GCもSSももっと頑張るように!

まずは音質、もっと正確には音響かな。
ドクター・ジョンに似つかわしいものになっている。
とりわけドラムとベースの音は素晴らしい。
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ドクター・ジョンの近作は常にアヴェレージを軽く越える出来ではあったのだが、
一つだけ気に入らなかったのがクリアー過ぎる音色。
妙にツルツルした肌触りがドクターの音楽、特にボトムの座り心地を悪くして、
ガンボの湿地帯へ心身共にじっくり浸るのを妨げていたと感じていただけに、
この音作りをしてくれただけで、OK!
ダン・オーバックさん、素晴らしい仕事ぶりだと評価してもいいのでは?非常感謝。
この音で、『デューク・エレガント』なんかを再録音してほしいものだ。

肝心の音楽も最高だ!
初期の『グリグリ」の頃のアシッドでサイケな音に戻ったという意見が多いようだが、
個人的にはむしろニューオリンズの魅力である「ごった煮」が全開になっていることが
一番のポイントだと思うのだ。
カリブ海の北の玄関口としてのニューオリンズ、
それもジム・ギャリソンに滅茶苦茶にされる前の酸いも甘いも噛み分けた
あの時代のニューオリンズがそのまま現在に繋がった理想郷を思わせる音像。
そういう意味では、現実と異境の境目がごちゃごちゃな『グリグリ』に
確かに近いものがあるといえるのだが。
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あの時代から続いてきた世界での、しかもヴードゥーの司祭ともなれば、
カリブからアフロへの道がそこに示されている訳で、
アフロなリズム、特にドラムが前面に出て来る曲は特にコーフンさせられる。
ベストはオリシャの神々を連呼する8曲目エレグアかな、現時点では。

全編で素晴らしいドラムとベースを演奏するのは、
Max WeissenfeldtとNick Novshon。(読み方が良く分からない)
Weissenfeldtはヘリオセトリックスやホワイトフィールド・ブラザーズのドラマー、
それを知ると、ああ成程成程と膝を連打、ここでの素晴らしいプレイも頷ける。
ベースはNovshonもアンチバラスとかで有名な人であるし、
今回のプロデュースにあたり、ダン・オーバックの人選は実に的確だ。

アタック音よりも低音の密度を重視したホーン使いも良いし、
コーラスも絶妙だし、なによりもドクターも元気一杯なのも良い!
収録曲が10曲と少なめなのも好感度高いですね。
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御大は71歳、オーバックからプロデュースの打診をされて、
ブラック・キーズってどんなんじゃい?って孫に聞いたらしいのだが、
グリグリとかガンボとかライトプレイスとかバック・トゥとかに匹敵する名作を
作り上げたのは大したもんだ。
GCとかSSももうひと踏ん張り見せて下さいよ!と脱線しつつ、
我が聖書の一つ、ドクターの自伝を再読している今日この頃なのでありました。
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by zhimuqing | 2012-07-25 00:28 | Funkentelechy | Comments(0)
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