ちょっと前にQティップとバスタ・ライムスが出したミックステープは
基本的にATCQやソロ作での共演をピックアップしたものに
新曲を加えたものだけど、それでも無料というのは素晴らしい!
ティップが絡んだ曲はさすがにリズムのダイナミズムの付け方、
符割りだけでなく、音の質感も含めて、が素晴らしく、
ああ、この音が好きで良かった沁々と感じ入る訳ですね。
それにしても、2MCの名コンビが数あるヒップホップ界、
Qティップとバスタ・ライムスだけでなく、私の思い付く中でも、
ファイフ、タリブ・クウェリとモス・デフ、アンドレとビッグボイ、
あとはレッドマンとメソッドマン、レイクウォンとゴーストフェイスなんかが
すぐ浮かびますが、そんな中でもQティップとバスタ・ライムスの
コンビネーションは群を抜いているのではないか?
リズムを自在に乗りこなし滑らかな滑空を見せつけるティップ、
空間の伸縮と凝縮と爆発を自在に操るバスタ。
そのフロウや声質の違いと組み合わせ、互いの対比の魅せ方に至るまで、
ここまでお互いの強みを活かしあうコンビも珍しい。
ソウル界で見渡すと、古くはデイヴィッド・ラフィンとケンドリックス、
デルズのマーヴィン・ジュニアとジョニー・カーター、
最近だとKCとジョジョのヘイリー兄弟なんかが即座に浮かびますが、
お互いの長所を組み合わせて、凄味が引き出されるとなれば、
男女の組み合わせだけど、マーヴィンとタミー・テレルなのかな。
あと、やや反則気味だが、器は違うがマイルスとコルトレーン、
もしくはパーカーとガレスピー、このクラスになってしまうと、
流石にティップとバスタ組と言えど、ちょっと比べるのは問題があるな。
そんなこんなを考えていると、なんだかキン肉マンの超人タッグを
思い出したりもするのですが、ちなみにあのシリーズでは
モンゴルマンとバッファローマンのコンビが好きでした。
ま、どうでもいい話ですけどね。
そんな感じで、話を戻すと、ティップとバスタ、
二人とも新作を準備しているとのことなので、
バスタの体型が大幅に変わっていて昔のヒップさがなくなってしまっても、
ティップの完璧主義でいつまでも新作が出来そうになくても、
なんというか、来年の発表がとても楽しみですね。
ティップには是非ともサディークとDとのコラボを、
バスタにはモスデフの1stで魅せたような、ああいう凄いのをお願いしたいです。
あ、そうそう、どこかのDさんみたいに出る出る詐欺だけはやめといてね。
それにしてもバスタの変わりようにはグウの音も出ない。
このころは最高だったのだが。