カテゴリ:Rumba DE Manbo!( 58 )

偏りが年々激しくなるような

色々なところでプチ復活のD様の音源が落とせるようになってて、
ネット時代はありがたいやら、恐ろしいやら。
ちなみに、ツアーに参加したギタリストはジェシではなくて、
ジェフ・リー・ジョンソンだったということで、
もやもやが晴れて良かったです、はい。

さて、最近の私はと言いますと、ソウル/ファンクから10歩ぐらい
遠ざかった場所に来てしまっている訳で、以前から見受けられた偏りが
激しくなる一方です。
ソウルやファンクで聴くのは60年代モータウンかジェイムス・ブラウン、
R&Bと言われるものでは、ディアンジェロとサディーク関係のみ。

で、どっぷりはまっているのが、90年代前半までのヒップホップ、
あとはエリントンとプエンテ、カーク、フェラの4大大陸は外せないとして、
そして、今年のテーマ?であるマイティ・スパロウとコルティーホ。
うーん、何と言いましょうか、完全にブラックネス原理主義者のようですね。
あまり公言しないようにしよう。

そんな訳で、CD屋に行っても、ソウル関係の棚はちらりと見るだけで、
ラテンとヒップホップのコーナーがメインディッシュとなる訳ですが、
さすがに東京は広いもので、ここ3週間の間に大昔にPヴァインから出ていた
全盛期RUMBA・レーベル時代のコルティーホの廃盤CDを次々と発見!
以前嘆いていた米盤のブート臭いCDRと一部ダブるものの、
当然の助動詞ベシで購入しましたよ。
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それにしても廃盤であるにもかかわらず、1枚平均で1000円以下という、
デフレ価格が大変ありがたい。
ジャケの写真もぐっと鮮明だし、音も心なしか良いような気がする。
というより、このCDを向こうでコピーしたのが、
これまで購入していたブツだったのではないか?と思える節も。

まあ、正直言わせてもらうと、歌詞が付いていないのは仕方ないとして、
解説の出来はバラつきがありすぎて、もう少しどうにかならなかったのか?と
考えたりもしますが、贅沢は言いますまい。
ただ、せめて参加ミュージシャンについては、それぞれのアルバムで
きちんと触れてほしかったかな。(キチンと書いてある解説もある。)

音の方は聴けば聴くほど、物凄い。
ギュッと凝縮された野性味あふれる突進力はフェラ・クティのようでもあるし、
個々の個性溢れる演奏が合体して一つとなる姿はファンカデリックのようでもある。
しかも、その音をバックにイスマエル・リベーラという希有な歌手が歌うのだ!
アーシーで力強いんだが、男の純情も垣間見せるリベーラの声は
光の当たる角度によって様々な表情を見せて、本当に魅力的。
並々ならぬ実力を持つバンドと歌手とが最高の化学反応を起こしている。
たまりませんねぇ。
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70年代以降のサルサよりもこちらの方がずっと輝いている、なんていうと、
その筋の人に怒られてしまうかな?
コルティーホとスパロウはフェラ・クティと同レベルの評価を受けるべきだと
ここで断言したいのでありますね。
Pヴァインから出されていたCDがまだ他にあるのかどうかは分からないけど、
Rumbaから出ていたLPはあと2枚。
ただこの4枚に収められた曲を見ると、残りの2枚からの曲を
ボーナストラックとして収録しているので、実際はどうだったのだろう。
あと、Bombaから出ていたCDもあるようだし、
まだまだ探求の道はつづくのであります。
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アルセニオ・ロドリゲスと移った写真はあるのだが、
共演した音源はないのか?
もし本当にあったりすると、ジミヘンとカークの共演ばりに興奮してしまいそう。
失禁してしまうかも。
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by zhimuqing | 2012-02-04 01:28 | Rumba DE Manbo! | Comments(0)

食べ物から調べるべきなのか?

さて、コルティーホとスパロウにどっぷりはまっている今日この頃ですが、
そうそう、全く関係ないですが、ベーコン燻す時に利用する近所の公園で
スズメならぬ、フクロウを見かけましたよ。
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夜なので、当然細かい部分まで見ることはできなかったのだが、
サイズ的に、まちがいなくフクロウですね、あれは。
カメラを持っていなかったのが、大変残念ですが、
持っていたとしても、暗闇の中でうまく激写出来たかどうか?
なかなか見かけることが無いというか、野生のフクロウを観たのは初めて。
アオバズクだったら、2回見たことあるんだけどね。

電線に止まっていて、しばらく逃げなかったのだけど、
「ボロ着て奉公」と語りかけること数回、呆れたように飛んで行きました。
しかし、デカイですね。
ヨーロッパでは知の象徴、ホピ族や青森では死の象徴、
年の頭から、なかなかヴードゥーな鳥に遭遇したのだ。
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これが、けた違いにでかいシマフクロウの場合だと、
飛んでいる姿は畳が飛んでいるように見えるらしい!
知床まで一度見に行ってみたいものだ。


さて、レアものといえば、ラテン関係のCD再発は市場が狭いこともあり、
数年前に再発されたFaniaレーベルものも入手が難しくなっていて
アマゾンなんかでもボッタクリ価格が堂々提示されていて、
なかなか困ったものです。
コルティーホやプエンテだけではなくて(それも物凄い量だが)、
ジョー・バターンとかパルミエリ兄弟とかレイ・バレットとか、
まだまだ聴いてみたい音源が山ほどあるのだけど。

ということで、以前プリマク氏に教えられたCD、
Puerto Rico All Starsの≪Tribute to the Messiah≫もその中の1枚。
エディ・パルミエリへのトリビュート盤ですね。
廃盤状態になっていて、ずっと探していたのだが、
このたび無事に津田沼で捕獲しました。
何と600円なり!探してみるものだ!
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本家が持つ何かと紙一重のあの殺気ほどではないが、
改めて聴くと、パーカッションが凄いですね。
7曲それぞれで押し出されるパートが違っていて、
それぞれに聴き応えがありますね。
コンガやティンバレスの乱舞が美しいが、
狂ったように叩きまくるカウベルがツボですね。
プリマク氏所蔵盤と異なり、クレジットが付いていないので
良く分からないのだが、カウベルは一体誰が叩いているのでしょうか?
ティンバレス担当がそのまま持ち替えているのか?
それともコーラス担当の人なのでしょうか?

歌も演奏も一流で、暑苦しくもスタイリッシュなのだけど、
あえて贅沢に注文を付けさせてもらうと、曲数かな。
もちろん当時のラテン~サルサの世界では通常の収録時間なのだが、
興奮して聴いていると、あっという間に終わってしまうではないか?
勿論リピートすれば良いだけの話なんですけどね。

それにしても、こういうラテン界の人々の暑苦しくも男前な感じ、
どうやったら再現できるのでしょうかね?
このアルバムだと、1曲目と5曲目を歌うアンディー・モンターニェスなんか、
いい感じで男臭さ満点だ。
私の場合だと、こういう真似をすると、どうしても暑苦しくかつ鬱陶しくなってしまいそう。
やはり食べ物から変えないといけないのでしょうか?
とはいえ、アボガドはメキシコだし、あちらの人は何を食べているのか、
皆目見当がつかないのであります。
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カッコいいと言えば、アフロフィリピーナのバターンさま。
他の追随を許さない。
牛のペンダントもアフリカのメダリオンの魁として評価できるのでは?
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by zhimuqing | 2012-01-10 22:28 | Rumba DE Manbo! | Comments(2)

魔の手が忍び寄る

ロンマク氏からの年賀状に「ヒップでいこうぜ」と書かれてあり、
まさに我が意を得たり、という感じで、流石に良く分かっていますね。
ということで、永遠の課題であるヒップですが、
満を持して購入した「ヒップ -アメリカにおけるかっこよさの系譜学」、
名著として名高いジョン・リーランドの575ページに亘るこの大作を
年明けから読み始めたのですが、流石にさらっと読み進めるものでないので、
通勤時間に丁寧にゆっくり読んでいるところです。

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さて今年、個人的に聴き込んでいこうと考えているのは、
スパロウとエリントンと黄金世代ヒッポホップ、そしてコルティーホなんですが、
ある程度聴くべきものが明確になっているエリントンなんかと違い、
マイティ・スパロウやコルティーホはローカルなアーティストだけに
全容があまり見えないのが困ったところなんですが、
コルティーホに関しては、「へべれけ亭」というブログが物凄い情報量で
大変助かるところなのであります。
(とはいえ、濃厚すぎる情報に眩暈がしてしまうのだが)

スパロウはとりあえず4枚出ている編集盤からかな?と思っているのだけど、
コルティーホはやはりリベーラとのオリジナル・コンボ時代を聴きたいのだが、
あまり需要がないのか、CDは軒並み入手困難になっている模様。
一枚一枚は元々安かったようなので、更に焦りが増してしまうではないか?
こりゃいかん、と慌ててアマゾンで取り寄せたのがこのアルバム。
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Cortijo Y Su Combo Con Ismael Rivera <bueno, y Que...?>
えー、先に申し上げますと、ここに刻まれている音は最高ですね。
コッテリとしたコクと切れが両立しているリズム、
独特の哀感を湛えつつ、力強いリベーラの歌(最高!)も他では得られない味わい。
なんだが身体に悪そうな食べ物のような表現ですけど、
身体と脳細胞に最高に良いヒップな音楽であることは間違いないですね。

ただね、CDがひどいんだな、これが。
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一見ピンボケ風の画像処理したようなジャケ(涙)

ペラペラの紙一枚のカラーコピーのようなブックレット(のようなもの)、
CDの盤は、おやまあ、これはもしかしてCD-R?
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よく見ると、「CDR80」と刻印されてある?

横流し品、盗品的な趣があったマーク・リーボウのニセキューバ人の2ndに続く、
脱力モノのブツですね。
ただ、ニセキューバ人2ndに比べると、中身自体が段違いに良いので
まあ、そんなことは些細な問題かな?と思えるのが救いですかね。

そんなわけで、コルティーホ探求の旅に乗り出した私ですが、
前述のへべれけ亭さんのブログを見ていると、オリジナルのLPは
かなり音が違って、ブ厚い音が楽しめる模様。
うーむ、魔の手が忍び寄るというのは、こういうことを指すのかな?
でも、その前に我が家の貧弱なレコード再生環境を何とかしなければ!
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by zhimuqing | 2012-01-06 20:28 | Rumba DE Manbo! | Comments(0)

トランペットは花形だ

先週は物凄く忙しくて、朝から夜までほぼ全力で仕事しているのに
結局仕事が間に合わず、家に帰っても夜更けまで仕事をしていた私、
さすがに寝不足気味となってしまい、なかなかシンドイ思いを。

最近ストイックな仕事ぶりから随分遠ざかっている私、
金曜の夜には辛抱たまらなくなって、下北までカセット・コンロスを見に。
相棒は困った時はこの人、イデ・ケンドリックス氏。
で、コンロスだから、20時には始まらないだろうと気楽に考え、
時間過ぎて会場に行くと、すでにオープニングアクトが演奏してました。
ギタリスト兼ボーカルの人はおそらく博多出身、
「ツヤーに」って博多弁、久しぶり聞きましたけど、
アレは今度から多用してみよう。

ということで、4ヶ月ぶりぐらいのカセット・コンロスですが、
いつ見ても大変コストパフォーマンスが高いというか、
エラく安い値段でいいもん見た!と満足出来るコンロスですね。
リズムのキレの良さはいつもの通り、素晴らしい。
断言できないけど、今見ておくべきバンドであることは間違いない。

今回のゲストは、トランペッターの光風氏。
と言っても、スカ~ロックステディ演っている人の方面、
あまり詳しくないので、存じ上げなかったのですが、
この人、カッコいいね。
肩の力の抜け具合が絶妙で、60年代ジャメイカっぽい。
見た目が、チェ・ゲバラみたいだったし。
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それにしても、華があったトランペット。
ペットは花形だというのも、ああいうのを見ると納得です。

で、カセット・コンロス、この光風氏のペットが入ると、
最後のワンピースが揃ったという感じで、実に良い塩梅になったので
私は大変驚きましたよ。
リズム隊とフロント陣の調和が綺麗に取れたというのですかね。
音の厚み、サックスとペットの絡み、歌とホーンのバランス、
そして見た目のバランス、色々な部分で全てしっくり来た感じ。
ライブを見に行って、こういう風に感じるのは初めてかも。

リズム隊が強力すぎて目立ち過ぎる感もあったし(そこが好きなんだけど)、
少しフロントに華が欠けている感もあったし(そこも好きなんだけど)、
そういう意味で、微妙に弱いところを補う絶妙なパズルのワンピース。
これを逃すというのは勿体ない。
コンロスの一ファンとして、是非とも加入してもらいたいところです。
かなり忙しく活動している人のようなのだが、
ライブ中に本人も、このバンドに入っちゃおうかな?と言っていたし、
強引にでもバンドに加入させてほしいものだ。

ということで、帰宅したのは午前様になっていたのですが、
翌日は幼稚園の運動会。
なのはいいけど、8時過ぎには幼稚園に到着しなければならないという、
ハードスケジュール。
とは言え、娘の頑張りを見るのは良い気持ちだ。
徒競争の結果は、まあ父親と同じレベルだったかな。
でも、園内で(先生、父兄を含め)、うちのムスメが一番可愛いという事実は
ゆるぎない事実として存在するのであります。
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金メダルを貰ってご満悦のご様子。
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ついに野獣化か。
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by zhimuqing | 2011-10-09 23:28 | Rumba DE Manbo! | Comments(1)

敷居が高そうなんで、二の足を踏んでみる

少し前にBSの民放で放送されていた映画「Dance with me」、
キューバからテキサスにやってきた青年が
ダンス・スタジオで女性と出会い、父親とも仲直りし、というと、
身も蓋もないが、まあ気軽に見るには楽しい映画ですかね。
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プエルトリコのスターである主役のチャヤンの男前ぶりはともかく、
やはりこの映画の見所はあれですよね、もちろんダンスも凄いんだけど、
ヴァネッサ・ウィリアムズの美貌を堪能する、そういう映画ですね。

この映画が97年公開なんで、当時34歳。
目尻の皺が多少気になっても、そういうのを軽く無視できるほどの美貌。
なんといっても84年のミス・アメリカなことだけはある。
歌手としては、実は私、そんなに評価していないんだけど、
でも高校生のころ「Dreamin’」のPVはダビングしたヴィデオを持っていましたね。
たしかあのアルバムはキッパー・ジョーンズなんかも関係してたはず。
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で、以前の結婚相手が当時の憎きレイカーズのリック・フォックスだったとか、
スタートレックのDS9にもゲスト出演していたとか、
そういえば日本でもセデスのCMに出ていたなぁとか、
思い起こせば、各方面にチョコチョコ顔を出していますね。
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DS9出演時のヴァネッサたん。

で、肝心の映画ですが、やはりダンスシーンが素晴らしい。
チャヤンやエキストラのダンスがかっこいいのは当たり前だとしても、
ウィリアムズのダンスも負けず劣らず素晴らしい。
ただ、ストーリーはダンスの世界選手権に向けて盛り上がるのですけど、
その試合のダンスシーンよりも、途中主役の二人が打ち解けるシーンでの
クラブでのダンスのほうが100倍かっこいいのが、やや難点か?
あの場面でのパートナーがくるくる入れ替わるローテーション、
凄すぎて、目が回りそう。

人間関係はわりとさらっと描かれているので、やや中途半端か?
ラファエルと父親との葛藤、ルビーとその元パートナーとの関係、
肝心要のラファエルとルビーの関係、いずれももう少し広げられそうな感じ。
特に故郷に関わる話の流れを膨らませなかったのは勿体ない。

では、映画として面白くないかと言えば、そういうわけでもなく、
ヴァネッサ・ウィリアムズを見ていればOKということになるので、
まあ製作陣の狙いは、少なくとも私には的中という感じでしょうか?
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それにしても、サルサとかああいうダンス、私もしっかり踊れた方が
ああいう曲を弾くときに絶対良いと思うのだけど、
なにせ、あの世界はなんだか敷居が高そうなのが、難点ですね。
流派とかいろいろありそうだし。
DVD買って、ヨメさんもしくはムスメと家でこっそり練習するか。
とはいえ、ヴァネッサみたいな別嬪さんがいるとなると、
こっそり一人で行きそうな私でもありますが。
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by zhimuqing | 2011-10-03 21:28 | Rumba DE Manbo! | Comments(0)

悪党と危険な声を持つ男

ジェニファー・ロペス夫妻が埋められなかった溝とは
歌唱力の差ではないか、と時おり考える。
マーク・アンソニーは今世紀最高のサルサ・シンガー。
いっぽうのJ-Loは……シンガーとしてはたぶん最低クラス。

敬愛する丸屋Q様のジェニファー・ロペス夫妻に関するコメント、
正に的を得ていて、膝を打つとはこのことなのだが、
この夫妻でのベストの仕事は多分映画「エル・カンタンテ」でしょう。
(熱心に仕事ぶりを追ってきたわけではないですが)。
サルサで最高の歌手の一人であるエクトル・ラボーの生涯を
当代随一歌手であるアンソニーが演じる伝記映画ですね。
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ということで、エクトル・ラボーですが、
ソロになった後のアルバムはもちろん名盤がザクザクあるのだが、
あくまでも歌手エクトル・ラボーの為のアルバム。
曲、演奏、アレンジ全てが歌手を盛り立てる為に組まれている。
流石はウィリー・コローンの仕事!と感心するのではありますが、
バンドの音と歌手とせめぎあいという面では、
僅かながら興奮度が下がってしまうのは致し方ないところ。
ソウルなんかではそうでもないのだけど、
ラテン音楽だとやはりバンドあっての歌手という立ち位置の方が
どうしても好きな私なのです。
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となると、エクトル・ラボーを味わい尽くすには
やはりウィリー・コローンとの双頭時代しかないと思い、
10年以上前に中古で買ったはずのウィリー・コローンのCDを
ここ1か月程探していたのだが、この度ようやく見つかりました。
1970年発表の「La Gran Fuga」。
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以前手に入れた時にはもう一つしっくりこなかったCDですが、
プエンテやコルティーホをたっぷり聴いてきた今、
改めて聴きなおすと非常に素晴らしいですね。
御大に比べると世代が若いせいか、よりストリート感が強い。
ジャケットでのイメージの出し方を含め
かなり私の好みです、はい。

ストリングスが入れたゴージャスな音はここにないし、
テンポ自体も割とゆったりしたものが多いが、
曲に込められた殺気成分はかなり濃厚か?
最後の曲のみ、妙なカー二ヴァル風な曲だが。

でも一番ポイントが高いのは指名手配犯を模したジャケット。
ウィリー・コローン 別名エル・マロ(悪党)、ザ・ハスラーとか、
クリミナル・レコードとか危険な声を持つ歌手ヘクトル・ラボーとか
二人はエキサイトなリズムで人々を殺したことで知られるとか、
ギャングスターラップの元祖のようなもんで、
もう私の好み、ど真ん中です。
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ということで、ラボー独立までのこのコンビのアルバムは
どうも必聴の様ですね。
引き続き、探索を進めるとしましょう。
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この二人の写真は実にかっこいいものが多い。
イデケン君は参考にするべきだ!
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by zhimuqing | 2011-08-15 20:28 | Rumba DE Manbo! | Comments(2)

殺気と苦みと一抹の甘みと

ゴッパチ兄さんとプリマクさんと私という、
かなり変則的な組み合わせで渋谷のクアトロに出撃。
もちろんお目当てはマーク・リーボウ。
それにしても、偽キューバ人のアルバムに魅せられて半年強、
リーボウはすぐにでも見れそうだと思っていましたが、
まさか、このユニットで来日してくれるとは、
正直予想していませんでした。
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ゴッパチ兄さんのおかげで、結構早く入場することが出来、
かなり前の方で見ることが出来たのだけど、
実は大入り満員だったようで、リーボウの出番の前に
後ろが窮屈過ぎるので、少しずつ前に詰めてくださいと
場内アナウンスが流れるほど。
場内が蒸し暑かったのは、節電の為か、大入り満員のせいか、
リーボウの素晴らしい演奏のお陰か、
はたまた私とゴッパチ兄さん(多分)という体温が高いオッサンが
前列に陣取っていた為か、その辺はよく分かりません。

私はよく知らなかったのだが、当日は前座が2組いて、
個人的には早くリーボウが見たかったので、
まったく余計な真似を!と軽く憤っていたのですが、
サケロックのドラマー、伊藤大地は大変素晴らしく、
逆にお得感もあったかな?

外山明を思い起こさせる場面もあるほど、
愉快なフレーズを自在に叩き出していて、圧巻でしたね。
始めのほうはハイハットのキレに驚いていたのだが、
トータルな構成力が飛びぬけており、目が釘付けに。
第一印象「疲れたバルカン人」(by プリマクさん)は間違えていなかったようだ。
悪いが、他の3人はほとんど見ていない、というか、
ドラム以外に目と耳がどうしても向かなかった、というのが正直な感想。

ということで、お待ちかねのリーボウ先生率いる偽キューバ人達なのだが、
まずはメンバーのルックスが何とも味わい深い。
ドラマーのやや後退気味でのロン毛に緑色の眼鏡もいかしているが、
特筆すべきは、急遽代理で来たベーシストでしょう。
鶉の雛的な個性的な髪型に加え、頭部がアンキロサウルスのような形状を誇る。
目の感じは、海南島は海口在住の邱さんのようで、個人的に親しみが沸く。
(といっても、誰も分かりっこないのだけど)
でもって、アンペグのスクロールベースを弾くというのだから、
完全にマニア向け物件で、それだけでつかみは完璧ですね。

バンド全体の密度を変幻自在に操るマーク・リーボウ。
空気を薄めて幽玄な風景を描いたかと思えば、グイっと濃縮させ、
バンド内の空気の濃度が臨界に達したところで、
ギラギラしたソロが一気に弾け飛び散る様は
ものすごいカタルシスに満ちている。
(その瞬間に上がるオッサン達の歓声も味わい深かった。)
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足元のぺダル関係を見ようと、終演後前に皆さん、押し寄せてました。

様々な音楽を咀嚼しきった上でのあのギタープレイは
その瞬間瞬間で色合いが変わるので、まったく飽きることが無い。
ジミー・ノーランのようなカッティングかと思えば、
至上の愛のフレーズを散りばめたり、
まったく同じフレーズを弾いているように見せかけて、
微妙にもたらせてみたり、ルンバロック的なフレーズを入れてみたり。
渾然一体となったプレイを満喫させていただきました。
なによりも、殺気と苦味とそれを引き立たせる甘みも少々入った
リーボウのギターの音色がかっこいい。



こちらのベースは正規メンバー?のブラッド・ジョーンズ。
この声が入っていたほうが、もっと良かったかも。

リーボウもバンドも演奏に関して言えば、CDよりずっとラフでロック寄り。
そのお陰で分かりやすい演奏になりすぎていた感はあるし、
個人的にはもう少しラテン寄りにしてくれたほうが良かったかもしれない。
スクエアなドラムがもっと柔らかいニュアンスを出せたら、
更に凄いことになったような気もするが、
E.J.ロドリゲスのパーカッションがその部分を補って余りのある演奏を披露。
このバンドのもう一つの肝であることがよく分かりました。
いやあ、先々月の伊達弦もそうだったけど、ああいうパーカッションを見ると、
自分でも叩きたくなってしまいますね。
特に、ティンバレスは華やかでいいねえ。

それにしても、リーボウ先生、暑いのにジャケットを脱がずに
額からボトボト汗を垂らしながら、老眼鏡をかけて演奏しているのだけど、
あれはたぶん偽キューバ人というコンセプトに沿ったコスプレですね。
本当に底が知れないと言うか、技量とセンスとインテリジェンスと埋蔵量、
そしてなによりもユーモアが非常に高いレベルで拮抗している。
あの演奏を「アヴァンギャルド」等と一言で片付けてはいけないとも思いますね。

近年、矢野顕子と一緒に演奏しているらしいのだけど、
私の希望としては、やはりUAもしくは渋さ知らズとの
120分一本勝負が見てみたいですね。
あと、もう一つお願いするのだったら、やっぱりあれですよね、
偽キューバ人の3枚目、早く出してくださいよ!
なんだったら、ライブ盤でDVDとセットでも。
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ライブ終演後はゴッパチ兄さん、プリマクさんの3人で一杯飲んだのだが、
(私はもちろんソフトドリンクですけど)、
ゴッパチ兄さん所有のマニアックなギター談義で盛り上がり、
あやうく終電を逃しそうになってしまいましたよ。
もちろん私は置いてけぼりだったんだけど(笑)。
この二人の異種格闘技も早いところ、見てみたい気もするのだけど、
その辺は秋以降かな?
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by zhimuqing | 2011-08-06 01:28 | Rumba DE Manbo! | Comments(0)

こいつは底なし沼なのかい?

野田佳彦が総理候補などと取り沙汰されていて
心底驚きますね。
政策通だって?財務省官僚の言いなりの言い間違えじゃないの?
クリーンで与野党共に受け入れやすい?
震災前の怪しげな献金話は一体どこに行ったのか?
大体、菅政権を支えた今の執行部がそのまま居座るための
自民党との大連立なんて、ボケているとしか思えない。
首相が駄目であるなら、その半分は自分たちの責任だろうに。
ちなみに野田佳彦の選挙区は船橋市ですけど、
私は一度もやつに投票したことはありません、念のため。

さて、先日ブッカーTを購入した際に同時に入手したコルティーホ、
このところ家にいる時にはずっと聴いているのですけど、
新たな水源を発掘したと言ってもいいんじゃないでしょうか、これは!
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ラテンを聴き始めた時に「黒い」とか「アフロ」等と紹介されていたので
2,3枚背伸びして買って聴いていたのだけど、
ようやくここに来て開眼したようです。
やはり昨年の一時期集中して聞いていたプエンテ集中講義のおかげか?

今回購入したのは、67年の「Con Todos Los Hierros」。
イスマエル・リヴェーラとの双頭アルバム。
この二人がクスリの密輸なんかで入れられていた刑務所から
出所後の2枚目のアルバム。
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米版ウィキペディアなんかを読んでいると、
その辺のいきさつが結構詳しく書いてあって面白いですね。
当時クスリ関係で当局から目をつけられていたコルティーホ楽団、
アメリカへの入国時に密輸容疑で看板歌手のリヴェーラが逮捕されたのだけど、
コルティーホとリヴェーラは仲間を売らずに自分たちで罪を被ったらしいですね。
義理人情の世界を感じさせて、なんとも味わい深いのでありますね。

残されたミュージシャンはEl Gran Comboを結成してヒットを飛ばすのだけど、
その際のストーリーには2種類あって、世間の見方は分かれるようですね。
コルティーホ達とつながりがあるとヤバイと思って逃げていって
新グループを結成したという説、
コルティーホと看板シンガーがいなくなって、食えなくなったので
仕方なく新グループを結成したという説。
私としては、どちらも正解のような気がしますけどね。
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さて、そんなわけで、出所した二人には以前の配下はいないわけですけど、
このアルバムはそんなことも微塵も感じさせません。
野性的でいなたくて、ぶっとくて、黒光りしている。
しかも細かく聴くと、とても作りこまれている。

これを聴くと、プエンテがいかに都会的でヒップというか、
垢抜けていてお洒落な部分が満載であるかよく分かる。
パルミエーリ程の殺気は感じさせないものの、
コルティーホ達は、喧嘩は凄く強そうで、人懐っこい。

プエンテがマイルスだとしたら、パルミエーリがコルトレーン?で
コルティーホはうーん、誰だろう?
うまく喩えられないな。
JBとPファンクとオハイオ・プレイヤーズ?イマイチ違うなぁ。
ゲイトマウスとギター・ワトソン?うーん、これも違うな。

今のところはアルバムのオープニングを飾る「Arrecotin Arrecotan」がベスト。
軽快に始まり、一転してリズムが一気に重くなって
グリッティに迫る黒さがたまりません。
タフさ丸出しのリヴェーラを盛り上げるコロもかっこよい。

強靭なリズム、絶妙なホーンのアレンジもいちいちかっこいいのだけど、
リヴェーラの歌の良さも流石に格好良さ。
声を伸ばした時の微妙な揺れに一途な男のやるせなさを感じますね。
流石に「El Sonero Mayor(偉大な歌手)」と評されただけのことはある。
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しかしラテン的に男前だったイスマエル(右)が歳をとるにつれ、
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こんな感じになって、最終的に
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ここに至るのは、正しく歳を取っているのだと、
私はここで力説したいのだ。

67年という時期もあり、白人の奥さんを貰ったばかりに殺されてしまった
アラバマ州の黒人のことを歌った曲もあるけど、
ブックレットには簡単な解説があるだけなので、
他の曲の内容が分からないことが少し残念。
というか、ファニアの再発シリーズの一環なんだけど、
プエンテの初期作と違って、参加ミュージシャンのクレジットが無いのは
なんとかならんのか?

ということで、素晴らしく良いこのアルバムですが、
定説としては、リヴェーラ逮捕前のオリジナルコンボこそが
凄まじいらしく、そこで聴けるボンバやプレーナこそが頂点だとする人も
多いらしい。
(とはいえ、現段階でボンバもプレーナもまだその実像が良く分からない私ではある。)
これはもうコルティーホ沼にずっぽりはまってしまうしかないですね。
こいつは楽しみだ!
ワックス・ポエティックスの本家版でコルティーホが特集されていないか
探してみることとしよう!
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しかし、底なし沼のような気もする私なのである。
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by zhimuqing | 2011-06-12 22:28 | Rumba DE Manbo! | Comments(0)

一音入魂に脱帽

先日感銘を受けたカセット・コンロス、
ゲストが伊達弦ということで、これは見とかないかんということで、
再びCLUB440の「ミュージックグリル」へ。

ゆるい歌心とコッテリとしたリズムが同居する得がたいバンド。
カリプソ、ブルーズ、キューバからアフリカ大陸に渡って、
ルンバ・ロックやズールージャイブにいたるまで、
好きな音楽を気ままに吸収して、ここまで来ましたって佇まいがかっこいい。

個人的には、このバンドの一番の売り、醍醐味は演奏中にギアが変わって、
一気に空気が濃密になる瞬間だと思っているのだが、
今回はゲストで伊達弦が参加しているので、より一層強烈な印象。
強靭な下半身は土俵際での逆転を狙う三杉里のようだ。
ライブでは、やはり新作からの曲が特に良かったように思います。
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今年のベスト10に入れてもいいと思い始めたコンロス新作。
同時発売されていた旧作2枚組と比べると、その成長ぶりが凄い。
おそらく、今のメンバーが良いのだと思う。
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とはいえ、こちらも出来は良い。
こちらの方がゆるくて良いと思う人がいるのも理解できる。

ギアの切り替わりには、しぶといドラムの貢献が大きいようだ。
見ていないようで、ギターを良く見ていて即座に反応している。
相変わらずおっつけが厳しいベースは本当に凄腕で、
見ていて凹みそうになるのは以前と同じ。
(ただし今回は音が少し小さかったかな。)
華やかでトリッキーなフレーズで魅せるパーカッションは
なんと沼澤尚との二人でツアーをしているらしく、
そのツアーを見逃してしまったことが非常に残念だ。

でもバンドの中心はひっかかりのあるギター。
決して流暢ではないけど、バンド全体の肝であることが良く分かるし、
アフリカ風味の多くも実はあのギターに負っているのでは。
トレスの演奏を見ているとカッコいいのだが、あれを見ると
弾けないのにあれが欲しくなってしまってしかたがない。

今回のゲストの伊達弦、写真で拝見していた いかついご尊顔から
なんだか恐ろしそうな野獣のような人ではと想像していたが、
終始笑顔で太鼓を叩く姿からは非常にハッピーなヴァイブが溢れていて
これまた非常に強い印象を受けましたね。
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クラーベを叩く際の一音に対する集中力も凄いと思ったけど、
コンガ一つと両手だけでどれだけのことが表現できるか、
一音入魂というのはどういうことなのか、見事に体現していて
やはり本物は凄いものだと、完全に脱帽。

ということで、コンロス、西日本にツアーに行くらしく、
岡山でもライブをやるようなので、さっそくロンマクさんに連絡。
どんなレポが送られてくるのか、今から楽しみです、はい。
私も次回8月の下北沢、またまた見に行こうと思います。
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by zhimuqing | 2011-06-08 22:28 | Rumba DE Manbo! | Comments(2)

撚れたアルセニオが召喚されるのか?

先日ごっぱち兄さんから、フジロックでマーク・リーボウが来日!
しかも、私の好きな偽キューバ人名義!ということを聞いて、
み、見たい!しかし苗場スキー場は遠すぎる!しかも金がない!と
心乱れていたのですが、単独公演も無事行われるらしく、
非常に嬉しいですね。
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Marc Ribot Y Los Cubanos Postizos名義としては、10年ぶりの来日らしく、
東京では8月4日、渋谷クラブクアトロ、
この日はなんとしても仕事を早く切り上げなければ!

来日メンバー(予定)はこんな感じ。

Marc Ribot - Guitar, Vo
Anthony Coleman - Keys
Brad Jones - Bass
E.J. Rodriguez - Percusion
Horacio "El Negro" Hernandez - Drums

ドラムのロベルト・ロドリゲスがいないのが少し残念だし、
キーボードはメデスキだったら100点満点で200点なのだけど、
この時期に日本に来てくれるだけでも、私は嬉しいのだ。
個人的には、ベースのブラッド・ジョーンズも気になりますが、
楽しみにしたいのはE.J.ロドリゲス。
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ジョー・バターンと一緒に来てくれると、鼻血ブーで大出血なんだが。

リーボウがどんなギターを弾くのか、生で経験できるのが楽しみなんだけど、
個人的には、バンドとのコンビネーションがどのように絡み合って、
どんな音像を構築していくのか、その部分が一番興味があるところ。
キューバからヨルバの道をさかのぼってアフロまで行ってしまうのか?
はたまた、アルセニオの精霊が召喚されることはあるのか?
うーん、オラ、わくわくしてきたぞ!
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by zhimuqing | 2011-05-18 18:28 | Rumba DE Manbo! | Comments(4)