ハーヴェイ・スケイルズのソロ・アルバム≪Confidential Affair≫、
78年にカサブランカから出たものですが、私はPファンク好きなので、
カサブランカのレコードの内袋やレーベルデザイン見るだけで、
いい気分になるよう、刷り込みされているのであります。
もともとドン・デイヴィス周辺のライターとして有名な人ですね。
歌手としての力量も相当なもので、このアルバム以前に出ているシングルは
その筋?でかなり評価も高い人でもあります。
78年というディスコが少し落ち着いたタイミングでのこのアルバムは、
実に良い塩梅で、超名盤とまでは言えませんが、
この時期、部屋でかけるとなかなか気持ち良くなる好アルバムです。
LPのジャケ裏には参加ミュージシャンのクレジットはあるものの、
曲別には書かれていないのが少し残念。
デュプリー師匠、ファンク・ブラザーズのボブ・バビット、
コーラスにはニューヨーク系のモーメント・オブ・トゥルースや
シシィ・ヒューストンなんかの名前もあり、
いい感じのリズムや音はこういった職人の腕もあるのかな、と。
時代背景もあり、ディスコ調の曲が多いわけですが、
リズムがガチガチでなく、程よく落ち着いている、という、
同時期のコロンビアなんかのディープ系の歌手の名盤に共通した味わい。
スケイルズの歌ものびやかで、歌っていて気持ちが良さそうだ。
アルバム通して丁寧な作りで好感が持てますが、
それもやっぱり良い曲が揃っているからでしょう。
個人的にはB面の流れが好みかな。
アップテンポでの絶妙に置いてくるベースとそれに対する歌の乗せ方、
そして、この時期ならではの絶妙なミディアム・ナンバー。
70年代末から80年代頭のソウルの粋を集めたゴージャスな音は
他の時代では味わえないわけで、こうやって改めて聴くと
聴き惚れてしまいます。(若者向きではないですけどね)
ラストを締めくくるはZ.Z.ヒルで有名な“Universal Love”の作者バージョン。
ゴージャスで猛烈にかっこいいZ.Z.には及ばないものの、
作者ならではの説得力があって、これはこれでいいものです。
この60年代から70年代頭にかけてのグループ名義でのシングルは
なかなかかっこよいらしい。気になるのう!
ちなみに、この時期のコロンビアのソウルがまとめて再発されるようで、
(もちろんボビー・ウーマック追悼の流れなのだけど)
昨今のブギーに加え、この辺のゴージャスな音に対する再評価が来るのか?
この辺に出せる金は残っとらんぞ!
大好きなZ.Z.のアルバム。
その昔、タイトルナンバーをカバーしたことがあるが、
今思えば物凄く背伸びしていたな。耳年増とでもいいましょうか?