謎は多い方がいい

中古のCDとか楽器、ゲーム、古着なんかを売っている、
リサイクルセンター?が近所にあるのですが、
まあ、言ってみればブックオフの大型店みたいなお店なんだけど、
ここの中古CD、実は馬鹿にならない。
おそらくこの近所に音楽好きな人、しかも私の好みに比較的近い人が
近所に住んでいて、時折この店でCDを処分しているようなのだ。

80年代後半~90年代前半のややマニアックなR&Bだけでなく、
最近ではタイムの再結成盤とかフェミやシェウン・クティなんかの新作が
AKBコーナーの向かいの棚にひっそりと置かれているのだ。

とはいえ、入荷直後、つまり件の人がお店に売り払った直後は
強気というか、高めの価格設定になっているので注意が必要だ。
一方で、このお店は見切りを付けるのも早いのが特徴でもあるので、
我慢と熟成?を的確に行うことがポイントです。

ただし安易に熟成させれば良いというものでもなく、
誰かが購入してしまうのだろうか、狙いをつけたブツが
無くなって(売れてしまって)しまうこともある。
対策として、陳列してある棚から勝手に他の場所に移動させる荒業もあるが、
店員さんが棚を整理した時にブツの行方が分からなくなるリスクもあるし、
お店が価格の見直しと変更が出来なくなる可能性もあるので、お勧めしがたい。
自分自身がどこに置いたか忘れてしまう可能性もあるし、
第一、店員さんにも迷惑がかかるしね。

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とまあ、そんなわけで、Akeeb Kareem のアルバムを発見してから
待つこと数ヶ月、無事に捕獲完了しましたよ。
Pヴァインの「BLACKER THAN BLACK」シリーズとして再発されていた
アキーブ・カリーブ、ナイジェリアのミュージシャンですね。
74年のセカンド・アルバム、「Tomorrow」。
全6曲30分強だが、渾然一体となって1曲の組曲を聴いているような感じ。

Soundwayなんかから再発されている音源を聴いてもそうだが、
この時代のナイジェリアの音楽シーンの多様性というか、
ごちゃ混ぜ具合はすごいですね。
根っこにはJB等のUSファンクの影響もあるのだけど、
そこから飛んできた種子がナイジェリア各地で勝手に芽生えて、
独自に進化(深化)しているような感じ。
国内言語が500以上あるという多民族国家であるナイジェリア故の多様性かな?

フェラのライバルだったオーランド・ジュリウスのバンド出身のAkeeb Kareem、
現在はイギリスで福音伝道師になっているらしいのだが、
流麗ではないが力強いイスラムというかアラブ風な節回しが
実はなかなか味わい深くて魅力的。
初めて聴いた時はややぶっきらぼうに聴こえるが、
繰り返し聴いているうちに、味に深みが出て来るとでもいいましょうか。
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今は大体こんな感じのようだ。

しかし一番魅力的なのは、その音作りですね。
このアルバムのために若手のミュージシャンを集めているのだが、
そのバンド名も実に最高だ。
「Blackman Akeeb Kareem and His Super Black Borgs」
スーパー・ブラック・ボーグス、いつか使ってみたい言葉であります。

6/8やアフロビート的であったりするゴツゴツしたリズムが魅力的だが、
その上でのたうちまわるギターとシンセが凄い。
アルバムの前半から気になるのだが、後半にかけてどんどん酷く?なる。
終盤の5曲<Esin Fun Fun>、6曲<Call Me Blackman>は
ビニョビニョウネウネとうねるシンセはカリーム自身によるもので、
バーニー的でもあるのだけど、もっと洗練されていなくて
脊髄反射的に音が出ている感じが大変プリミティブで極めて私の好み。

もっと魅力的なのが、のたうちまわるギター。
数年前に1stと2ndが再発されていたラゴスのアフロロックのトリオ、
BLOのギタリストであるバークリー・ジョーンズ!が参加、
はっきり言って、自身のアルバムよりもずっとカッコイイ。
もう一人はMartin Amenechi(読めない)。
この人の経歴は今のところ不明。
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ファズとフェイザーをガンガンにかけたアグレッシブな音、
腰で弾くリズム、これまた考える前に筋肉が反応したようなフレーズ、
古代アフリカから銀河系へと続きそう。
フレーズがとか、音色が、とかでなく、音に込められた殺気とユーモアが
エディ・ヘイゼルを彷彿させますね。実に素晴らしい。
とはいえ、BLOのアルバムではそこまでではないので、
これはカリーブの指示や指導、シンセの強い影響下にあった故と
考えても良いのかな?
あるいは、Martin Amenechiの技なのか?

その他の参加メンバーに関しては、そこまで調べが付いていないけど、
おそらくは無名の若手なのかな?
いずれにしても、ナイジェリアの情報はネット上でも少なく、
分からないことだらけですね。
Soundway等から出ているオムニバス盤のクレジットあたりも
必死で見ていくしか、解読方法はなさそうですが、
今のところ、そこまでの情熱と時間がないのが残念?だ。

クレジットの中で興味深いのは、Zee Tee and Simbola Ishola (JOY)。
スピリチュアル・アシスタンスと書いてあるのは、
やはり宗教関係者なのかな?
この辺もやはり良く分からない。
でも、謎は多い方が楽しいので、これでいいのでしょう。
近所に住んでいる音楽の趣味が近い人の正体と同じようにね。
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by zhimuqing | 2012-10-01 19:28 | Funkentelechy | Comments(0)
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