They'll call it a mystery but we're gonna call it victory

タイへの往復機内で遂に映画“Hidden Figures”。
e0147206_1211414.jpg
全米ではローグワンの2200万ドルに僅かに及ばない2180万ドルを稼いだ映画なのに、出演している俳優の日本での知名度が低いため日本公開時期がまだ決定していないこの映画、もちろん私は早い段階から注目していますよ。何といってもジャネール・モネイが出演していますからね。
e0147206_1213352.jpg
アポロ計画を先駆けるマーキュリー計画、アメリカがソ連と有人宇宙飛行を争っていた時代にNASAでロケット開発に黒人の女性が携わっていたという、まさに歴史に埋もれたヒロイン達の実話がベース。正直、観る前はあまり期待していなかったのですよ。モネイちゃんのFBなんかで評判が良いのは伝わっていましたのですけどね。



いやね、もう素晴らしい。往路で鑑賞していたく感激した私は復路で2回続けて見てしまうほど。公民権運動がある程度の成果を出す前の時代、黒人であることと女性であることの二重の困難な状況の中、自己の卓越した能力と不断の努力と機を見て逃さない交渉力で、Protocol(前例)をどんどん乗り越えて、あのNASAで尊敬を勝ち得ていく(しかも自分一人ではなく、仲間と団結して)女性たちの姿に感動。この時代、残念ながら黒人女性の主な仕事はメイドやウエイトレスしかない時代。しかもNASAがある場所は北部の週ではなく、人種隔離政策が合法である南部のバージニア州。その時代、その場所の厳しい環境に負けなかった人々の輝き。
e0147206_29047.jpg
とにかくキャサリン・ゴーブルを演じる主役のタラジ・ペンダ・ヘンソンの演技が良い。ベストキッドの母親役も印象に残るものだったけど、ここでの演技はもっともっと素晴らしい。静かにタフな姿は本当に凛としているという表現がふさわしいものだけど、同時におっちょこちょいな雰囲気をうっすらと漂わせているのが更に良い。そういえば、ヘンソンはペンダゴンで秘書をやることで大学の学費を捻出していた人、なんとなくゴーブル当人とダブるものを感じるのは私だけ?
e0147206_139376.jpg
e0147206_1363720.jpg
周りを固めるキャストの演技も抜群。オクタヴィア・スペンサーは文字通りタフでかっこよすぎる。ミニラに似ているなんて考えていて申し訳なかった。理解ある開発責任者役のケヴィン・コスナーは随分久しぶりなんで、エンディングロールで初めて気が付きました。この人と宇宙飛行士グレンとゴーブルの絡みが個人的には肝かな。キルスティン・ダンストもスパイダーマン以来に観たので、その変容ぶりに驚きましたが、憎まれ役ご苦労様でした。
e0147206_1215283.jpg
e0147206_122368.jpg
個人的に面白かったのは、マハーシャラルハズバズことマハーシャラ・アリ。ゴーブルと恋に落ちる州兵役なんだけど、ベンジャミンバトンでも確かこの二人夫婦でしたよね。マハーシャラ・アリはゴールデン・グローブやアカデミーなど様々な賞を「ムーンライト」(これも機内で上映中)で受賞していますが(それも然りという演技と存在感でした、はい)、ムーンライトの中でアリの恋人テレサを演じたのが、ジャネール・モネイ。なんだか複雑すぎて相関図書きたくなりますね。
e0147206_1345030.jpg
で、モネイちゃんですよ。ムーンライトが銀幕デビュー作、ヒドゥン・フィギュアズが2作目。前者での温かみ溢れる姿、後者での少し生意気な山椒の効いた振る舞い、いずれもジャネール・モネイの持ち味が存分に発揮されていて、8年前に初めて存在を知った時の感動、マイケルの後継者を発見した!との喜びが蘇りました。期待するほどには音楽を発表してくれないし、ずっと待っている映像集も出してくれないし、日本での知名度がどうにも上がらないので来日公演も実現しないという、極東の1ファンの溜飲を下げてくれるこの2作品。8年前、誰が機内のシートプログラムでジャネール・モネイが出演する映画を見ることができると予想したでしょう。それも2作。しかもいずれも傑作。ローリン・ヒルが一時期掴みそうになった座、ジャネットもホイットニーもアリシアも掴めなかった座を遂に掴んでくれるのではないかと、飛行機の中で熱くなる私。
e0147206_135181.jpg
e0147206_1494890.jpg
このシーンも素晴らしい!
e0147206_143139.png
こちらはムーンライトの名場面の一つ。Stop putting your head down in my house!
e0147206_1451740.jpg
e0147206_1503734.jpg


・・・いかんいかん、熱くなりすぎました。そうそう、熱くなりすぎるあまり、ファレルの音楽のことを忘れそうになりました。サントラが昨年秋に出たときはすぐに買いに走ったのですが、実はもう一つピンと来なかったのですね。佳作以上ではあるけど、傑作ではないな?と。がしかし、映画の中で流れると、これはなかなかに絶妙な音楽だったことがよく分かります。ファレル、すまんかった。映画見て以来、サントラ聴きまくってますよ。“Runnin’”も”Mirage”も”Able”も”Jalapeno”も”Crave”も”I See A Victory”も”Surrender”も全部カッコいい。
e0147206_128054.jpg

e0147206_1273816.jpg
レゴがこの映画にインスパイアされてNASAの女性科学者、飛行士、エンジニアを5体発売することを発表したようですが、それももの凄く納得できる素晴らしい映画。日本公開は未定と言いましたが、一部では9月公開との噂もあるようですね。私は行きますよ、娘を連れて。というか、是非ともムスメに観てほしい、ここに何かを感じてほしい映画。なんだったら、全国の小中学校で放映すべきだとも思いますよ、私は。ああ、9月が待ち遠しい。
e0147206_1282041.jpg
e0147206_1463275.jpg
オスカーではキャサリン・ゴーブル・ジョンソン本人も登場!
e0147206_130153.jpg


キャサリン・ゴーブル・ジョンソン本人を讃えるオバマ。
e0147206_1235861.jpg
トランプではさすがにあり得ない光景。で、こちらがホワイトハウスに招待された映画の面々。
e0147206_1251289.jpg
ネットで散々いじられたオクタヴィアさんの元ネタですね。涙もろいのね!でも、気持ちはよく分かります。
e0147206_1331977.jpg


e0147206_1545285.jpg
e0147206_155241.jpg
e0147206_155127.jpg
e0147206_1552026.jpg

[PR]
by zhimuqing | 2017-05-14 00:28 | Change! | Comments(0)
<< 日曜は運動会 すみジャズ、今年も決定! >>