楽しいアルバムです、はい

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トニー・スカールのサルサによるマイコー追悼プロジェクトですが、
これはなかなかの出来ですね。
数々のトリビュートものあれど、面白さではトップレベルかと。
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ティト・ニエベスとかインディア等等、シンガーには
その世界の有名人がわらわらと参加していますが、
元々はクラウド・ファウンディングを募って制作したものらしく、
ふんだんな予算があったわけでない中で、
これだけのアルバムを作った手腕にまず拍手ですね。
パチパチパチ。
写真を見ると、ずいぶん若いんですけどね。
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スカール(スーカル?)は左側のお兄さんね。
ちなみに右のおじさんはブルース・スウェディエン!
録音にスウェディエンを引っ張り出しているとは!
(注:マイケルの3部作のメインエンジニアです)

何はともあれ、アレンジ力の勝利かな、と。
当初は参加を渋っていたニエベスが参加を決めたのも
バンドによるデモ演奏を聴いたから、というのも
確かにそうだろうと、頷けるレベルですね。
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ほとんど曲が前半は原曲に比較的忠実なアレンジなのですが、
随所に挟み込まれたサルサ感が強いコードの効き目が強く、
スカールのアレンジ力の凄さを見せつけますね。
コードを一つ挟むだけでグッとカリブ感が高まるのが
本当に面白く、これは勉強し甲斐がありそうですね。

で、後半はデスカルガといいましょうか、
原曲から離れてダンスパートに入っていくのですが、
ここが絶品なんですね。
そこは躍らせてナンボのサルサですから、
ここがかっこよくないとダメダメな訳ですが、
かっこいい上に、よく聞くと超絶に複雑な演奏で、
しかも、そうは聴こえない、というラテン界の奥深さが垣間見えます。
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原曲と違うなんて野暮なことを言う人はいないかと思いますが、
そこかしこに原曲を意識したフレーズが散りばめられていて、
スカールのマイケル愛がビシバシと感じられるのも◎。
単にいい曲、いいフレーズをループさせて一丁上がり!という
そういう感じからは100億光年離れております。

曲に関していうと、メロをサルサに完璧に乗せることが出来た曲と
100%フィットしたわけではない曲もありますが、
まあ、それは仕方ないでしょう。
個人的にはやっぱりThrillerやBADの曲が好き、
というより、私の原曲への思い入れの差ですね。
サルサにするんだったら、Earth SongやYou are not aloneは
不要だったかな、と。
逆に圧倒的なのはSmooth Criminal。
この曲のカバーとして最高峰だと断言しましょう。
映像を見てもらうほうが早いっすね。



シンガーはみなさん、やっぱりうまい。
男の私が聴いてもラテン界の男前でセクシーな声が勢ぞろい。
人によっては濃すぎると感じるかもしれないですが、
これもラテン界の常。小娘には退散してもらうしかありません。
それぞれアドリブ的に差し込むフレージングに魅せられますが、
中でも「今夜はブギ―ナイト」!を歌うMichael Stuartは
声の響かせ方が良かった頃のジョージ・マイケル的で
糖分過多気味な後口が癖になりそうです。
Outsideをカバーしてほしい、というのはマニアすぎるかな。
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頭部だけを見ると、ケムかシーローか、という感じですね。

が、しかし、一番私が気に入っているのはジーン・ロドリゲス。
マイケルに随分寄せている!とは車で一緒に聴いていたPさん。
おそらくメインで歌っている人の中で一番無名の人だが、
しなやかな筋力を感じさせる歌いまわしが大変良い。
そこに挟み込む自由なフレージングが実に魅力的で
これは逸材なのではないでしょうか?
今後の活躍が楽しみですね。
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先日このメンツを集め、さらにシーラEをホストに
ライブをやって、テレビでも放映された模様。
うー、観たい!と思っていたところ、DVD化までされるそうで、
トニー・スカールの勢いは増すばかりですね。
流石にそのメンツでの来日公演はなさそうだと思いますが、
まずはオリジナルの新作を早く出してみたいところでありますね。
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まずその前にライブの映像ですね。
このゴージャスな空間はすごい!
シーラE、昔の姿を想像するとあれですが、
でも再来年で還暦と考えると、凄いことですね、はい。
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それにしてもパーカッションのこれ見よがしなソロを入れないあたり、
(それはそれで好きなのだけど)
老獪な感じもあり、このペルー出身の若者の今後が楽しみですね。
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by zhimuqing | 2015-11-05 18:28 | Rumba DE Manbo! | Comments(2)
Commented by のこのこ at 2015-11-08 18:28 x
MICHAEL JACKSON の綴りを見たらどこでも飛び付くようになってしまいました。
以前の記事でマイケルのカバー曲のお話があったので
楽しみにしておりました。
あれだけの名曲なのにカバーしている人は
いないのかな?と思っておりました。
私は音楽についてなんの知識もありませんが
良いものは良い!ですね。
マイケルのキラキラ手袋。いいなぁ。
セットで売っていたのでしょうか。
ヒールザワールドを聞いて泣き
ウイアーザワールドマイケルソロバージョンを聞いて泣き
ヒストリーを聞いて泣き
目が潤って良いですね。
プロ集団がカバーした音楽。
他の曲も探して聞いてみます。
アメリについてもクレームブリュレが美味しそうという知識しかありませんので
レンタルで見てみようと思います。
良いものは良い!
Commented by zhimuqing at 2015-11-09 01:53
>> のこのこ様

このマイケルのトリビュート盤はマイケルへの愛情が滲み出ているところに大変共感が持てる、ナカナカ香ばしい一枚です。

本文にも書きましたが、ロドリゲス君が実にいい感じです。
2000年代以降出てきたR&B界のマイコーフォロアーよりも
ずっといいと思います。
滑らかで自在なフレージングが80年代前半のマイコーを彷彿させます。
ジャンルとスタイルは全く違うのに。

ということで、Youtubeでもいいので、是非一度トライしてみてくださいませ。
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