エリノアとシルヴェスター

先日上村師匠のもと、ビリーホリディの名曲をちょっと練習しましたよ。
晩年のモントルーでのライブの曲で、私ははじめて聴いたのですが、
全盛期と言われる1940年代の録音しか聞いたことがなかった私は
ホリディの声の変わりように本当に驚きました。
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1940年代といえば、何といっても「奇妙な果実」が有名ですね。
この時期のホリディは凄まじい表現力で聞き手を圧倒しますが、
重い題材を扱っていても、「可憐」な声がたまらない。
自在なフレージングでリズムを前後から微妙に揺さぶることで
曲に生まれるスピード感が素晴らしい。
かといって歌のテクニックが鼻に付くようなことは全然なくて、
歌から滲み出てくる情の深さにとりこになってしまうのです。

で、先日聞いた晩年(といっても40歳ぐらい)の録音ですが、
麻薬とアルコールで荒れた声には往年のスピード感も艶も無くなっていて、
厳しい人生を歩んできた説得力は残っていますが、
聞いていて、なんだか悲しくなってくるものでした。
本来なら脂の乗り切った絶頂期であってもおかしくない40代なのですが。
もっと健康な状態で長生きしてもらいたかったなあ、とシミジミ思ったのでした。

で、昨夜テレビで見たスライ・ストーンですが、
ようやくゆっくり見ることが出来たのですが、
やっぱり行っときゃよかったな、東京ジャズ。

スライが歌ったのは全部で5曲(だったよね)
想像通りにヨロヨロでしたけど、
でもまあいいじゃないか!
こうやってカムバックしてくれただけでも本当に嬉しいな。

ゆっくりテレビで見ていると、プリマクさんの言う通り
リサのスライに対する愛情溢れる眼差しには改めて感動したし、
その佇まいもシャキッとしてて見てて気持ちよい。
ロージーの娘だそうですが、ロージーの教育も良かったのでしょう。
ロージー贔屓の私としても何となく嬉しいのだ。

それにしてもスライ、完全復活ではないけど、
ひとまずステージに立てるようになって本当に良かった。
テレビで見る限り、なんだか冥界から転生したって感じですが、
ダウナー×クールネス=ファンキーという、黒人音楽の魅力を抽出したのは
今更いうまでもなく、スライ・ストーン。

クールネス全開でなんとか新作を作って欲しい。
プロデュースとドラムはクエストラブに任せて、
脇をアンプ・フィドラー、ピノ・パラディーノ、フュンジンスキーで固めたら
間違いなくいけるはず。
ホントお願いしますよー!!!
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70年ごろのスライとジミヘンが競演していたら、
バンド・オブ・ジプシーズどころの騒ぎではない!
ラリーとグレッグとフレディの屈強リズム隊の上で
スライが踊って、横でジミが爆発する絵を想像すると興奮して眠れなくなる。
実現してたら、それこそ宇宙の音楽の歴史が変わっていたでしょう。
1回も競演してないのかな?
どこかに密かに存在しないのかな?
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by zhimuqing | 2008-10-10 23:49 | Funkentelechy | Comments(2)
Commented by rated-X at 2008-11-22 09:04 x
いいブログですね。
町山さん経由で来ました。

昔はブラックをよく聞いていたので
楽しめます。
ワックスポエティックスー面白そうなので、探してみましょう。

さて、ジミVSスライか、スライVSマイルスか、
マイルスVSジミか忘れましたが、マイルスの
自伝でスライはあいにくと来なかったという表記
があったのでたしかジミとスライの競演てテープ
時代にリストで見た気がします。
たしかセッションで短かったような気が。
(ガセも多いんですが、ありえなくはないですよね)

今だったパソコンで勝手にミックスも可能でしょうが。

当てにしないで待ってるといずれブートででてくるかも
しれませんね。(どう見てもこの二人の競演は
正規では版権上無理ですよね)

ブックマークしましたので、
また寄らせていただきます。

でわ。
Commented by zhimuqing at 2008-11-24 02:15
おお、Xさん!
はじめまして。

というか、初めてアダルト関係でないコメントが付けてもらって
大変嬉しいです。ありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。

マイルスの自伝では、スライとセッションしかけた話が載ってましたね。
取り巻きが多くて、どうしようも無かった、とかそんな感じで。

しかしジミとスライのセッションの話は初めて聞きましたよ。
キリが無くなるので、ブートには手を出していませんが、
西新宿あたりに探しに行ってみようと思います。
見つかったらご連絡しますよ。
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