これは期待通り!!

ということで、話題(ですよね?)の待望の≪Red Hot + Fela≫!
私の宝物≪Red Hot + Riot≫から11年!ついに続編が!
前作よりもはるかに地味なメンツで固めているが、
内容はこれまたなかなか素晴らしいものだ!
e0147206_45424.jpg
フェラ亡き後、アフロビートを演るバンドはそれこそ山ほど出てきたが、
そこそこ良くても、心底ああっこれは凄い!と満足できるものはほとんど無く、
新しいバンドを聴くのだったら、フェラ・クティを聴いた方がいいのでは?というのが、
正直な感想だったのですね。
そんな中で、≪+Riot≫、フェミ・クティがソウルクウェイアンズと作った曲、
それにトニー・アレンとジミー・テナーのコラボ作、さらに言えば、
ジャイルズ・ピーターソンがキューバで作ったカバー曲ぐらいですかね、
心惹かれたのは。
(ライブに関して言えば、シェウン・クティの昨年のライブは素晴らしかったけど)

そんな訳で、待望の≪Red Hot+≫シリーズなのですけど、
メンツは地味だとは言え、クエストラブやアンジェリーク・キジョー、
トニー・アレン、さらにバロジの名前まで連なっているとなると、
これはもう期待せざるを得ないではない訳ですが・・・。

アフロビートの強靭な骨格を乗り越えていこうとするリズムもの、
群舞するカラフルな衣装と声音を再現するアンビエントな音、
あの厚みと殺気と咆哮を他の音で描き出そうとする試み、
そのいずれも、今の私にとって偉く説得力があるもので、
それはそれは実に楽しい音になっていましたね。

選曲された曲は割りとよく知られた曲が多いが、
各楽曲がバラエティに富んでいて、フェラ・クティの残した音楽が
光を当てる角度次第で輝き方が変化することを示していますね。
冒頭からラストまで曲の並べ方も素晴らしく、マジカル・リアリズムが
爆発する全盛期のマルケスのページをめくっている感じに近い。
歌、というか声そのものが印象に残る曲が多いのがうれしいですが、
それはフェラ・クティの強いところでもあったなと改めて痛感。
クリアー過ぎず、汚し過ぎてもいない音質も良い。

ファンキーなトラックが良いのは、アルバムの性格上、当たり前だが、
それでも実にカッコよく刺激的な音が並んでいる。
オープニングからいきなりこちらの期待を超える音を出してきたバロジ、
クエストラブのガサガサしたドラミング(曲が始まった瞬間、鳥肌が立ったぞ)と
いつもパンチと切れ味と艶やかさが同居するアンジェリーク・キジョーが
際立つM②の冒頭の2連発であえなくノックダウン。
e0147206_4528100.jpg
一部で性格悪いとか言われているバロジ、
私は新作をずっと待っているのだ!早く出せー!

アンチバラスの別働隊Superhuman Happinessのルーク・オマーレイと
ライアン・フェレリアのギターが暴れるM⑦は音圧めっちゃ高めで、
全体に溢れる馬鹿っぽさが愛らしいし、ケニアのバンド、Just A Band が
Superhumanのメンバーやサーラーのオンマス・キースとやっているM⑩は
キースによるレゲエ風味のベースも実に美味だけど、
マイルズ・アーンツェンの筋肉質なハイハット捌きがもうたまらん!
アンチバラス、個人的にそんなに評価していなかったけど、
ベースは昨年のドクター・ジョンのアルバムでの演奏が素晴らしかったし、
こんなドラムがいるとなると、完全に私の耳がおかしかったのだと
認めざるを得ないですね。
e0147206_462817.jpg


トニー・アレンvsバロジの名が目を惹くM⑨はアレンのドラムは
相変わらず物凄いですが、ベースが私のあまり好きではないというか
苦手としているビル・ラズウェルなのがなんとも勿体ない。
ファンキーなフレーズではあるけど、何かが違うかな。
パラディーノ先生が弾いていたら、間違いなくもっと凄かったのに。

一方、ダンサブルでない(本当はダンサブルだけど)曲もおしなべて良いのが
なかなか嬉しいところですね。
透明標本にしたアフロビートのカルシウムを珪素に置き換えたようなM③は
これまた乱舞する声が美しく、群舞するダンサーの姿が瞼に浮かぶようだし、
オンマス・キースがフェラを宇宙に持っていたようなシンセ・ソロを聞かせるM⑤は
アフロビートを完全溶解して声に落とし込んだような趣がある。
e0147206_475956.jpg
オンマス師匠、この人も救世主の一人でしょう、はい。

4弦楽団+口笛による、まさかの編成によるM⑦は
アフリカ80とはまったく違う編成なのに、音の切り口から
ドロリとシュラインの芳香が漂うのが不思議だ。
マイ・モーニング・ジャケットによるM⑥は多分色々なバンドが
やろうとして出来なかったギターの響きによって、
フェラ・クティの厚みを描き出そうとしていて、これも興味深いですね。
バックのローズやオルガンがまたすこぶる良いし、
中盤以降の歌も実に素晴らしい!

ということで、もう少し聴きこめば、更なる発見がありそうな予感も。
まずは、12月に来日するという噂のアンチバラスを見に行く仲間を
探しに行くところからスタートかな?うーむ。
e0147206_484288.jpg
海の向こうでは、こんな楽しそうな催し物が!
羨ましい!
e0147206_4102537.jpg
このアルバムからもう11年!
発売当時、11年もディアンジェロの新作が出ないとは夢にも思わなかった!
[PR]
by zhimuqing | 2013-10-19 00:28 | Funkentelechy | Comments(0)
<< 里山とユヌスとエンデと たとえ胸の傷がいたんでも >>