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仕事ができる二人とそうでもない一人

私が現在所属している会社は小さな会社。
業務を拡大していることもあり、
最近、といっても私が入社したのもついこの前なのだが、
新しい人が結構入ってきているのですね。
で、東京の事務所にも女性が二名入社したのですが、
この二人はなかなか仕事も出来るうえ、人柄もよいという、
なかなか得難い人材なのですね。

で、その女性2名がですね、雑談していたわけですよ。
いわく、自己啓発本を熱心に読む人がいるが、
そんな本読んでも役に立たないのでは?とか、
面白い小説を読んだほうがずっとためになる、とか。
私も全く同意見だということで、耳を傾けていると、
そうそう、宮部みゆきを読んだほうがずっと勉強になる!等と。

宮部みゆきと聞くと、私ももう黙って聞いてはいられない。
早速話に割り込み、宮部みゆきの中では何がいい?と聞くと、
口をそろえて「火車」かな、「理由」もいいけど、と。
しかも一人は「ペテロの葬列」の結末が最悪だというし、
もう一人は宮部みゆきは大好きだけど、ファンタジー物は苦手だという。
仕事のできる人は読む本も違う‼ もう100点ですね。
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せやねんせやねん、ペテロの葬列はタイのホテルに捨ててきてん、
ファンタジー物はずっと避けてんねん、と鼻を膨らませながら
語ったわけですが、そうそうあれも好きなのですよ、
お財布が主人公のミステリー、本の名前は何だっけ?
そうそう「長い長い殺人」、そうそうあの本も面白いですよね、と言われるも、
わたしゃそんな本は知りまへん、さっそく帰りに古本屋で買ってみようと。
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さっそく帰りに購入して読み始めたわけですが、
初期の作品で脂がのる前ではありますが、
脂がのる前だからこその若鮎のようなピチピチした文体が
実にリズミカル。
模倣犯の元となったような題材ですが、それもまた新鮮。
翌朝は始発の新幹線で出張だというのに、
延々と読みふけってしまい、翌朝死にそうな思いで
電車に乗り込むのでありました。
もしかしたら、宮部みゆき、まだ読んでいない名作が隠れているのかな?
by zhimuqing | 2016-06-28 00:28 | La Sombra Del Viento | Comments(0)
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