シナプスがつながる

「ニューオリンズはカリブ海の一番北の島」と言ったのは、
ネヴィル家の末弟シリル様ですが、レゲエが完全に確立する前の
ジャメイカの音楽をいろいろ聴き漁っている今日この頃、
まさにこの言葉が実にしっくり来るようになったというわけです。

私が熱心に聴いていたのはジャメイカだとロックステディー以降、
ニューオリンズだとフェスにミーターズ、ドクター・ジョンだったもんで、
ミットゥー聴いて、おぉミーターズやんけ!と感じ入ることはあったのですが、
むしろインプレッションズというかカーティスの影響のほうが
強いように感じていたわけで、距離的な近さは頭で分かっていたものの
直接の関係性、先ほどのシリルの言葉で言うところの
カリブ海としてのニューオリンズという感触が掴めていなかったのですね。

ですが、先日ここで触れたリー・ペリーの最初期の音源集や
プリンス・バスターなんかをじっくりと聴いている耳で
ニューオリンズのもう少し前、ソウル以前のR&Bの時代の音を
改めて聴いてみると、これはもう、誰が聴いても
はっきり繋がっているのが分かるレベル。
繋がりというよりもほぼ地続き、分かりやすく福岡近郊で例えると、
志賀島ぐらいはっきりと繋がっているのが分かるレベルなのですね。
それにしても、世間的には常識なのかもしれませんが、
こういう偉大なる繋がりが感じ取れた時というのは燃えますね!
(萌えるでも当然可、です)
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60年代のキングストンで一番喧嘩が強かったバスター兄貴。
誰もが恐れる有名ギャングを一人で追い回したとか、
アリとスパーリングやってパンチ顔面に食らわせた等の伝説も多数。
大陸にパンチしたら、吹き飛んだ塵によって氷河期になって恐竜が絶滅したとか、
パンチで陥没した場所が後にカリブ海になったとか。

この辺りのニューオリンズの手持ちの音源はあまり多くないのですが、
その昔、Pヴァインから発売されていた「ガンボ・ヤ・ヤvol.2」が
そのものズバリ!という感じで燃えますね。
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昔、入手した時はアラン・トゥーサンものを中心に集めた(=60年代)の
Vol.1 のほうがファンキーでカッコいいなぁ、と思っていたものですが、
当時は聴覚細胞から脳内ファンク細胞に繋がるシナプスが形成されておらず、
シナプス小胞から発射される化学シナプス、ファンカノスチヌウスを
後シナプス細胞の受容体がうまく受け取り損ねていたか、
もしくはシナプス間隙が広すぎたかどちらかなのでしょう。
今日現在は全く甲乙つけがたい感じというか、
きちんと聴きこめていなかったので、vol.2のほうが新鮮ですな。

名編集盤として名高いだけに、ほぼ全編カッチョいいのは当たりまえ。
綺羅星のようなタレントによる名演の連発で悶絶てなもんですが、
特にインペリアル、スペシャリティー関連かな。
特に50年代後半の曲はイイ!実にいい!

デイブ・バーソロミュー絡みの仕事は不勉強にして
全く聴いていなかったのですが、本当に素晴らしい。
荒馬のように跳ね上がるシンバル、バスーンと決まるバスドラ、
ドライブするサックス、豪快だったりセンチだったりする歌。
跳ね回るピアノのカッコよさは言うまでもないですよね。
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バーソロミューといえば、スマイリー・ルイスやファッツ・ドミノとの
4枚組ボックスセットがたしか随分前に発売されていて、
あれは多分今だったら格安で購入できるはず、とか妄想する私。

あと、このVol.2で今この瞬間気に入っているのは、
ヒューイ・スミスとロイ・モントレルかな。
ドクター・ジョンによると、天才作曲家ヒューイ・スミスは
童謡やインディアンのチャントをベースに曲を書いていたそうだが、
“Don’t you just know it” での抜群のフックはどうだ!



男女の混成リードでの展開、子供でも(こそ)歌いたくなるコーラス、
完全にファンクの始祖ですね。スライみたいですね。
これは早速掘り下げていく必要がありそうですね。
昔の記憶でPヴァインから2枚ぐらいCD出てた気がしますが、
まだ入手できるのかしらん?
何となく入手は難しそうですな。
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ドクターの師匠として知られるギタリスト、ロイ・モンテレルは
実に豪放な歌いっぷり、惚れますね。
ドクターが親から買ってもらった安物のギターを見るなりぶっ壊し、
青くなったドクターを尻目に、きちんとしたギターを買ってやれと
親御さんに言ったという逸話も頷けます。



これまた一緒にウーゥオォーと声を出したくなる、そういう曲。
メリハリが付きまくったリズムのカッコよさ、
こういう曲こそ世の中に知られるべき曲かな、ということで、
色々集めたくなるのですが、ライナーを読むとシングルが2枚のみ。
なんとも残念なのですが、逆に考えるとこのレベルの怪人や怪物が
当時のニューオリンズにゴロゴロいたということの証明になる気もして、
色々掘り下げられそうなので楽しそうでもありますね。

その他にもまあ、名曲揃いで、ほぼ弱点無し。
名(編集)盤の誉れ高いのもよく分かります。
アート、アーロン、ドーシー、いい湯加減な歌が目立ちますが、
決してゆるい演奏でないことにも注目したいですね。
ゆるく、でもスリリングに聴かせるこの歌唱力と演奏力、アレンジ、
まったく恐ろしくなりますね。

とまあ、そういうわけでガンボの底なし沼にズブズブと沈み込んでいきそう。
どこから手を付けようかな?シャーリー&リー?ヒューイ・スミス?
スマイリー・ルイス?ジェシー・ヒル?基本のキでファッツ・ドミノ?
うーん、沼地が広すぎて的が絞れないぞ!
とりあえずネヴィルズとドクター・ジョンの自伝読み返しながら、
構想を練ることにしましょう!
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これもデイヴィッド・リッツの仕事。
ドクタージョンの自伝と合わせて読むべし。
そうそう、プリンス・バスターの自伝も読んでみたいなぁ。
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by zhimuqing | 2016-03-15 07:28 | Rumba DE Manbo! | Comments(0)
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