前々から見てみたかった内田コ―ヘイQ。Tuff Sessionの内田コ―ヘイ主体のグループ。
まずもってメンツが凄い。私が大好きなCASSETTE CON-LOSのワダマンボがギター。ドラムの菅沼雄太は坂本慎太郎とのコラボで猛烈に興味をそそられていた人。ベースはMatt Soundsの小粥鐡人。名前だけでも悶絶しそうなリズム隊! 加えてTuff Sessionの内田コーヘイのヴァイオリンとこれまたMatt Soundsでサックス吹いている西内徹。
こちらの膨らんだ期待を遥かに上回った演奏に大興奮。間違いなく今年のベストライブ。最近知ったのですが、東京のレゲエ界隈にはもの凄いプレイヤーがたくさんいるのですね。その中でも選りすぐりのメンツ(と信じたい)。と言っても、レゲエ一辺倒ではないのがまた良い。汎カリブ海音楽の様々なエッセンスが四方八方から大量に流れだす。イメージとしては島々から流れ出した諸々の美味しい部分が海流によってサルガッソに集まった感じと言えば分かりやすいのかも。
内田コーヘイのヴァイオリンは優美なんだけどファンキー、でも繊細な味わいもある複雑な響き。かっちょいい。サックスの西内徹はMatt Soundsの時と比べて、ずっと自由な振る舞いが微笑ましのですが、声混ぜフルートに興奮させられました。
ですが、やはり私が心底興奮したのは、完璧なリズム隊でしょう。ワダマコトのギターはいつ聴いても本当に面白い。なぜか全盛期のJBのステップを連想させる、ぎくしゃくしたフレージングは、独自の方法でアフロ成分を抽出しているかのよう。まさにこの人ならではのワン&オンリーな音。途中でゲストのギターが入ったので、ワダマンボの音を堪能したい私としては少し残念。小粥鐡人のベースはもうこれは理想形でしょう。ツボを押しまくるというか、ツボしか押さない演奏。しかも押し具合も完璧、音の密度も完璧で、完璧超人を超えています。個人的にはDr.トッシュ以来の衝撃といってよいかも。一番楽しみにしていた菅沼雄太のドラムは、今私が聴きたい(感じたい)全てのドラミングが詰まっているよう。バスドラもスネアもハイハットも全てもの凄い良い音。美しい。
秋にはこの編成で録音に入るとのことで、今から楽しみですね。というか、とりあえずこの興奮が収まらないので、すぐにでもまたライブが観たい!友人諸氏に観ていただきたい。次はいつなのか?