うますぎるのも考えものだ。

先日ジョイのアドヴァンスCDをゲットし損ねた際に、
呆然としながら(少し大げさ)購入したのが、こちらのCDですね。
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しかしなんで、ジャケの周りにわざわざ縁をつけるのかな?

今更G.C.の≪Love Songs & Other Tragedies≫なの?と思われそうですが、
最近気が付いたのですが、イギリス再発されたこのCD、
未アルバム化のシングルがボーナストラックとして収録されています。
それも単に2,3曲くっつけただけでなく、13曲収録という大盤振る舞い。
これだからイギリスのソウル系の再発は油断できません。
なんだか寝首をかかれた格好といった感じですかね。
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これはCDの裏側です。何という数のボーナストラック!

アルバムは70年代モータウンの名盤(やや隠れた、ですけど)とされていて、
ずっと前に再発されているし、昨年の1000円再発のラインアップにも
入っていたものですが、その前のシングルは再発されているものが少なく、
シングルを買わないと決めている私にはとてもありがたいですね。
うち、未発表シングル2曲を含む7曲は例のモータウン・シングルズや
少し前に出ていた日本のオムニバス盤≪Soul Galaxy≫に収録されていたので、
手元になかったのが6曲ですね。
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このオムニバス盤は絶対のおすすめ!エリック&ザ・ヴァイキングも入っているし。

それにしても、G.C.キャメロンは本当に上手というか器用な歌手で、
こうやってまとめて聴くと、どんな曲調でも器用に歌いこなしていますね。
もっと言うと、どんな曲でも歌いこなせすぎてしまうきらいもあり、
何とかヒットを出そうとモータウンも色々な曲やライターをあてがい、
未アルバム化のシングルは結構トっ散らかっていて、
焦点をどこに当てたいのか、よく分からない感じです。

とはいえ、ウィリー・ハッチの手になる曲(が多いのだ)自体の出来は良いし、
統一感がないことを除けば、G.C.の歌は絶好調だし、
バックの演奏もメロウな中に芯をしっかり通しているし、で
ファンクあり、メロウあり、70年代風ノーザン・ダンサーあり、
スモーキー曲でのスモーキーなりきり(物まね?)ありで、
楽しいことは間違いないです。
なぜヒットしなかったのかは、今となっては全く謎ですが、
敢えて言うと、必殺の”It’s a Shame”路線が欲しかったぐらいか。
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髪型が良くなかったのか?いえ、当時の標準でしょう。

アルバムのほうは全10曲すべて素晴らしい。
その後の2枚に比べるとややばらつきはあるけど、
やはり70年代ソロ・シンガーの名盤の一枚と呼ばれるのも納得です。
スティーヴィ―2曲(1曲はカバーだけど)はカタいソウルファンには
評判があまり良くないですが、私にはもうばっちり。
この時期のシンセベースが効いた1曲目もいいが、
インナーヴィジョンズの大名曲をグループ仕立てで仕上げた
“All In Love Is Fair”が最高でしょう。流石です。

仲の良い(そして相性も良い)ウィリー・ハッチの3曲は
やはりノーザン・ストンパーの流れをくみつつ、ファンク風味を散りばめ
ベースを効かせた2曲目 “Come Get This Thang”が最高。
豪快かつ柔軟な歌いっぷり、男も惚れる歌いっぷりですな。
ファルセットでのシャウトが挟まるところなんかは
アリ・オリも思い出しますな。痺れる!
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ハッチ先生は自分名義よりも他人への提供曲のほうが燃えるような。

マンハッタンズも歌っていた”If You're Ever Gonna Love Me”は
テクニックを駆使しすぎている感じもありますが、
甘きに流されず、ぐっと踏みとどまるところがいい。
バックの演奏自体はマンハッタンズのほうが好きですけどね。
ヴァン・マッコイの”Let Me Down Easy”は歌が少し落ち着かないかな。
何しろ技が多彩すぎる。小ヒットしたそうなんですけどね。

それに対して”You Forgot To Remember Me”や自作”Tippin’”のような
オーソドックスなバラッドやミディアムは忙しく暴れず、
歌のうまさにじっくり浸れますね。
とっつきやすいけど深さもあります。
こういうオーソドックスな曲か、ノーザンなダンサーこそが
この人が一番しっくり来るのかな?と思いますね。
(なので、ソロ2作目とか3作目も名作なのだ!)
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何故かはわからないが、カメラ目線がやや恥ずかしい。

そうそう、ライナーノーツはG.C.のインタビューを基に書かれていて、
初めて知ることも色々書いてあって驚きました。
G.C.はデトロイトからLAに移る際にスピナーズを辞めるのですが、
代わりにスピナーズに加入したフィリップ・ウィンは従兄弟だとか、
そのウィンとデニス・エドワーズと一緒に昔グループを組んでいたとか、
モータウンでのオーディションの担当者はマーヴィンとフークワだったとか、
ウィリー・ハッチとは海軍仲間だったとか、
“It’s a Shame”はスピナーズのステージをはけた夜中に
スティーヴィーが曲を持ってきて録音した等々。
こういうのを読むと、まだまだ知らないことがたくさんありそうで、
誰か何とかしてくれ!という感じですね。
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や、やはり髪型とカメラ目線がまずかったか?(しつこい!)
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by zhimuqing | 2015-01-22 21:28 | Funkentelechy | Comments(0)
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