やや甘いかな、でもいいんです

全く気が付かないうちにCee-Loの新作が発売。
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とりあえずジャケットの写真は相当イイ!

大ヒットしたナールズ・バークレイでのあの曲以降、
私のストライクど真ん中からはやや外れた活動をしていますが、
21世紀前半のファンク四天王に私が勝手に任命している男ですから、
大いに気になる人であるのは間違いありません。
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この人は本当に自分のルックスというものを理解してますな。

この新作はここ数年のトレンドを追ったかのような
80年代バリバリの音で攻めてきたわけで、
大仰で空間を塗り込めるようなシンセの壁、
ドンパンドンパシャーンという縦ノリなドラム。
一聴して私が今聴きたいタイプの音ではないかな、と。
同時代を知っている身には、いちいちニヤリとさせられはしますけど。
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では、面白くないかといえば、そこはシーロー。
そんな一筋縄でいくような音は作らない。
80年代特有のツルツルした音の中に潜んでいた
様々な旨味成分を見事に抽出し、こっそりと潜ませてくる。
分厚いコーラスにホーリーゴーストを忍ばせてみたり、
レ・フリークなカッティングにファンキーなフックを加えてみたりと、
よく聴くと(いや軽く流していても)面白い音が耳に入ってきますね。
当時とは決定的に違う(当たり前)リズムの解釈が多めに入れば入るほど、
聴いているこちらは楽しくなるわけで、そういう意味では、
曲の出来にバラつきがあると言えないわけでもないです。
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が、しかしそんな音像から突き抜けてくる声ですよ。
プテラノドンのような怪鳥のようなソウルフルな声。
(プテラノドンは鳥ではないですが)
これにはやっぱり抗えません。
過去のソウルやファンクではあまりなかったタイプではありますが、
珍味というか、一度はまると病みつきになる味わいに満ちておりますね。

ストレートにズドーンと押してくる歌は
昔にはなかった味わいで良くも悪くも自信に満ちているというか、
解放されたというか、そのような印象を受けますね。
かつての速射砲のようなラップや屈折しまくった歌いまわしは
ほとんど見られなくなっていて、私に少し寂しいのですが、
でも、これが王道のポップスかなとも思うのですね。
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なので、私が一番好きなのはバックのリズムが面白いもの。
現時点で気に入っている曲は
"Race Against Time"や"Purple Hearts (Soldier of Love)"。
このぐらい歪に捻じれてもらえないと、シーローの声がもったいない。
次点が"Robin Williams"かな。
リズムの核に据えた声リズムが好きなだけ、かもしれないけど。
"Sign of the Times"や"Mother May I"なんかのワサワサしたコーラスも
かなり気持ち悪くて気持ちいいですな。
逆にストレートな曲はもう一つ中途半端な印象も。
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ということで、単発の曲では??が4.5本(5本で満点ね)、
個人的には数曲入れ替えると、相当良いアルバムになった気も。
ということで、??が4本かなと思いつつ、
漆黒でうねりまくった1枚目を聴きなおすと、
やや甘い点数かなとも思ったりも。
バビル2世のロデムのような変幻自在なファンカティアーぶりこそ、
シーローが活きる音だと思うのですけどね。
でも、いいんです、私はシーローが好きなんでね。
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DS9のオドやロデムのように、
シーローも流動体生物(可変種)だと思うのですが、どうでしょう?
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by zhimuqing | 2015-11-26 07:28 | Funkentelechy | Comments(0)
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