佛跳牆のごとし!

ということで、遅ればせながらクァンティックを。
アリス・ラッセルとの双頭アルバムですが、これはこれは。
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クンビアとかソウルとかラテンとかダブとか、
様々な音が入り混じっているのだけど、
それぞれ素晴らしい傑作だった前2作に比べても、
出てくる音の波の中で、音の混じり具合の境目が感じ取れない。
どこの国の音楽でもないけど、各地の音楽へ確かに繋がっている。
時間をかけてじっくり鍋で煮込んだ上での良質な上澄み、とはいえ、
コクや旨みもタップリ、実にエレガントです。
まるで福建省南部で食べた佛跳牆のようだ!

軽やかに転がるリズム隊はコンボ・バルバロ。
やや乾いた質感の中でグルグルとトグロを巻くような殺気が
うっすらと漂ってくるのは前2作同様だが、
微量成分としての空気への溶け込み度合いは更に増しているか?
ウィル・ホランド自身のギターやアコーディオンもいいが、
うらぶれたピアノとヴァイオリンに絡みつくコンガの粘り腰も聴き応え満点だ。
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その音像と絶妙なマッチングを見せるアリス・ラッセルの歌がまた良い!
煤けた、ほろ苦い声がバックの甘みを引き立てる。
声が「黒い」訳でもないし、声を張り上げるのでもないが、
力みのない、たゆたう節回しがバンドの音とあいまって、なんともソウルフル。
イギリス人の女性ヴォーカルで、ここまで惹きつけられたのは、多分初めてだな。

なによりも全体の音質というか、音の質感が好みなんですね。
コロンビアのスタジオで録音したのだろうけど、
スタジオに漂っているモヤモヤをうまくパッキング出来ているのでしょう。
ヴィンテージな肌触りなのだが、わざとらしくもない。
大変気持ちよく、なんとも羨ましい音ですね。
多分、今が最盛期というか、旬というか、食べ頃なのだと思うクァンティック、
何はともあれ、一刻も早く日本に来てもらわなければ!
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by zhimuqing | 2012-07-03 20:28 | Rumba DE Manbo! | Comments(0)
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