抗えませんな

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ということで、ジョデシの20年ぶりの新作ですよ。
K-Ci & Jojoでの活動があったとはいえ、随分久しぶり。
ディアンジェロやマックスウェルを軽く超えますよね。
濃厚な歌とデヴァンテの音作りが肝なんで、
K-Ciの歌はともかく、痛めていると言われていたジョジョの喉、
そしてデヴァンテが果たしてこの20年の変化に対応できているのか?
少し心配していたのですが、まあ杞憂だったようですね。
期待していたティンバランドのプロデュースは2曲しかないが、
デヴァンテの音作りも決して負けてはいない。

まあ、この20年のトレンドを作って来たティンバランドもミッシーも
元はと言えばデヴァンテの舎弟としてキャリアをスタートさせた人達。
しかもここ数年はシンセを敷き詰める音が主流。
となると、その音のオリジネーターの一人はジョデシ。
デヴァンテとここ数年来の流行の音との相性自体が良いこと、
更に音圧の高いハイパーな音に負けない強靭な個性を持った声、
現行の音にきっちりと対応して来ても不思議ではない訳で。
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ちなみにジョデシの3rd、たぶん日本では地味な印象があるものの、
ティンバランドやミッシー他のスウィング・モブの発掘と登用を含め、
音作りや歌の乗せ方において、相当最先端を行っていたのだな?と
最近聴き直してみると、改めて思うのですね。

デヴァンテには、きちんとしたメロディー、楽曲を作れないという批判があり、
ジョデシはその音に合わせて、声をこねくり回しているだけという人もいるが、
視点を変えると、その音作りはホーリーゴーストを呼び出す
黒光りする舞台を創り出すことに長けているとも言える訳で、
K-Ciのあの声を活かすことにうまく適応しているとも言える訳ですね。
大人が眉を顰めそうなナスティーなリリックも生命の迸りでもあるし。
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この写真を見る限り、デヴァンテ、相当にプリンスの影響も濃いですな。
ヘンテコなセンスも含め、再評価が必要です。

コーラスの分厚さはもっと評価されていいはず。
ワサワサと形容されるP流儀のものとは違いますが、
キャメオのラリー・ブラックモンの発明品であり、
横に引っ張るニュージャック流儀のコーラスは
最近めっきり耳にすることが無くなりましたが、
ヴォーコーダー(これは以前からの得意技)、オートチューンを絡めつつ、
より淫靡に決めてくれますね。

それにしてもコーラスの隙間を縫って屹立してくるK-Ciの吠え具合は
やはり魅力的としか言いようがない。
シャウトのフレージングはヴァリエーションが多くなく、
これをワンパターンというか、様式美と捉えるかで、
人によって評価は異なるでしょうが、私は当然後者ですね。
様式美を確立できたこと自体がものすごいことだし、
そもそも様式美の美しさは黒い大衆音楽の重要な要素。
とはいえシャウトするだけではなく、いつになく迎え気味に
グロウルしてみせる曲もあり、20年前とは違う姿も垣間見せます。
今後にも期待が持てそう。
バリノ・ブラザーズの血筋は伊達ではない!!
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流石に歳相応のルックス。でも渋くて、これはこれで良い!

喉の調子をひそかに心配していたジョジョは
流石に90年代後半の縦横無尽に歌いまくることはないものの、
思っていたよりも復調している模様。
今回気付いたのですが、この声はオートチューンと相性が良いというか、
機材使わなくてもオートチューン気味になるというか、
一部で以前聴いたことが無い声が入るのだけど、
あれはジョジョ、ダルヴィン、どちらなのでしょう?
(多分ダルヴィンだと思います、はい)

惜しむらくは3枚目の音を決定づけていた(と個人的に感じる)、
ダリル・ピアソンのギターやベースが無いことかな。
デヴァンテの音と相性が抜群に良かったですからね。
生音でヒップホップを体現するグラスパー以降の若手のミュージシャンと
がっぷり4つに組み合うジョデシを聴いてみたいのだ。
細分化されたリズムにデヴァンテの嗜好する音像を表現させて、
その上で夜更けの四つ角に佇むレグヴァのような存在感を放つK-Ci、
バックアップするぶ厚いコーラス。
その辺は次回作以降への期待として取っておきましょう。
とりあえず、復活作としては期待以上。良かった良かった。
ついでに初来日してくれば言うことがないのだけど。
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by zhimuqing | 2015-03-31 23:28 | Funkentelechy | Comments(0)
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