誰か、クレジット教えてください!

巷で大変評判になっているこのホゼ・ジェイムズの新作、
昨年夏ぐらいからチラホラとニュースが伝わってきてましたよね。
Youtubeなんかで紹介されていた映像(“Trouble”)もかなり良かったし、
ピノ・パラディーノをプロデューサー(と勿論ベース)に招いて、
しかもクリス・デイヴやグラスパー、アンプ・フィドラーも参加、となると、
期待しないでおく方が難しい、てなもんだ。
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で、結論から言うと、これはなかなかの力作。
CDをかけて、10秒で気に入りました。
それだけに遠投力がどれくらいあるかは、今のところ分かりませんが、
今のところ、2013年度の新作で一番気に入っています。(まだ4週間だけど)

曲毎の参加ミュージシャンのクレジットがブックレットに記載されていないのが、
なんとも不親切なのだが、そのくせレコーディングのスタジオやエンジニアは
曲毎にしっかり記載されているのが、なんとなく面白い。
(ラッセル・エルヴァードとかラッセル・エルヴァードとか)
それだけに、音の質感は素晴らしく、私の好みですね。

≪VOODOO≫のアップデート版等との世評もあるのですが、
まあ、たしかに1曲目を聴くと、誰でもそう思いますよね。
パラディーノが久しぶりに魅せる、あの独自のタイム感、
仄かに揺らめくエレピ、アタック音を絞ったホーン・セクション、
隙間を存分に活かすドラム、その間を絶妙な力の抜き差しで進む歌。
完全にあの頃のソウルクウェリアンズの音に近い音像。
撚れた空間を折り曲げるクリス・デイヴのドラミングは
あの時のクエストラブよりも新しい感覚ですけど。
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この辺の曲、はっきりいって、猛烈に私の好みですね。
ピノ・パラディーノのこのプレイをやられると、私は完全に抵抗できないのだ。
曲作りにもパラディーノが参加しているM①、M⑧、M⑩はどれも最高だし、
グラスパー作のM④も≪BLACK RADIO≫の収録曲よりも良いかもと思うほど。
(というより、あのアルバムはベースが好みでなかったのだな、やっぱり)

とはいえ、ホセ・ジェイムズ、ディアンジェロとは、立ち位置と言うか、
曲に対するヴォーカルのアプローチが違うので、
トータルで見ると、似て異なる味わいかな。
グルーヴと渾然一体になりつつ、強烈な筋力で全体の音を引っ張るDに対し、
フレージングのエッジワークや声の響きで輪郭を露わにして行く、というか。
どちらが良いとかいうのではなく。
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プリンスの影響を感じさせるM⑦なんかもそう。
Dだったら、より肉体性を強調する仕上がりにしそうなところを
ストレートにメロディーの旋律を押し出してソウルフルに迫る感じで、
こういうところが、ジャズ系の人だな、と感じさせますね。
(実はジェイムズはミネアポリス出身なんですよね。)

アルバム通して、ドラムが実に刺激的なアクセントを加えていて、
単にメローなネオ・ソウルに留めていないのが、高ポイント。
全てがクリス・デイヴではないと思うのだけど。
ああ、クレジットが無いのが残念だ。

スライのあの曲風のM③もやはり良い曲。
一緒に合わせてベースを弾くと、至福の気分に浸れる。
エミリー・キングとのデュエットもドリーミーで気持ちいいし、
モロッコの歌手Hindi Zahraとのデュエットは気が付くと
中近東の風景が広がっていて、声の持つ力に驚かされる。
この路線も是非とももう少し進めてみてほしいものだ。
(この曲もベースはパラディーノですよね?)
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ということで、期待していた以上のアルバムで満足。
一発で気に入ったアルバムは耐久性に欠けることが多いのだけど、
多分大丈夫な気がしていますね。とりあえず、連続リピート中。
来日公演もあってどうするのだ?という話なのだけど、
この音と演奏が好きな私としては、やや迷うところ。
パラディーノにクリス・デイヴだったら、絶対に行くんだけどね。
(だからクレジット、いるんだって。しつこいけど)
後悔しないためには、行っておいた方がいいのは分かっているのだけど。

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肝心のDさん、新作99%出来あがったという噂がありますが、
去年も同じような話を聴いていた気がするので、気長に待ちましょう。
それにしても、≪VOODOO≫の密室的でかつ祝祭性に富んだ音、
あれは、やっぱりあの頃のソウルクウェリアンズでないと、
出せない音だったんでしょうね。
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by zhimuqing | 2013-01-27 00:28 | Funkentelechy | Comments(2)
Commented by hide at 2013-01-27 18:37 x
ホントだ!クレジットが無~い(>_<)アナログ盤も買いましたがもちろん無し。不思議です。いやぁ、やられました。イイっす。踏み入れてはならない領域に入っちゃったというか。(あまり誉めると次作も有ることなので止めときます。)エミリーキング、知りませんでした。ライブ、がぜん楽しみです。…飛びますが、先日のcameo,タイトルはnasty,&funkyです。prestige elite records も一つおまけに深いイイ話を。ロナルドと別れ、行くあての無いアンジェラに部屋を提供してくれた男前なステファニーミルズ。カッケ~(^o^)D様!もう待てません!!
Commented by zhimuqing at 2013-01-28 01:12
>> hideさま

ホゼ・ジェイムズ、やっぱりいいですね。
私も誉めすぎないように気を付けてみているのですが、
気を抜くと激賞してしまいそうです。
特にお気に入りは"Make it right"で、これまた気を抜くと、
この曲ばかりリピートしてしまいそうになります。
なんだかんだいって、ライブ観に行ってしまいそうですが、
その前におカネの算段を付けないと。
エミリー・キングもなかなかいい声ですね。

男前ステファニー・ミルズのいい話、これは激しくいい話!
スモーキー・ロビンソン夫妻の新婚時の危機を上手く収めた
アイズリーズの長兄オーケリーのいい人伝説を思い出しましたが、
それ以前に最近までアンジェラが別れていたことに気づいていなかった私です。

あ、ちなみにキャメオのライブ盤はどうやら私の持っているものと
同じもののようですね。
きちんと聴いていなかったんで、ちゃんと聞き直してみます!

ではでは!
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