。
この人は本当に神出鬼没だけど、ベースでもギター同様に
神業を発揮していて、本当にすごい人だ。

ということで、明日クリスマスの25日はJBの命日。
あれからもう4年も経ってしまったんですねぇ。
最後まで仕事のことを気にしていて、
マイケルやプリンスとしなければならない仕事があるのだと
周囲に語っていた現代のポピュラー音楽最大の巨人を
これを聞きながら、思いを馳せているクリスマスイブなのであります。
e0147206_22394236.jpg

[PR]
by zhimuqing | 2010-12-24 23:28 | Funkentelechy | Comments(0)

素材を活かすのは難しい

e0147206_2357199.jpg
来年は三谷幸喜生誕50年記念ということで、
パルコ劇場で新作書き下ろし2公演が予定されていますね。
その第一弾『国民の映画』の抽選エントリーに登録していたのだが、
なんと当選したとのメールが来て、大変嬉しいです、はい。
2週間前ぐらいにチケットが送られてくるそうなのだが、
良い席だったら嬉しいですけど、あまり贅沢は言いますまい。
パルコ劇場なんで、後ろのほうでもよく見えそうだし。

作・演出:三谷幸喜
キャスト
:小日向文世/段田安則/白井晃/石田ゆり子/シルビア・グラブ/
新妻聖子/今井朋彦/小林隆/平岳大/吉田羊/小林勝也/風間杜夫

e0147206_23571692.jpg
1940年代のドイツ・ベルリンを舞台に宣伝大臣ゲッペルスと
映画人たちとの間で繰り広げられる人間ドラマ、ということで、
一体どのようなものになるのか?全く想像がつかないんですけど、
それもまた良いではないですか?
キャストの中では、私は白井晃と今井朋彦に期待しています。
こいつは、楽しみだ。

さて、期待のクリセット・ミッシェルの新作を聞いたのですが、
ウーン、事前の期待度数が高かっただけに、
悪くはないんだけど、絶賛とまではいかないなぁ。
ジャケットは結構好きなんだけどねぇ。
e0147206_2357417.jpg
タフさと可憐さとアクを兼ね備えた歌はやっぱり絶品。
しなやかに節を回す時に磨ききれてないササクレが残っているおかげで
その歌がこちらの感情に引っかかる感じで、実にソウルフル。

そんな素晴らしい声だけに、あまり厚化粧なバックは要らないと思うのだ。
前作同様チャック・ハーモニーとの二人三脚体制なんだけど、
少しトラックが分厚すぎるかな?
「Number One」とか「Unsaid」ではそれが良い結果を生んでいるんだけど、
「Goodbye Game」、「So Cool」ではロック的な音色や音圧のせいで
曲がベタついてしまい、リズムのキレを無くしてしまっている。
タリブ・クウェリとブラックソートがゲストのタイトル・ナムバーなんか、
せっかく面白い曲なのに、素材の良さをバックが殺している。

なんで、「So in love」のように、素材の良さを活かす曲の方が断然良い。
リズムに対して前から後ろから歌を自在に絡めていく、こういう曲こそが
私が聞きたいクリセット・ミッシェル。
同じようなフローを聞かせる「I’m a star」も同じように素晴らしい。
e0147206_2358046.jpg
リック・ロスとのツーショット、味わい深いなぁ。

ベタなバラードもこの人の場合は制球力が抜群なこともあるけど、
適度に荒れ球というか、かすれ気味に引っ張ったりするところが
もう本当にソウルフル。
こういう曲ではそれこそピアノ1本でも十分、無駄な装飾は要らない。
アコースティックな「If nobody sang along」なんかだと、
その歌の特性が際立ちます。
テクニカルな部分とエモーショナルな部分のバランスが
非常に高いレベルで釣り合っている。

「I don’t know why, but I do」には、不倫と別れと駄目男を歌わせると
今一番すごい歌手(by summerbreeze1さん)である
ジャズミン・サリヴァンが登場し、濃厚な世界を展開しますけど、
こういうのもなかなか私好みでありますね。

素材は絶品であるだけに、こちらの期待度も高い訳で
どうしても評価が厳しめになってしまうクリセットさん、
現時点では1stを超えるアルバムはまだ出来ていないんですけど、
近い将来、物凄いアルバムを出してくれることを期待していますよ。
e0147206_23592263.jpg


こちらはクリセットとジャズミンwithインディア・アリー、カーク・フランクリン


[PR]
by zhimuqing | 2010-12-22 23:28 | Blues 4 Terapin | Comments(0)

小躍りしつつ、臍を噛む

ライノ・ハンドメイドの限定版を日本で再発するという
ワーナー・ミュージック・ダイレクト、
アレサのフィルモア完全盤を復活させた第一弾で
いきなり男をあげた感があるわけですが、
第二弾が『コンプリート・ワーナー・レコーディングス』、
3枚のアルバム全曲と75年ライブ音源10曲を収録した42曲2枚組。
私がこの存在に気づいた時には、とっくの昔に売り切れていたブツ。
これに目を付けてくるとは、敵?もなかなかやりますね!
これは私も購入を検討しないといけないですね。
e0147206_22344253.jpg
とはいえ、70年代(いや、60年代も)のトゥーサンの仕事の真髄は
プロデュースや作曲、アレンジがあってこそなんで、
その辺のトゥーサンの仕事振りを取り纏めた編集盤を出してほしいなぁ。
特にシングル・オンリーな曲やマイナーどころを集めたやつ。
今年フランスから発売されたシックの仕事集ボックスのようなブツなんか
どうでしょう?
e0147206_2236181.jpg
何だったら、トゥーサンの仕事 全曲集みたいな感じで、
1年に4,5枚ずつ出してもらっても構いませんよ。
58年のリー・アレンのWalkin' With Mr. Lee に始まって、
ミニット・レーベル等での活躍をぎっしり纏めるなんて仕事、
音楽関係の仕事をやる人にとっては、
夢のような仕事だと思うんですけどね。

さて、話は変わって『ナイロビの蜂』で感激したジョン・ル・カレ、
早速『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』を読んでみましたよ。
名作との誉れが高い本だが、確かにこれはかなりの大名作だ!
e0147206_22325038.jpg
英国諜報部の中枢に潜むソ連の二重スパイを
元諜報部員スマイリーが探しだす、というあらすじなのだが、
もちろん単なるスパイものと思って読み始めたわけではないけど、
スパイの世界を舞台に、情念、葛藤、嫉妬、愛憎、渦巻く人間模様が
丁寧に描かれていて、全く驚きました。
(しかし、こういう単語を並べてみると、強烈な字面でありますね。)

通勤時間に読んでいると、面白すぎて途中で止められない。
ホームで歩きながら読んだり(危ないですね)、
エレベーターで立ち止まって読んだり(邪魔ですね)、
信号待ちの間にいそいそと取り出して読んだりと、
ほぼ二ノ宮金次郎状態です。
いっそのこと、自転車に乗りながら読もうかとも思ったのですが、
流石にそれはやめておきました。
ちなみに、過去に一人だけそういう人を知っていますけどね。
e0147206_2233537.jpg
冷静沈着なんだが、一点だけ激しい葛藤を抱える主人公スマイリー、
敵味方で割り切れないスパイ同士の人間関係、
やはり割り切れない男女の関係、
過去を背負う男と孤独な少年の交流。

なんだか高村薫の世界に非常に近いものを感じていたのだが、
解説に高村薫が非常に影響を受けていると書かれており、
おお、やはりそうだったのか!とこれまた結構驚きましたね。
主人公周辺のもつれた人間関係や登場人物の中で渦巻く情念は
合田雄一郎とかノーマン・シンクレアなんかを思い出させます。
(さすがに、あそこまで濃厚ではないですけど。)
はっきり言って『スパイ小説』というジャンルに入らないと思うし、
そのせいで多くの人に届いていないような気がするのですけど、
どうなんでしょうか?

タイトルの『ティンカー…』は本編中で重要な意味を持つ言葉なのだが、
いかんせん日本語として知らない人を惹きつけるには、
ちょっと分かりにくすぎる感もなきにしもあらず。
テイラーやソルジャーはともかく、頭のティンカー(鋳掛屋)は
やはり馴染みにくい感じがする。
この辺は素直に翻訳していたほうが良かった気もしますけど、
でも、そんなことはミジンコサイズのどうでも良いことですね。

これは久々に大きな水脈を発見したと小躍りしたいのですけど、
ル・カレの諸作、ほとんどが翻訳されているのに、
結構、絶版?廃版?になっているものが多いんですよね。
この『ティンカー・・・』に始まるスマイリー3部作の後編2作も
現在入手困難ということで、来年の目標の一つとして
古本屋巡りが新たに加わりそうな年の瀬なのであります。
e0147206_2232272.jpg
ちなみに、この本、最近映画にもなっているようだが、
79年にBBCでドラマになっているらしい。
で、この配役が凄すぎる!
主人公スマイリー役がアレック・ギネス!、
ソ連の凄腕敵役カーラ役をパトリック・スチュワート!!。
なんと、オビ・ワン・ケノービ vs ジャン・リュック・ピカードではないか!
うーむ、この組み合わせは全く興奮させられます!
日本語版出ていないのだったら、向こうのDVDを取り寄せるか!
e0147206_2232841.jpg
この写真だけで判断するのだが、スチュワートさん、かなり若い!
[PR]
by zhimuqing | 2010-12-21 22:28 | La Sombra Del Viento | Comments(0)

おもて寒いよね

エゴラッピンとの共演のチケットが入手できなかったバッパーズですが、
ルースターで吾妻光良トリオを無事に見ることが出来ましたよ。
今年も無事に吾妻さんを見て、年を越せますね。
この4年間、毎年年末に吾妻さんのライブを見ることが出来ているのは、
関東在住者ならではの特権とまで言うと、少し大袈裟ですけど、
まあ、そんな感じかな。
e0147206_22275183.jpg
吾妻さんのライブはまあハズレがないことで有名なのですが、
小さい会場で見た方がよりその真髄?を味わえる。
そういう意味では、荻窪ルースーターは最高のハコですかね?
サイズも小さくて、目の前で演奏を見ることが出来るし、
なにより予約しておけば、席を確保しておいて貰えて、
何時間も行列作らなくても良いのが、大変ありがたい。
e0147206_2228632.jpg

そんなわけでプリマクさんとその友人、職場の同僚Y女史とそのご母堂という
かなり妙な組み合わせで見に行った吾妻さんのライブ、
私以外はみな吾妻さん初体験。
誰を連れて行っても、間違いなく皆さんに喜んでもらえるので、
吾妻さんのライブに連れて行くのは大変気分が良いものであります。

今回の目玉はなんと言っても、服部恭子!
バッパーズの数々の名作でフューチャーされている歌手なのだが、
見てみたいと思いつつも、ネットで検索しても情報が出てこないし、
一体どうしたのだろう、と思っていたら、現在アメリカ在住だったんですね。
道理でなかなか遭遇する機会がない訳だ。
e0147206_22282196.jpg
服部さんはローウェル・フルソンのTrampのようなテーマ曲で登場。
この時の吾妻さんのカッティングは普段あまり見せることがない
ファンキー寄りのものだが、さすがに重くてキレがあり、
岡地さんのドラムと組み合わさるとメガトン級。
あれだけでも見に行った甲斐があったというものだ。

服部恭子さんは歌も佇まいも期待以上ですかね。
登場/退場時のヘンな振る舞いも非常に味わい深いが、
やはりふんわりとした大きなノリ(大味という意味ではない)は
他ではなかなか得がたい味だが、実は制球力も抜群で、
なんと言うんですか、痒いところに手が届くとでも言いましょうか、
こちらがそこに来てくれればという所に節回しが見事に着地する。

昨日はバッパーズではなかったのだが、カバー曲2曲の後に、
なんと「おもて寒いよね」(SQUEEZIN’&BLOWIN’)を披露。
この曲、吾妻さんが「出~たぜ、寒波の注意報」と歌うところに、
何ともいえないカタルシスを感じるのは私だけ?
間奏にオリジナルには入っていない寸劇?まで入るし、
ウーン、満足だ。
贅沢を言わせてもらえるのだったら、「人間だって動物だい」も
演って欲しかった気もしますが、それはまあ仕方ないですかね。
あれは管楽器がたくさん要りますからね。
(ちなみにあの曲では、服部さんの「あれは鼻が長いの」が個人的なツボです。)

吾妻さんのしゃれっ気の効いた小技はいつ見ても最高だ。
昨日はピューンピューンというスライド技は披露されなかったけど、
それ以外の技は満遍なく見せてもらって満足だ。
ブリッジの調節で観客を沸かせる人はなかなかいないですよね。
e0147206_22285538.jpg
昨日は特にダブルネックのギターを使っており、
おお、アール・フッカーか!と思っていたら、
12弦のネックのほうで見せた流石のスライドギターも良かったが、
やはりダブルネックを活用した移動技?が一番面白かった。
あとは、マダムギターに提供した「3人寄れば」を聞くことが出来たのも
かなり嬉しかったですね。

座った席のポジションの関係で岡地さんが良く見えなかったのが残念だが、
やはり素晴らしいドラムが存分に堪能、やっぱり憧れのドラマーです。
ブレイクに入る直前等のビシッズシッと重く決めるあのキメ、
実際に一緒に演奏していたら、大コーフンで演奏できなくなりそうだな。
あと、今回は席がピアノのすぐ後ろだったんで、
早崎さんの指使いをじっくり見ることが出来たのも新鮮でしたね。

それにしても、ああいう風に楽しくて温かくなれるライブというのは
他ではなかなか感じられないものですね。
また早いうちにライブ見たいものだ。(小さいハコで)
e0147206_22291726.jpg

e0147206_22292823.jpg
ダブルネックのギターは「ミツヨシ」と呼ぶのであろうか?
[PR]
by zhimuqing | 2010-12-20 22:28 | Blues 4 Terapin | Comments(0)

メロウに芸人魂

アメリカも不景気でCDなかなか売れないためでしょうか、
一年で一番サイフが緩むこの時期に
R&B界が新作をこれでもかという感じで投下して来るので、
追っかけるこちらはなかなか大変な目に会っていますね。
しかも、不作だった2010年の帳尻を合わせるかのように、
なかなかの力作が続くので、嬉しい悲鳴ってやつですね。
e0147206_1265349.jpg
ということで、R.ケリーの新作なのですが、
一部でかなりソウル色濃厚だという評判だったし、
ジャケはモロにリトル・スティービー・ワンダーだし、で
かなり期待を込めて聴きましたよ。

結論から言うと、R.ケリーの最高傑作群であるChocolate Factoryや
Love Island、Happy People/U Saved Me には流石に及ばないものの、
ここ何作の中では一番好きなアルバムですかね。
R.ケリーはその時々の流行りを取り入れたアップナムバーや
仰々しさを感じる程ベタベタのバラードを作ったりもしますが、
個人的にはChocolate Factoryで開発?した
シカゴの伝統を踏まえたステッパーズこそが、この人の魅力。

そういう私なので、やはりアルバム前半のステッパーズの5連打に降参。
はっきり言って曲調がそっくり、メロディーも明確でないし、
似たような曲が続くのだけど、でしゃばらないワウ、おくゆかしいベース、
チープなのにこの人が使うとメロウになってしまうシンセが
寄せ木細工のように重なると、このエロ芸人(失礼)の歌が
このうえなく誠実な男の歌に聞こえて来るから、本当に不思議なものだ。
歌い回しに少しだけマイケルの影も感じるのが新しい発見かな。
e0147206_1271626.jpg
なんといってもタイトルナムバーのLove Letter(これまたベタなタイトル)は
中盤で必殺のメロウなコード使いが炸裂して、ああ、これこれって感じですね。
続くNumber One Hitは、マイケルのスリラーやシャーデーのスムーズオペレーター、
タイタニックや星の王子様ニューヨークに行くのように、貴方は俺の№1ヒットだという、
本気なのかふざけているか、分からない歌詞が楽しい。

7曲目のTaxi Cab はケリー得意のエロソングなのだが、
ギターがフューチャーされた、これまでの展開をぶった切るような曲調で、
この曲を境目によりソウルを意識した展開に。
微かにサム・クック風味を漂わせる9,14曲目は
シンプルなコード進行を含め、ケリーの新必殺技になっていくのかな?

LAに移転直前の60年代後半のモータウンの音を再現したLove is は
最近私の大のお気に入りになりつつあるクリセット・ミッシェルとのデュエット。
清々とした歌いっぷり、はっきり言って私の好みです。
マーヴィンのJust To Keep You Satisfiedにしか聞こえない12曲目は
ちゃんとクレジットに作者の名前入れなさいと言いたくなるけど、
Rケリーだったら許されるかな?という気持ちになるのは、
この人を芸人として私が評価しているからかな?
最後に入ったボーナストラックはMJとのあの曲のセルフカバー。
冒頭に入るケリーのメッセージが泣かせますが、
ブックレットに一切クレジットも曲目も書かれておらず、
iTunesでもBonus Track としか曲名が書かれない徹底ぶり。
e0147206_1291243.jpg
ということで、前作、前前作よりもずっとお気に入りの1枚。
もう少しこの路線を突き詰めていってほしいものだ。
ついでにLove Island も正規で発売してくれないかな?
[PR]
by zhimuqing | 2010-12-19 12:28 | Funkentelechy | Comments(0)

前頭葉、退化してるんだろ?                      さっさと退場しろ!

敬愛するQ兵衛さんのブログより抜粋

石原慎太郎(1975年)

美濃部知事のように前頭葉の退化した60や70の老人に
政治を任せる時代は終わったんじゃないですか。


※都知事選に初挑戦時のセリフ。当時のビチハラ自身は40代。現在は78歳

こちらはネットから拾ってきた画像
e0147206_1471883.jpg

[PR]
by zhimuqing | 2010-12-18 00:28 | Make Me Wanna Holler | Comments(0)

繊細な歌にまだ喪失感を覚える私

マイケルの新作というか未発表曲集「マイケル」、
早速聴きましたが、うーん悪くはないんだけど、
やはり未発表曲集以上でも以下でもないかなぁ。
さすがにポップな曲が多く、完成度も結構高いんだけど、
クインシーやウィル・アイ・アムがコメントしているように、
マイケルが生きていたら、多分リリースは許可されなかったレベルかな。
とはいえ、マイケルの歌を聞くことが出来るだけで、
わりと満足してしまう自分もいるのですけどね。
e0147206_0484946.jpg
オープニングのエイコンとの曲は華やかで悪くないんだが、
ツルっとした感触のまま、気がついたら終わってしまっている。
エイコンの作品にマイケルがゲスト参加しているような曲。
ちなみにエイコン、紛争ダイアモンドは存在しないと発言した件で、
私はあまり良い印象を持っていないけど、これは余談ですね。

テディ・ライリー絡みの3曲は、既発表曲の原曲・元ネタという感じで、
既視感がかなり強く、正直もう一つ。
3曲の中では、Hollywood Tonightかな。
Another Part of Meとか Smooth Criminalの風味が散りばめられていて、
初めて聞くのに懐かしい感じですね。
出だしのマイケルの口パーカッションは非常に効いているので、
もっと全面的にまぶしても良かった気がします。

50セントがフューチャーされたMonsterはサビが面白いし、
色々な唱法が繰り出されるけど、トラックも歌も力みすぎで、
試行錯誤している仮歌という感じは否めない。
Breaking Newsはテディの色々な曲が透けて見えてて、
もっともアウトテイクっぽい。

明らかにデモ録音の仮歌から始まるThe Way You Love Meは
おそらくアルバムのベストトラック。
オリジナルアルバムに収録されていても全くおかしくないレベル。
声が分厚く重なりフワフワとしたメロウな空間を
マイケルの滑らかな声がヌルリと潜り抜けていく。
こういう路線をもっと突き詰めて欲しかったのだ。
若干いつもと声の質感が違う感じはエフェクトの影響か?
e0147206_052731.jpg
この曲もそうですが、全体的にメロウな曲のほうが出来が良い。
多幸感溢れる3曲目 Keep Your Head Up、6曲目 Best of Joyで
聞かせる繊細な歌はやっぱり良い。
後半にクワイアが入ってくるKeep Your Head Upは
Man in the mirrorやKeep the faithの路線。
マイケルの素晴らしい技量が光ります。
クワイアとマイケルの盛り上がりの一体感という意味では
流石にこの2曲ほどではないですけどね。
後半のリードをもっと熱く歌っていたら、もっと良かったんだけど。
(本来だったら差し替えるつもりだったのかもしれない。)
Best of Joyはリズムも結構立っていて、繊細な歌い口との
バランスが絶妙な好曲。

もう一つの目玉は有名な未発表曲Behind The Mask。
(YMOの曲のカバーらしいですけど、私は聴いたことがない。)
おそらくスリラーと同じ時期に録音されたと思われる
マイケルの勢い溢れる歌が実に充実しているし、
ヴォーコーダーとの絡みも気持ちよい。
マイケルの未発表曲ともなると、このぐらいのレベルは必要でしょう!
e0147206_0523310.jpg

レニー・クラヴィッツとのAnother Dayは普通のロックっぽい。
この組み合わせだと、70年代のロッキッシュなファンクが
やっぱり聴いてみたかったですね。
レニ・クラの声があまり前面に出ないのも勿体無い。
ミック・ジャガーやスティービーとのデュエット曲ぐらい
お互いが出てくるバランスのほうが良かったのでは?

そんなわけで、同じく未完成品だけど素晴らしかった映画This is it の
レベルまでには、残念ながら達していないようだ。
This is it は名曲群をステージでどのように表現するか、という流れの中で
マイケルのプロフェッショナリズムが大きく感動を呼んだわけですが、
アルバム「Michael」のほうは曲自体が未完成なのだから
同じ目線で比べること自体に無理があるのですけどね。

まだまだ大量に眠っているであろう未発表曲ですが、
今後まだ出てくる作品も大体同じぐらいのレベルのような気がしますね。
そうなると、未発表のまま眠らせておいたほうが良いのだ、という
クインシーやウィル・アイ・アムの意見の方がやっぱり正しいのかな。

どうしても発表するのであれば、リミックスというか
完全に作り直す気でかかるべきだと思いますね。
マイケルの歌だけ使って、バックトラックを作り変えたりするとか。
でも、マイケルが星になったので、アンタッチャブルになってしまい、
音源を自由に加工できなくなってしまっている可能性が高い気もするけど。
でもまあ、マイケルの声が聴きたい私は、未発表曲出される度に
結局また買ってしまうんでしょうけどね。
e0147206_0518100.jpg
それにしても、こうやって聴くと、まだまだ喪失感を感じる自分がいますね。
惜しい人を亡くしたものだ。
[PR]
by zhimuqing | 2010-12-16 00:28 | Funkentelechy | Comments(2)