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夏の夜は怖い話に限る

さて、ブラザG宅へはワンピースの単行本を7、8冊置いてきて、
代わりにカズーやらTシャツ、子供達へのプレゼントというかオモチャ等を
受け取ったわけですが、これは凄い、読んだほうがいいと言って渡されたのが、
巴 亮介「ミュージアム」全3巻。
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確かになかなか恐くて、また素晴らしく面白い。
各方面で話題になっているのも頷けますね。
サイコキラー、シリアルキラーの話なので、相当エグい描写も出てくるが、
センセーショナルな描写で話題を取ろうとしたものではないことは明確だ。

3巻の中にミュージアム以前の短編が2作品収められているが、
それらの作品でも効果的に使われているように、
一つの描写やセリフを畳句として使うのが実に巧い。
全体の構図がかっちりと初めから頭の中にあるタイプ、
おそらく映画や説等を丁寧に味わってきた人なのでしょうね。
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全体の構成がまた素晴らしい。
犯人が犯行を重ねる場面、犯人の正体を追いかける場面、
対決、何とも言えない後味を残すラスト。
内容とは裏腹にどことなく淡々とした描写(読まないと分からないな)もいいし、
うっすら漂うユーモア(私刑の名付け方)もセンス抜群。
陪審員制度、死刑制度云々がまたストーリーにコクを加える。

もちろん疑問符が付く場面や部分もあるが、個人的には些細なこと。
圧倒的な構成力とスピード感を堪能すべし。
夜更けに一人で読むと痺れます。
あと、名刺に書かれていたURLね、ああいう試みも面白いね。
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後書き的なものも。
個人的にはあれで十分だったのだが。

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こちらは一緒に持って帰ったアコギ。
普段全く弾かないから持って帰ってもいいよ、とのこと。
Gリースとか今の私をKばんに詰めて、とかで使っていたギターですね。
夜更けにスライドバー使ってウルトラ・インチキ・ギターを弾いていると、
ミュージアムのカエル男よりも恐ろしい、との噂が。
by zhimuqing | 2014-08-19 00:28 | La Sombra Del Viento | Comments(0)
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