最前列はフォー・レイディーズ・オンリー

一昨日、NHKKKのBSットでやっていた「The Covers」、
田島貴男が出るとのことで、初めて見たのだが、
真っ当な歌を真っ当に歌う、至極真っ当な音楽番組。
「接吻」の弾き語りに加え「勝手にしやがれ」と「プレイバックPart2」。
これまで馴染みが薄かった「プレイバック」に痺れた。
山口百恵の曲は凄いものが多そうだ。一度しっかり聴いてみてもいいかも。
(沢田研二の曲は結構知っているのだ。)
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関根勤に似ていると言われているが、
むしろ関根勉がモノマネする藤岡弘に似ている気が。
いずれにしても大層味わい深いお顔で、いい感じ。

ということで真っ当な歌つながりで、ブルーノートでエリック・ベネイですよ。
親しくさせていただいているhide兄さんに誘われ、急遽見に行くことに。
近作の好調さは十二分に判っていたのだが、結構頻繁に来日するし、
値段との兼ね合いもあって、本物に触れるのは実は初めてなのだ。
で、結論から言うと、大正解!非常に満たされた気持ちに。
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まずは、一流どころなので当たり前なんだけど、演奏が良い。
コーラスにはプリセット音を使ったりもしていたが、不自然にならない程度。
4リズムに女性のコーラスで過不足なく盛り上げます。
ちなみに女性コーラスのキャンディス嬢はニーヨとサインを交わしたとのこと。
この才能をニーヨに取られてムカついているんだ、とはベネイの弁。

ドラムとベイスはここ数年ベネイと行動をともにしているコンビで、
ベネイのこれまでのところ最高傑作の『Lost in Time』にも参加。
ケムもそうだが、アルバム作りとツアーのバックを固定する心意気に
私なんか凄くうれしくなってしまうのだ。
ドラムのジョン・マクヴィッカーはしっかり叩くし、細かいフレーズを入れても、
グシャグシャせずに、スペースを大きく感じさせて、実に心地よい。
そこに引き算を極めたベイスが合わさると、勝手に腰が動きますね。
あのリズム隊だけで今夜はドントストップで踊れますな。

ギターのスティーヴ・ベサニーは寡聞にして初めて聞く名前だったのだが、
地味に派手なソロも悪くはなかったが、
歌に合わせてこっそりと炸裂させるバッキングの技の映えること映えること。
シンプルで小気味の良い単音カッティングももちろん、
デイヴィッドT的な星屑アルペジオが突然入ってくるので、たまりません。

ベネイは流石に日本慣れしているので、客あしらいもうまい。
よくある、本国並みに客に歌わせようとして盛り下がるなんてこともなし、
MCの反応が悪い時もさらっと流して、1曲1曲もコンパクトにまとめて、
次から次に繋げて観客を飽きさせない。
軽めに歌っているようだが、声と節回しに艶とバネが効いていて
やはりカッコよく、並大抵のシンガーではないことが良くわかりますね。

地声ではギリギリの線まで攻めてこない印象もあるが、
必殺技の太くて艶やかなファルセットでの攻撃ではその印象も一転。
大名曲"Sometimes I cry"でのスリリングな展開に
思わずコブシを握り締めてしまったのは、私だけではないはず。
たまたま目が合った隣のテーブルのブラザーは私を見て、
これやがな、これを聴きにきたんや、って感じで自分の胸を叩いていたが、
私も全く同じ気持ちです。
ちなみにこの曲とメイズへのオマージュだといっていた"News For You"の2曲が
個人的なハイライトでした。
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ステージのセットリスト。
こんなに曲をやったのか?
あっという間だったので、体感の時間は30分ぐらい。

まあ、それにしても男前で有名なベネイですからね。
会場の女性陣は視覚と聴覚で攻撃されて、皆さんもう目がトロトロですよ。
私の席はhide兄さんのお力?で最前列ど真ん中の最高の位置だったのだが、
ステージが始まるとすぐに気がつきましたよ。
ベネイのステージの最前列は当然の助動詞「べし」で女性専用席。

40代のオッサンが一番前に座っていては、会場の女性を敵にまわすし、
何とかホリックな(だった?)ベネイさんも力が入らんだろうなぁ、と、
すぐに同じテーブルに座っていた女性陣に最前列を譲る我々。
大体ルックスも声もカッコいい、しかも元ヨメはハル・ベリーとなると、
基本的に気に食わないわけですが、男の私から見てもたしかにカッコよく、
何歩か踏み込まれると、私も抵抗できないかもしれん、と思うことはなかったものの、
まあ、色々なことを納得した一晩でした。
箱のキャパに合わなくなってきているとの噂もあるベネイですが、
次回も必ず観に行くぞ!&hide兄さん、今度は私が招待しますよ!
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by zhimuqing | 2014-05-14 22:28 | Funkentelechy | Comments(6)
Commented by hide at 2014-05-15 04:01 x
いつもと違うバツの悪さを感じながら目が泳ぐばかりのワタシでしたが、スマートに女子に譲るマゴノシンさん、流石です。…ケンドリックス様、和製ディアンジェロの椎名純平っぽくてカッチョイイ!
Commented by zhimuqing at 2014-05-15 21:35
>> hide兄さま

私はですね、あの短時間にベネイと2回握手して、
このままだと、アッチ方面(S2丁目とか)に行ってしまいかねないぞ!と、
危険を察知したので慌てて退避したまでです。
スマートに譲れたのであれば、ある意味女子力がアップしたのかも?
それにしてもhideさんの周りと仲良くなる親和力こそ素晴らしい。
おかげでいつも楽しめます!

おい、ケンドリックス君、hide兄さまが褒めてくれていますよ!
これは素直に喜べる感じですね。

ではでは。
Commented by ケンドリックス at 2014-05-18 08:48 x
ベネイ様いいですねぇ。今日あらためてlost in time 聞きなおしました。
hide兄様にほめてもらえてうれしかです。
いつか、お会いしましょう☆
Commented by zhimuqing at 2014-05-18 13:35
>> ケンドリックスさま

ベネイ様、lost in timeの次のアルバムの前半もかなりよいので、是非。
hide兄さんとは、青山でいつかご一緒しましょう!
Commented by ケンドリックス at 2014-05-18 20:43 x
lost in time で一番好きな曲は、3曲目の sometimes I cryです。
こんな曲うたってみたいですね。気持ちいだろうなぁ。
ぼくも、ファルセットで音量は結構でると思うんですが、言葉をわかるように発音するのが難しいんですよね(特に中音域)。それはアとかエの母音でファルセットを響かせるのが難しいからなんですけど、その辺ベネイ様は、流石というか素晴らしいですね。あぁ、痺れるなぁ。
Commented by zhimuqing at 2014-05-19 19:58
>> ケンドリックスさま

Something・・・は多分ベネイ史上、最高の曲でしょう。
曲自体が素晴らしいし、演奏も実は結構凄いのだけど、
やはりベネイの歌に尽きますな。
やはり地声よりもファルセットのほうが密度と濃度が高くてずっと良い!

ああいう曲をトコトンまで歌い詰めれば、歴史に残りそうなんだけど、
この人の場合、売れてしまうから、ポップな路線に戻りそうなのが、
少し懸念されたりもするのですが、新作は日本製作のポップスのカバー!
うーむ。そこは求めていないんだけどなぁ。
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