スノーデン

映画「スノーデン」。早めに上映が終了しそうなので、レイトショーにて。
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オリバー・ストーンが監督しているだけあって、実に見ごたえのある作品。スノーデンが一連の暴露に至るまでの経緯を「わかりやすく」描いてあり、見ているこちらも随分感情移入してしまう。映画の是非、というかスノーデンの行動については見る人によってさまざまなグラデーションが出てきそうだけど、監視社会に対して無防備な我々、湾岸戦争以降の痛みに対して想像力を失った社会に対する警鐘を鳴らすオリバー・ストーンの姿勢には共感を覚えます。内容に多少の誇張や虚偽が含まれているとはいえ。
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映画を見ている時に通奏低音として感じられて、背筋がゾワゾワするのは、それでも自浄作用がある(と思われる、というか思いたい)アメリカと今の日本を対比してしまうから。法治主義ではなく、人治主義であることが剝き出しになりつつある今の日本、例えば共謀罪、例えば一連の安全保障関連法案、そういうものが成立してしまいつつある今の日本での状況を考えた時の歯止めの効かなさ、これこそが恐ろしい。映画の中でもジョージ・ウォーレルの1984を意識した描写がありますが、1984で描かれた世界より日本はずっと先鋭化してしまいそうで。不謹慎な譬えかもしれないが、南スーダンで自衛隊員が殺されてしまったらマスコミも世論も多分一色に染まってしまい、歯止めが利かなくなるのではなかろうか、と。おりしもトランプと安倍壺三の最悪の組み合わせもあり、考えると恐ろしくなってしまうのでありますね。スノーデンの暴露を受けた官房長官のコメントは「米国内の問題なので、米国内で処理されることだ」という体たらくだったしねぇ。
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さて、映画に話を戻すと、序盤にサイラーaka Mr.スポック(若いころ)のザカリー・クイントやスノーデンのクールな友人役のキース・スタンフィールド(カッチョいい!)で個人的に盛り上がりますが、やはり主役のジョセフ・ゴードン=レヴィットの抑えの効いた演技に尽きるでしょう。そうそう、スノーデンの恋人リンジーを演じるシャイリーン・ウッドリーもなかなか。監督に自分から売り込んだだけのことはあります。素晴らしいカップルの愛情ものとして観ることもできますが、題材が題材なんで、ちと厳しいか。
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上映期間が短い模様。映画の中でスノーデンが日本のインフラにマルウェアが仕掛けられていると暴露したのがその理由だとの噂もありますが、その真偽は不明、というか明らかになることはウィキリークスが動かない限り無理でしょうね。ということで、上映しているうちにお早めに!



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ロシアに住まざるを得ないリバタリアン(ですよね)のスノーデンは大統領がトランプに変わったとたん、強制送還されそうとの噂も。なかなか悲哀を感じますね。
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by zhimuqing | 2017-02-23 00:28 | Make Me Wanna Holler | Comments(0)
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