これまたいい仕事!

オーランド・ジュリウスとザ・ヘリオセントリックスとのコラボ作。
STRUTから発売ですが、ハイチもののコンピといい、
今年もいい仕事していますね。
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ザ・ヘリオセントリックスというか、マルコム・カットーは凄い!
クァンティックの≪Tradition in Transition≫で叩いているという事実だけで
個人的にはもう◎なんですけど、やっぱりすごいドラマーですね。
ヘリオセントリックス単体の音だと、あまりにも実験的すぎるというか、
音響的すぎるキライがあったのだけど、このアルバムは違います。

よくあるアフロビートの旨みを抽出して口当たり良くご提供します、
みたいなものとは、濃度と密度が全く違いますね。
ヨルバの精霊を現代に甦らせていて、混じりっ気なしの5倍濃縮された
ピュアでアンカットなナイジェリアン・ソウル・ファンク。
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やはりカット―のドラムが凄い。
最近のアフロビートに一番欠けているのが、ドラムの自由度だと思うのだが、
ここでのカットーはハイハットとスネアとキックが呪文のように絡み合い、
全盛期のトニー・アレンにも迫ろうかという勢いだが、
一方で、スネア裁きに60年代後半のクライド・スタブルフィールドを
感じさせる部分もあって、まあ要するに強烈にカッチョイイということです。
このドラムだけでもご飯が何杯でもお替り出来るというものですね。
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オーランド・ジュリウスについては、あまり詳しくない、というか
1枚しか聞いていないので偉そうに語れませんが、
フェラ・クティほど断言力?はないものの、古豪ならではの
声の厚みというか、背後の重みというか、年輪を重ねた男の旨みがあるし、
サックスの吹きっぷりも元気いっぱい。
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演奏している曲はジュリウスの過去の曲がかなり含まれているのだが、
前述のとおり、ジュリウスの曲はあまり聴いていないので
とりあえず聞き覚えのある曲はJBのカバー“In The Middle”だけ。
勉強不足は否めませんな。
やはりレアものばかりを追いかけていては、見えなくなるものが
各方面に色々散らばっているようですね。

ちなみに噂の“In The Middle”、オリジナルのベースはティム・ドラモンド、
ドラムがスタブルフィールドですが、よりアフロ成分を増殖させた演奏は
オリジナルを超えているのではないですかね。
この曲1曲だけでも買い!だと思いますが、他の曲も軒並み高水準。
演奏が良いのは当たり前だとしても、殺気とか緊張感といった
70年代の音に込められていたもろもろの空気まで再現しているのが凄い。
音質の良さも特筆もの。(カットーが絡んでいるので当たり前ですね)
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全体を通して、単なるレトロというか懐古趣味に留めていないのも好印象。
ダブっぽい音処理、入り乱れるフリーキーなサックス等、
リズムのキメのかっこよさ、単調にならないよう工夫も凝らされている。
サックスは御大ジュリアスのテナーとジェイソン・ヤードのバリトンだが、
そのヤードのバリトンが唸りまくって相当イケテいる!
ブヒーブボブブボブブ、ああいうバ行を連発する暴れ馬的な音、
自分のバンドにも欲しいですよね。
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こちらがヤード氏、ルックスも超イケテル!超好みだ!
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ギターのエイドリアン・オウス?(読みが分からん)はギル・スコット・ヘロンみたいで、
これまたナイスなルックス!ですが、演奏も理想的なアフロ成分含有率!
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ベイスのジェイク・ファガースンはへフナーでその音を出すか!

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でも、やっぱりキモはドラムですね。
クァンティックとの仕事に続く、畢生の大仕事ですが、
この男も底が知れないので、今度更に凄いことになりそうな気もする。
これはメルヴィン・ヴァン・ピープルズとの共演盤も入手しないと
いけない気がしてきましたよ。
もっとも当たり前のベシで買っとけよ!と言われそうですけどね。
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ジャケ、相当キテますね!

ストラットのLPはありがたいことにCDも同封されている。
その分、値段を下げてほしい気もするが、
今回CDのほうは、プリマクさんちにお嫁に行くことに。
こういうシェアする方式は色々と良いかもしれん。
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by zhimuqing | 2014-10-31 21:28 | Funkentelechy | Comments(0)
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