カテゴリ:Blues 4 Terapin( 160 )

ようやく耳が開く

ポール・サイモンの≪グレイスランド≫から本格的に音楽が好きになったと言っても過言ではない私にとっては、かなり近いところに見え隠れしていたヒュー・マセケラ。当時ちょっと聴いた感じではポップなエスニック風味のフュージョンのような気がして、あまり興味が沸かなかったのです。が、9年前の石田昌隆の名著「オルタナティブ・ミュージック」の中で触れられていたのを読んで興味を持ち、ベスト盤を買って聴いてみると、これがなかなか面白かったのですが、それきり忘れてしまっていたというのが情けない限りです。

ということで、寂しい訃報に接して、慌てて棚の奥から取り出した聴いたマケセラ、いやこれは相当面白くて、びっくりしました。単に私の耳が開いていなかっただけだという事がよく分かります。人間と同じで、優しい表情を持った音楽の中には、意外とタフで生命力に溢れたものがあるという事をまたもや思い出させられました。
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私が持っているのは≪The Collection≫という編集盤で1974年から94年までの13曲を集めたものですが、軽やかな丸みを帯びた音の奥の方にがっしりとした核が見え隠れしている。70年代の曲も90年代の曲も同じ感触があり、おそらくずっとぶれていない本人の信念のようなものが感じられます。リズム隊を中心にアレンジも相当練られているはずで、勉強にもなります。(でも、そんな練られた形跡をほとんど残していないのがまた凄いのだ)
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でもまあ、そんな能書きを並べてもあまり意味はありませんね。ようやく気が付いたこの魅力に身を委ねることが先決です。この気持ちよい音を楽しんでいると、自然にマセケラの思いも細胞に染み込んでいくのだと思います。年末にたまたま聴いたタジ・マハールの≪Happy Just To Be Like I Am≫にも驚いたものですが、このマセケラ山脈は相当なものの予感がします。調べたところ50枚ぐらいあるマセケラ山脈、ゆっくり分け入ってみるのもなかなか面白そうです。遅すぎると言えば確かに遅すぎますが、どんなに遅くても遅すぎることはないとも思うのです。

そうそう、石田昌隆の書いた文章が気になって≪オルタナティブ・ミュージック≫でマセケラを探してみたのですが、本人の写真が見つからない。そんなはずはないと、ゆっくり探していると、マハラティーニのところに少しだけ書いてあり、私の記憶違いかなと思っていたら、ミュージックマガジンにインタビューがあったのを思い出しましたね。スカリプソウル特集の号。ミュージックマガジンを読まなくなって久しい私ですが、この号は捨てずにとっておいたのでした。
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インタビュー自体は短いものですが、真摯に問いかける石田昌隆、真摯に答えるヒュー・マセケラ、やはり読みごたえのある記事であることは間違いありません。ヒュー・マセケラに対する追悼についても、この記事が最も素晴らしいものだと思います。それにしても、石田さんのこういう一連の記事はなかなか素晴らしいものが多いので、このまま埋もれてしまうのはやっぱり勿体ないと思うのですが、どうでしょう?
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by zhimuqing | 2018-02-01 23:28 | Blues 4 Terapin | Comments(0)

導き!

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いつ入手したかは忘れてしまったのだが、ザッパの名曲“Inca Roads”でのザッパのギターソロのみを延々と集めた音源があるのですね。数えきれないライブ音源を使って、延々ザッパのギターソロが2時間2分にわたり、存分に味わえるというもの。

ソロが長ければ長いほどかっこよくなると言えば、エディ・ヘイゼルやジミヘンやプリンス、ロック畑だとガルシアなんかがいますけど、ザッパもやはりそのタイプですね。様々な時期の演奏を継ぎはぎしたものなのですが、一音でザッパと分かる音が素晴らしい。と、同時に様々なアプローチが存在していて、ザッパの永遠に尽きることのない湧き出る想像力に感服いたします。あと、時代をまたいで繋いでも全く違和感のないライブ演奏のバンドの実力にも。

ということで、本日22日(アメリカで21日)はザッパの77回目の誕生日。深夜バンコクへ移動する最中に突然ザッパが聴きたくなったというウソのような本当の話、はザッパのお導きでしょう。今の日本にこそ清志郎が生きていてほしかったように、今のアメリカにこそザッパが必要だったのに。音源が欲しい方はご一報ください。

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いつも行っているタイの工場の運転手さんが履いていたサンダル。ドープ過ぎる。ザッパを感じさせます。というか、これもザッパの導きかと!
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by zhimuqing | 2017-12-22 08:44 | Blues 4 Terapin | Comments(0)

山脈が呼んでいる

体が突然フランク・ザッパを欲している気がしたので、棚からザッパのCDを一通り引っ張り出して聴いてみたのですが、私のとってのザッパはやはり≪Hot Rats≫と≪One Size Fits All≫に尽きます。初めて聴いた(買った)ザッパが≪Hot Rats≫、2枚目が≪One Size Fits All≫で、当時ファンカデリックを熱心に聴いていた私にとっては新たな鉱脈を見つけた気持ちになったものです。その後も折に触れて購入していたのですが、この2枚を超えるものに出会うことが出来ず、気が付くと私のザッパ山脈攻略はフェイドアウトしてしまったわけなのです。

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ちなみにその2枚については、私の中で本当に甲乙つけがたく、どちらが良いか?と聞かれると、その時の気分で答えが変わってしまうというものですが、今この瞬間ですと≪Hot Rats≫に軍配を上げたくなりますね。
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何といってもファンキーなのが良いですね。全部聴いていないので断言はしませんが、私が聴いた中ではザッパの他のアルバムに同じ感触のものはありません。ま、これはザッパの2枚目のソロ名義でのアルバム。バンドとしてではなく、LAの周りの名人を集めての音だからということなのでしょう。

それにしてもリズム隊いいよね!という事で、ライナーを読んでみる。その昔は日本語ライナーしか読んでいないかったのですが、ライナーを書いているのが岸野さんだったことにも軽く驚きます。各曲の参加メンバーがなかなか興味深い。名曲”Peaches En Regalia”の唸るベースを弾いているのはシュギー・オーティス!残りの5曲でベースを弾いているのはレッキング・クルーのマックス・ベネイ。クルセイダーズの名ライブ盤≪Scratch≫でベース弾いている人でもありますね。

で、一番驚いたのは “Son of Mr. Green Genes”“The Gumbo Variations”2曲でドラム叩いているのがポール・ハンフリーだということ。ハンフリーにベネイのコンビ、そりゃファンキーにもなりますよね。まあハンフリーは当時ロスのファーストコールなドラマーだったわけで、ザッパが参加を要請したのも頷けるわけですが、こういう繋がりがあったとは知らなかった私にはもの凄く新鮮に感じます。

他の2曲でドラムを叩くジョン・ゲリンは普通のエイトを刻んでいても、ハイハットの響きがヒップホップっぽくてなかなか良いし、ドン・シュガーケイン・ハリスのフィドルも最高。初期マザーズ、後にクインシーとも仕事をするイアン・アンダーウッド(We are the worldでも演奏してますからね)もお見事。鍵盤も最高ですが、ここでの白眉はサックスやフルートだと思いますね。

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それにしてもドン&デューイのハリスを招いてみたり、ホーンにローランド・カーク的なアレンジをホーンに凝らしてみたり(音色もそう)、ハンフリーに叩かせたり、何よりもアルバム全曲の作曲とアレンジ能力、この辺はやはり流石フランク・ザッパ。まさに天才だけが可能な技かと思いますね。69年の時点でこのレベル。ローランド・カークのVolunteered Slaveryが並び立つぐらい、ジミヘンよりも少し前に、マイルスよりもかなり先に行っていたと思うのですが、どうでしょう?やはりもう一回きちんとザッパ、聴かないといかんと思うのであります。
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by zhimuqing | 2017-11-01 20:21 | Blues 4 Terapin | Comments(2)

懐かしい面々

ディアゴスティーニから出ているビートルズのLPシリーズ、買うかどうか迷っていたのですが、ラバーソウルのジャケを見て我慢できなくなり、買ってしまいましたよ。3000円。価値感は人それぞれでしょうが、中身の素晴らしさと値段を考えると、物凄いコストパフォーマンスかと。とか、そんなことを考えながら、鼻息荒くして(荒くする必要もないのですが)レジに並んでいる時にふと気が付きました。
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第5号で終わり?全部買うつもりはなかったのですが、これは全く困ったものです。正直あとリヴォルバーは欲しかったのですけどね。
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それにしても中身は絶品です。ドラムとベースの演奏の黒さが嬉しい!

このビートルズもそうですが、やはり中高生の頃に聞いていた音楽というのはどうしても自分の根っこにあるもので、40も半ばにもなると当時の音楽を突然耳にすると、懐かしさで痺れてしまうわけですが、昨日タイのレストラン(先週からずっといるのだ)で突然耳にしたビリー・ジョエルの“アップタウン・ガール”、痺れました。

高校生の頃、人気がありましたからね、ビリー・ジョエル。周りの友人が好きだったのは“素顔のままで”や“オネスティ”だったのですが、私が好きだったのは“アップタウン・ガール”、“ロンゲスト・タイム”。ちなみに先ほどネットでものすごく久しぶりに聴いてみると、今の耳で聞くと当然かっこ悪いところは多々ありますが、完全に60年代ソウルのリバイバルだったのね。当時はまったく気が付かないというか、分かる由もなかったわけですが。

でも当時、私が好きだったのはどちらかというとエルトン・ジョンの方。クラスでは少数派でしたけど。マイケルやプリンス、ホイットニ―と並行してエルトン・ジョンとポール・サイモン、ジョージ・マイケルを聴いていた私、なんと平和で平凡な普通な高校生の姿でしょう。ベスト盤を一枚買ってそれを繰り返し聴いていたものです。今思うとアルバム一枚に対する当時の集中力は大したもの。この辺は反省したほうがいいのかもしれません。

ということで、先日クインシーを買う時に見かけて買ってしまったのがエルトン・ジョンのベスト盤。当時私が持っていたベスト盤(当時Vol.1とタイトルに付いていた)とその続編的なVol.2を合わせての2枚組。Vol.2は当時未聴。これは私の中で理由がはっきりしていて、Vol.1を買った後、自発的に黒い沼地にズブズブと沈み込んでいったからですね。ま、エルトン・ジョンを聴く暇もそこに回す資金とが無かったということです、はい。
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それにしても名曲だらけのVol.1。懐かしさもありますが、やはり曲も演奏も歌も良くて、驚きますね。今聴くと黒人音楽の影響というのも微かに匂います。 “Bennie and the Jets”がデトロイトのブラック局で1位になってエルトン・ジョン自身が驚いたという逸話も頷けるものです。甘めの曲でもやわな方向に振りきれるのを頑なに拒んでいる感じもあるし、湿度が高いというより霧で視界が悪くなったような空気感もあるし、改めて聴くと相当屈折した感じで、その辺が当時の私の気持ちにフィットしたのかもしれません。
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と、大変楽しく聴いたVol.1ですが、初めて聴くVol.2のほうは案に相違してグッと来ない、というか全く良いと思えないのが不思議なところ。Vol.1のほうが耳に良く馴染んでいることを差し引いても(その部分はものすごく大きいのでしょうが)。LPに付属していた解説によると、Vol.2の時期はチャートアクションでは絶好調の時期だったという事ですが、耳に引っかかってくる部分がない。売れるために何かを捨てたのか、あるいは何かが薄まったために売れたのか、それはロックには全く疎い私にはよく分からないのですが、イギリスの靄とか湿気とか、言ってよいのなら陰湿さ、そういうものが濃厚に残っている初期の方が圧倒的に面白いし、やっぱり好きなのですね。ベースとドラムがトラフィックの人達というのも大きいのかもしれないけど、なにぶんトラフィックについてもよく知らないので、偉そうなことは言えません。

とここまで偉そうに書いてきましたが、もしかして私が当時エルトン・ジョンが好きだったのは単に衣装の問題ではないか?という事に気づいてしまいました。というか、間違いなくそうだよね。
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この衣装、今見るとどこかで見たような気がするし。変わり続ける同じもの、どころか全く成長していないのかもしれません。

エルトン・ジョンに関して言うと、もう2枚欲しいアルバムがありますね。1枚は初期のライブ盤の“17-11-70”。これは確か出来が相当良かったはず。でもう一枚は最近のアルバム“Diving Board”。なんとベースで全曲愛しのラファエル・サディークが参加しているもの。デラックス版があるのですが、これにサディークが参加しているかどうか、そこがどうにも分からないのがなかなか悩ましいところなのです。
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サディーク、新作そろそろ出ると聞いているが、どうなんでしょう?
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00年代以降で私の好きなベーシスト、トップ3のうちの二人が邂逅したらしい。素晴らしい瞬間だ!
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by zhimuqing | 2017-07-01 08:28 | Blues 4 Terapin | Comments(0)

本物は圧倒的に違う!

錦糸町オールドスコットでKOTEZ&YANCYのライブ。
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58 Special は先日の房之助さんに引き続きKOTEZ&YANCYのオープニングアクトを務めることになったわけですが、今回は看板姐さんコンビの片割れランチが不在の上、思いっきり練習不足だったわけで、もうリハの段階でやる曲が全く決まらず、お二人の前で焦りまくるという肩身の狭い展開に。なんといいますか、バンドやり始めた頃のあの冷や汗的な気持ちを久しぶりに感じました。ま、何事も初心忘れるべからずですね。

ま、そんなポンコツな我々のことはさておき、Kotez & Yancyですよ!やっぱり本物は圧倒的に違います!

Kotezさんは何度もブルース・ザ・ブッチャーのライブを拝見していたので、かっちょいいハープを期待していたのですが、その歌というか筋肉質な声にびっくりしましたね。ちょっと他では観たことがない歌手。ハイトーンなんですが、ものすごくソウルフル。観に来ていたケンドリックス君も「アル・グリーンみたいっすね」と大コーフン。ブランドのメンバーズ・オンリーもサッチモのワンダフルワールドも、ジミークリフのメニー・リバーも最高だが、やっぱり一番燃えたのはサム・クックのBring it on home to meですね。ホームというところの喉の開き方、声の響かせ方、ソウル歌唱の肝の肝がそこにあったと思います。
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Yancyさんは近藤房之助とのバンドで観たことがあり、その時も随分興奮したものですが、こうやって改めてまじまじと聞かせてもらうと、そのセンスの塊に目から鱗どころか、顎が床に落ちて踊りまくる感じです。ニューオリンズなピアノを弾く人は結構いますが、強力過ぎる左手、奔放に跳ね回る右手、疾風のように吹き荒れたかと思うと一気に滑空するフレージング、もちろんテクニック的にももの凄いのでしょうが、それ以上にヒップでカッコいいのですな。そうそう、歌も実は隠れた魅力ですね。いい湯加減で包み込むような節回しは鄙びていてルイジアナ感があります。ヴァン・モリソンのCrazy Loveではエアロン・ネヴィルのようなこぶしも。筋肉隆々なKotezさんとの組み合わせは実に良い塩梅ですね。
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それにしても、3月のオールドスコットは先日の近藤房之助、今回のKOTEZ&YANCY、来月早々には佐藤タイジのソロと、なんとも豪華な面々がライブを行う凄いスポットになりつつあるのですが、ビル自体が解体されるという事で、何とも勿体ないわけですが、やり手で男前の社長がいるので、その辺は全く問題ないのでしょう。ビルの解体がいつになるか詳しくは聞いていないのですが、当分の間は目が離せない場所になりそうです。
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by zhimuqing | 2017-03-28 00:28 | Blues 4 Terapin | Comments(0)

惚れました

過去にライブでやったことがある曲は一曲だけ、しかもお客様は皆様、近藤房之助を見に来ているという圧倒的なアウェー感かと思いきや、お客さんは皆さん温かく、58 Specialなんとか無事にライブ終了。AC/DCなんか今回のライブのために初めて聴きましたよ。

当日の興奮がものすごく、二夜明けた今日も何だかふわふわとしております。もっともこれは自分たちのライブが良かったとかそういうのではないのが残念なところ。近藤房之助、私も房さんって呼んでいいのかな?のカッコよさは2年前のすみジャズで存分に味わったはずなのに、またもその色気にやられてしまいました。
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当日は房さんご一行が会場入りする前にスタンバイしていた我々、もうね、立ち姿からして超かっこいいんですね。セッティングの前におもむろにケースからギターを取り出し、ギターを慈しむようにやさしく磨いている姿、あれほど絵になる人はなかなかいません。その姿に見惚れながら、自分の楽器の扱いを思って大いに反省しましたよ、私は。
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以前見た時は野外のステージだったので、近藤房之助の世界をしっかりと味わって聴くのは初めて。歌の良さは分かっていたつもりですが、やはりもの凄いね。前日まで風邪で寝込んでいたというのが信じられない。で、前回も感じたのですが、ギターがこれまたすごい。Pさんと話していたのですが、あの凄い歌と同じように(もしかしたらそれ以上に)歌うギター。ギタリストのソロではなく、歌い手ならではの琴線に触れるソロ。あと、何気ないフレーズやピアノのバッキングなんかでのカッティングから滴り落ちる漆黒の艶。ブルースだけでなく、黒人音楽の粋の部分を鷲掴みしていることがよく分かります。見ているこちらは口があんぐりになるどころか、顎が床に落ちてタップを踏みまくるような、といったほうが分かりやすいかな。
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ライブ終了後に、ゆっくり話を聞かせてもらえたのもまた良かったですね。また話が滅茶苦茶面白い。男女の機微をショウサイフグに譬えるかと思うと、雑草の生態について語る。かと思いきや、今の時代はもはや戦前の時代としか思えない、安保法案の次は徴兵制だぞ、戦争というのは馬鹿馬鹿しくてやってられないねとの話も。リスペクトするのはその人の音楽的技量でなく、その人そのものでなければダメだと諭された(ボビー・ブランドに‼)という話も大変面白かったのですが、そういう意味では音楽と会話を通してひたすら魅了され続けた私はもう房さんへのリスペクトしかないわけで、いやあ、心底惚れました。尊敬しかありません、はい。
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スミエ姐さんのこんな表情も初めて見た(笑)

そうそう、肝心のライブはといえば、下手な感想休むに似たりてなもんで、一回見て感じてもらうしかないと思うのですが、もうブルースのスタンダードをそのアレンジで!と驚かされる場面が多々あったのですが、そのアレンジがまた絶妙。ベースの江口さんは凄腕過ぎるわけですが、絶対にディアンジェロとかその辺までしっかり聴きこんでいる演奏でもの凄い。エレナさんの鍵盤は跳ね回っても良し、メロウに空間を敷き詰めても良し、一音だけでも必殺のこれまたもの凄い演奏。そこに必殺の声とギターが重なるという至福。ああ、なんたる理想郷。

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by zhimuqing | 2017-03-07 18:28 | Blues 4 Terapin | Comments(0)

うう、興奮するぜい

今度の日曜日は錦糸町のOLD SCOTで近藤房之助さんのライブがあるのですが、なんと58兄さん率いる58 Special がオープニングアクトをするという事で、おお凄いじゃないか!と他人事のように考えていたのですが、よく考えたら恐れ多くも私も出演出来てしまうわけで、前座と言えども何曲かは演奏する事になったのですね。
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とはいえ、58 Specialは知る人ぞ知る練習を行わないバンドであるわけでして、ライブをやるときはぶっつけ本番、暗中模索、闇夜のカラス的な感じで迷走してしまうことも多いのですが、永らくレパートリーにしている曲だからなんとかなるのではないか?と思っていたところ、ほぼ全曲新曲で行くとの指令が入り、更には歌姫ランチが生活の場を故郷に移したため事前の練習もほぼ出来ず、さあこれは困ったぞ!ベロベロに酔っぱらったお客さんの前で披露するのであれば兎も角、今回は皆さん房之助さんを楽しみにいらっしゃるお客さんばかりの中で、果たしてどうしたものかと思案を続けているのがまあ今週なわけです。
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更に恐ろしいことに、さすが房之助さん、チケットは全て売り切れたとのことで、満員御礼の中、一体全体私なんかが演奏して良いものか?と思ったりもするわけですが、まあそれでも自分の出番さえ終われば、房之助さんの素晴らしい歌とギターが楽しめるわけで、それはもう本当に楽しみなのでありますね。前座を見に来ている人はいないわけですし、私がヘッポコであればあるほど、日本の誇る房之助さんの素晴らしさを存分に楽しめるわけで(前座としては誠に申し訳ないとしか言いようがないのですが)、それもまた人生の通る道としてアリではないかと思うのであります。

そうそう、今回は鍵盤に加藤エレナさん、そしてなんとベースは江口弘史さん、ということで、江口さんは何といっても若くしてシカゴにわたって、あのメイヴィス・ステイプルズ(あの!メイヴィス!)のバンドに参加していたという方!なんとも贅沢な一夜になりそうなのでありますね!うー楽しみだっ!
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by zhimuqing | 2017-03-02 01:15 | Blues 4 Terapin | Comments(0)

58special、2017年の一発目

58special、久しぶりのライブはあの近藤房之助さんのオープニングアクト!
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近藤房之助LIVE 2017~Anytime Anyplace~

日時:3/5(日)開場18:00 開演19:00
場所:錦糸町 OLD SCOT http://oldscot.com/
料金:前売¥4,000 当日¥4,500(フード・ドリンク別途オーダー)
問 :03-3632-1407

出演:
近藤房之助(Vo/G)加藤エレナ(Key)江口弘史(B)
オープニングアクト  58special


あの近藤房之助の前座。うーん、痺れますね!
果たしてどのような展開になるのでしょうか?
ドキドキだっ!
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by zhimuqing | 2017-01-14 15:03 | Blues 4 Terapin | Comments(0)

動きを止めてしまう様な言葉を使うのはもうやめよう

楽しみにしていた6年ぶりのUAの野音は
新作≪JaPo≫を引っ提げてのライブ。
バンドメンバーも結構変わっているので、
どうなることかと思っていたのですが、
UAのライブに外れなし、メンバーのチョイスに抜かりなしを
思い知らされたライブで、今もJaPoを聞き返しながら、
当日の興奮を思い起こしているところですね。
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UAの選ぶドラムはいつも最高ですが、
今回の山本達久も一小節叩くだけで私を虜にするほど。
外山明、芳垣安洋の両巨頭の後なんですけどね。
音の分離が良く、リズムがシャキッと立ちまくる。
同時にドイツ生まれのコスマス・カピッツァのパーカスと相まって
声をプッシュしたり、包み込んだり。
リズム隊としての理想郷。
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あと、随所に効いていたのはKan Sanoのキーボード。
マッドリブと共演歴のある人はやはりひと味違いますね。
青柳拓次のカッティングもやっぱりキレキレ。
鈴木正人のベースは言うまでもありません。
全体的に新曲の方がこちらが痺れる度合が多いかったかな。

それにしても、UAの新作≪JaPo≫はなかなかの力作。
UA不在のこの5年間、音楽が不毛だったとは言いませんが、
こうやって新作を聴きこむと、私の音世界で欠けていたものが
たしかにあったことを感じさせますね。
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デビュー以来、一貫して声の持つグルーヴという溝を
掘り下げて続けてきた人だと思いますが、
ここでの掘り下げた深さは尋常ではありません。
掘り進むうちに縄文時代に至ってしまったというのが
一番しっくりくるように感じますな。

黒いリズムに対してきっちりと落とし前を付けた≪Turbo≫の後に
自らのルーツとしての土と海へと回帰して見せた≪泥棒≫を聴いた時の
肌触りに近い感触がありますが、当時と今とではUAの歌の深みが
大きく異なりますね。
フリーな音との奔放な冒険、≪うたううあ≫以降のうたへの回帰を経て
今に至るUAの解釈の深みと比べてはいけないのでしょうけど。
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ポリフォニー、ポリリズムがモチーフだというこの新作には
分かりやすいポップな展開に満たされているわけではないのですが、
聴けば聴くほど耳というか身体に馴染んできて、
気が付くと口ずさんでいる自分がいるという、
細胞への浸透の度合いは等張液とほぼ等しい音ですね。
うちのムスメも口ずさんでおりますね。
この人の大きな魅力である人懐っこさやユーモアも
大地へ回帰するなかで、より表層に現れた感じも。
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本人曰く、「リズムを強調したダンサブルなアルバム」ですが
ダンサブルと言っても表層的なリズムものではなく、
縄文時代からミトコンドリアの中に脈々と受け継がれてきたリズム、
細胞が分裂するリズム、減数分裂のリズム、相同染色体の対合時のリズム、
200万個の卵母細胞のリズム、そういうリズムをうまく縒り合わせて
縄文時代の土偶のフォルムを落とし込んだかのような、
もう本人も何を書いているのか分からなくなりますけど、
ひらりとリズムを躱す猫のような声のフレージングにも
磨きがかかっていますね。

緑を感じさせるのもUAの特徴ですが、
これまでが亜熱帯だったとすると亜寒帯に変わったような
緑の色がより深くなったイメージもありますね。
そういう意味でも縄文感が強いわけですが、
このアルバム制作時にカナダに住んでいた(いる?)ことが
ダイレクトに影響したのかもしれません。
(そういう影響をストレートに受けそうな人ですしね)

ということで、久々のUAのアルバムは今年屈指の愛聴盤に
なっているわけですが、次のアルバムまであまり待たせないでね、と。
でもって、次は縄文時代といわずに、出アフリカまでさかのぼったものを
大いに期待します!ということで。
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ライブのMCの中でUAが何度も言っていた言葉、
「動きを止めてしまう様な言葉を使うのはもうやめよう」は
本当に印象深い言葉でした、はい。
ちなみにライブのハイライトは"ISLAND LION"と
"BEAM YOU"でした。

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by zhimuqing | 2016-07-06 20:26 | Blues 4 Terapin | Comments(0)

土曜が楽しみだ!



エリカ・バドゥとジル・スコットの共演を思い出しますね。
個人的にはUAの歌に身がよじれます。
JaPoも最高だし、土曜日が楽しみだ!
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by zhimuqing | 2016-06-17 01:29 | Blues 4 Terapin | Comments(0)