秋の夜長に最適だ

楽しみにしていたフェラ・クティのミュージカル、
超先行発売で1列目をゲットしていたのですが、
「誠に勝手ながら、都合により、中止とさせて頂く運びとな」ったそうで、
誠に残念なことでありますね。

私の予想ではズバリ売れ行きの問題ではなかろうか、と。
トニー賞で史上最多タイの11部門ノミネート(3部門受賞)とはいえ、
国際フォーラム、7公演、S席13,000円、A席9,000円。
日本でのフェラ・クティの認知度を考えても、
これはなかなかハードル高いですよね。
アフロビート好きの人が面白そうと思って行くには
ミュージカルはやっぱり敷居が高いかな(金額的だけではなく、ね)。
とはいえ、やっぱり残念ですな。1列目のど真ん中だったのに。
ということで、ハイエイタスに行こうと思ったのですが
これはタイの出張と重なるということで、
あえなく断念。重ねて残念です、はい。

e0147206_1122569.jpg
さて、ここ最近の話題といえば、アイズリーズのボックスセット。
正直言うと、思ったほど話題になっていない感じもあるのですが、
まあ、忙しくてろくにレコード屋に足を延ばしてないし、
ネットで見るサイトではアナログというか7吋ばかりだし、
ちょっと浮世から離れている感もありますからね。
知っていると事ではプー横宙さんぐらいじゃなかろうか。
e0147206_1124142.jpg
Tネックレーベルのアルバム21作を1ボックスに、という
出るべくして出たボックス。
更にボーナストラックとして、インストやミックス違いだけでなく、
リハ音源や初期の他の歌手のバックアップ音源とか、
更には全盛期の未発表スタジオライブまで入っているという
まさに一家に一箱というものですな。
e0147206_113262.jpg
自省を込めて書きますが、アイズリーズみたいなメジャーどころは
どうしてもなかなか丁寧に聴きこまないどころか、
ベスト盤聴いておしまい的な扱いをしてしまうわけで、
私にとってその代表格がこのアイズリーズだったわけです。
90年代以降は結構まめに買って聴いているのですけどね。

それにしても、初ヒットが1959年で、2015年の今日まで
現役どころでなく第一線で活躍しつづけているわけで、
アイズレ―ズ(というか、この場合ロナルドですけど)は
まったく恐ろしいレベルですね。
駆け出しのジミに白いストラトを買ってやり、
全盛期のモータウンのビートを軽々と乗りこなし、
SSWの曲を黒くカバーすることでニューソウルの範を作り、
ファンク全盛期に家内制手工業でひと暴れし、
ディスコ全盛期にメロウな音像で癒し、
80年代後半以降は時代の音を自分たちの持ち味に手繰り寄せる。

その時々の旬の音をただ取り入れるのでなく、
しっかり自分たちの持ち味側に手繰り寄せる手腕が素晴らしい。
90年代以降に限っても、ジャム&ルイス、Rケリー、サディーク、
キース・スウェット、ケム、ジル・スコット、忘れてならないアンジェラ。
チョイスが絶妙すぎます。

ということで、まだまだ聴いていないアルバムも多いし、
手元になくて聴きこんでいないアルバムもたっぷりあるし、
この機会にしっかり聴いていこうではないか!
e0147206_113574.jpg
今回、個人的には初期のアルバムをまとめて入手できたのが嬉しいのだ。
ゴツゴツとした荒々しい音はやはりこの時期が格別。
未完成ならではの面白さもさることながら
この時代の音が最近の私の耳に心地よいですしね。

今回のボックスはリーフレットが何気に充実していて
この初期の時代から3+3の若いほうの3も参加しているのが驚き。
もう一つ驚きなのは、Get Into Something にパーディーが参加!
無名時代のジミとの録音を集めたアルバムもうれしい。
すでに大スターになっていたジミに連絡を取り、
アルバムを出す許可を取った話もいい話だが、
ジミがスタジオで録り直そうか?と言った話もとてもいい。
ちなみに私は録り直してもらって欲しかった派。(そりゃそうだ)

e0147206_1142775.jpg
無骨な全盛期直前のライブ盤も燃えますね。
ヤンキースタジアムでのライブは結構無名だけど、
実はアメリカに凱旋帰国していたジミヘンにも出演を依頼していたそう。
が8月にウッドストックに出る予定だったジミは
それまでNY近郊でライブ出来ない契約だったとのことで、
チャンドラーか誰の仕業か知りませんが、まったく残念なことです。
未発表ライブは楽しみにしているのでまだ聴いていません。

e0147206_1145367.jpg
3+3時代前半は問答無用ですね。
人によっていろいろ意見は分かれそうだけど、
この辺の5枚を挙げていれば、丸く収まりそうではあります。
久しぶりにまとめて聴くと、この時期は本当に曲が良いですな。
平均値が相当に高い上に、必殺の曲もたくさん。
昔はアーニーのドラムが淡泊すぎて物足りなかったのですが、
今聴くとそんなに気にはならない。
それよりも、歌はもちろん、マーヴィンのベースの良さ、
ジャスパーのバッキングの妙、そしてやはり曲の良さに唸らされます。

e0147206_1151117.jpg
3+3の後期は初期よりも更に未開の土地ですね。
恥ずかしながら持っていたのは≪シルクの夜≫だけ。
虚心坦懐にじっくり聴いていこうと思います。
e0147206_1174279.jpg
しかしこれだけあっても、まだ初期ではモータウン録音もあるし、
ワンドとかUAとかの録音もある。
CBSからワーナーに移った後も相当あるし、
その息の長さにはため息しか出ませんね。
ロナルドには一日も長く歌い続けてほしいものです。

あと、この手のボックス、私が期待したいのは
ファンク系だったらやっぱりクール&ザ・ギャングのJT加入前、
あとはファットバックバンドあたりかな。
需要あると思うし、レーベルも変わっていないから
作りやすそうなんですけどね。
キャメオとメイズはほぼ持っているから大丈夫。
というか、中途半端に未発表ライブなんかを入れたボックスを
出されると迷惑極まりない。
コーラス系だったら、何度も書いていますが、まずはデルズ。
そしてこれまたポツポツ穴開きのオージェイズですね。
どうでしょう?
[PR]
by zhimuqing | 2015-09-10 23:28 | Funkentelechy | Comments(4)
Commented by sawa at 2015-09-12 05:39 x
マゴノシーンさん,

どーもです.相変わらずの充実した文章,さすがです.
ジミヘンに関するエピソード,へぇ,そうだったんだぁ,なんて思いましたが,ブックレットに書いてあったんですね.今確認(笑).
そっか,あのライブ盤はWoodstockと同時期ってことなんですね.頭の中の音楽年表がまた一つ繋がりました.ありがとうございます.

この手のボックス,ですが,
>>キャメオとメイズはほぼ持っているから大丈夫。
ワタシは是非欲しいところ.恥ずかしながらCameoは80年代後半以降しか,Mazeに至ってはほんの数枚しか持っていない.まぁ欲しいと言っても経済事情によりますがね.もちろん
彼らと比べると,キャリアの長さ(アルバム数)は劣りますが,Brothers Johnson とか,ボックスで出て欲しいなぁ.
Commented by zhimuqing at 2015-09-12 11:25
>> sawaさま

どーもどーも。

ブックレット面白いですね。読んでて飽きません。
アーニーのインタビューがメインなんで、ロナルドやルドルフ、クリスの話も
読んでみたかったりもしますが、まあ贅沢は言ってられないですね。

改めて聴き直していると、クリスの鍵盤、これが凄いなぁと
認識を改めているところです。
あとは、アーニーのアコギっていいよね、とか。

それにしてもアイズリー、というかロナルドは現役感が強すぎて、
音楽年表とうまく繋がりませんね。
ビートルズがファーストでカバーしたバンドが
ケムと今一緒に歌っているというのは、
やっぱりピンと来ないです、はい。

ボックスに関しては向こうの企画で出て来たものは
大体100ドル強なので、ありがたいです。
(まあ、それでも懐を直撃してしまうのですが)
作りが多少粗くても、安い方がいいですしね。
アイズリーズのボックスは個人的にはフェラ・クティ箱に匹敵するレベルですね。
長く愛聴出来そうだし、入手しにくい初期の音源もまとまっているし。
とりあえず、アイズリー漬けが当分の間、続きそうです、はい。
Commented by sawa at 2015-09-13 08:42 x
>>ビートルズがファーストでカバーしたバンドが
>>ケムと今一緒に歌っているというのは…
うぉぉっ,そうか.こう表現するともの凄さがわかりますね.

連続コメ,失礼しました~
Commented by zhimuqing at 2015-09-13 23:58
>> sawaさま

こんばんわ!

ロンに関して言いますと、せっかくなのでケリスの時みたいに
ケムともアルバム1枚まるまる作ってほしいんですよね。
もっともケムは寡作なんで、難しそうですけどね。

キャリントン姐さんのアルバム、ちょっと聴いてみたくなりました。
明日あたりポチっとしているかも。

ではでは!
<< 素晴らしい。あまりに素晴らしい ロスコの絵は難しい >>