43年ぶりだな

40数年後に本来の姿を現したアルバム。
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JBはもちろん完全に後追いの世代でレアグルーヴでの再評価の後、
時期としてはフル・フォースとのアルバムの直後から、という
完全に新参者(いいオッサンですが、古参の人々に比べれば)の私ですが、
それでもボックス≪STAR TIME≫に収録された未発表の71年のライブ、
そしてCD≪LOVE POWER PEACE≫が発売された時の大興奮は
今でもはっきり覚えている貴重な体験だったかと。
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内容はお墨付きな訳ですが、このレコードの目玉は
当時のJBのショーが完全に収められていることで、
ボビー・バードとヴィッキー・アンダースンの曲が挟まり、
トータルの流れが分かって楽しいですね。
(バードの2曲はホワイトの編集盤で紹介済み、アンダースンはまあまあ)
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あとは未発表曲ですね。
CDには入っていなかった“Sunny”とか“There Was A Time”、
これまた未収録だったオープニング・テーマ、
そして未発表だったスタジオ録音曲“Who I Am”が入っています。
(“Who”は別のバージョンが後のアルバムに収録されている)
この辺の曲は初めて聴いたので、結構盛り上がります。
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LPは3枚組!で、アラン・リーズが未発表に終わった経緯を
ライナーに書いていて、読み応えがありますね。
(リーズの書いた話は基本面白いと決まっていますね)
録音されたライブの時間が足りなくて、“Who I Am”を録音するも、
なかなか完成せずに、そうこうしているうちにブーツィー達が脱退し、
新しいバンドを鍛えるのにJBが夢中になりライブアルバムは後回しになり、
更にほぼ活動を停止しつつあったキングからポリドールへの移籍、
ポリドールがアポロ劇場でのライブを出すことを決めたこと、
様々な状況の中でパリのライブ盤が未発表になる流れが
当事者の視点で書かれていて、大変興味深い。
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レコード3枚それぞれにLove、Power、Peaceと銘打っているのが
面白いですが、何故かLoveがサイド1と6、Powerがサイド2と5、
Peaceがサイド3と4という、変則的な組み合わせなのが解せないな。
レコードは普通聴き終わったら裏返して聴くものだと思うのですけどね。
初めはプレスミスかと思いましたよ。(プレスミスだったりして)
まあ、そういう強引なところもミスター・ブラウンと納得するのは
やや強引過ぎますかね?
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個人的には満足すぎる3枚組ですが、ただLPの宿命というか、
収録時間の関係で3曲のバラードがブツギリにされているのは
残念というか、勿体ない。
実はこの時のライブ、ファンクばかりが取り上げられますが、
4曲あるバラードの凄さというか特異さやテンションの異様さが
個人的にツボだったりするのでね。
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JBのテンションの高さはここがもしかしたらピークだったのか、
実はもの凄いことになっていることも忘れてはいけません。
スタジオ・バージョンも異様なテンションで突き抜けていた
“ジョージア・オン・マイ・マインド”はここでも素晴らしいし、
“トライ・ミー”も“ビウィルダード”も素晴らしいけど、
やはりここは“マンズ・ワールド”に尽きるでしょう。

曲の半分はJBによるプリーチで、散々焦らしといての歌い出し。
音源で聴いていても失禁しそうになるのに、生で聴いていたらと考えると、
想像を絶する世界ですね。
はっきり言って、この初代JBズはファンキーに比べると、
バラードの演奏が不得手なのだと思いますが、
音量1と100との間での笑えるぐらいのダイナミズム攻撃と
それを軽々と乗りこなすJBのテンション。
途中で唐突に入るフェルプスのブルース風ギターも脈絡がないし、
笑うべきか感動すべきかよく分からなくなりますね。
当たり前だけど、JBはワン&オンリーですね。
こんなバラード表現というのはなかなかありません。
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もちろん大傑作揃いのファンク・ナンバーは何を今更というレベル。
やっぱり凄いですねぇ。
ブーツィーの演奏は変幻自在でループ感があまり無く、
ほぼ全編ソロを弾いているようなものだけど、
ソロのためのソロではなくリズム最優先であるところがミソですよね。
まあ、フレッド・ウェズリーにしても、メイシオにしても、フェルプスも
JBの子分はみんな多かれ少なかれ、その感覚が強い訳ですけどね。
混然一体となっている感じはエディ・ヘイゼルにも通じますかね。
ただもう、ひたすらキレキレでかっちょいいとしか言いようがないし。
(フェルプスはフレージングの魅力が薄いかな、やっぱり)
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とはいえ、全ての楽器が完全にJBの声と緊密に結び付いていた
60年代中期の名曲群と比べると、この時期の音は、
JBフューチャリング・ブーツィ・コリンズという感じが強く、
ギャラの件でJBとの間で揉めなくても、ブーツィーはいずれ袂を別って
ソロになるのは決定的だったのかな、と思わせますね。
まあ、どちらも地球が宇宙に誇る最高峰のカッコ良さなんですけどね。
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あとはライナーに書かれていたパリでの初日のライブ映像の正式な商品化ですね。
ブートは持っていますが、やっぱりリマスターされたものが欲しいよね。
更に欲を言うと、イタリアでの野外ステージのあの映像もどっかに残っているはず!
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by zhimuqing | 2014-10-18 10:28 | Funkentelechy | Comments(0)
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