ハードコアなヴィンテージもの

RZAの映像 → タランティーノ の連想で
ここ最近本棚からエルモア・レナードを引っ張り出している今日この頃。
久しぶりに読むレナード、やっぱり面白いです。

「五万二千ドルの罠」「スティック」「グリッツ」と続けざまに3連発、
話の組み立て自体が面白いのが言うまでもないけど、
登場人物のディテイルの作りこみが凄い。
エチオピア出身の黒人がラスタのカリブ人に信仰されてしまったり、
サンテリーアに熱心なキューバ人のギャングが出てきたりと、
随所に散りばめられる設定に、いちいち盛り上がる私がいます。
軽いといえば軽いのだけど、映像が目に浮かぶだけでなく、
登場人物が活き活きと脳内で喋っているように感じさせるのが、
エルモア・レナードならでは。
だもんで、映画化したくなる気持ちは良く分かるのだけど、
映画以上に映画らしいレナードの小説はやはり難物ですね。
ゲット・ショーティーもジャッキー・ブラウン(ラム・パンチ)も
やっぱり小説の方がずっと面白いもんね。

とはいえ、レナードの小説もル・カレなんかと同じように
絶版になっているものが多いようなので、
この辺も手に入るうちに、まとめて入手した方がいいのかもしれないな。
家にあるレナードをもう一回読んだ後に、リストの作成にかかるとしよう。

さて、サンテリーアといえば、アルバム『Top Percussion』ですね。
先日入手したティト・プエンテの名盤の誉れ高いアルバム。
ラテン・パーカッションを語るのだったら、これを聴いていないと
完全にモグリだといわれている、パーカッション中心のアルバムが
プエンテには2枚あり、1枚が1955年の『Puente in percussion』、
もう1枚が58年の『Top percussion』なのですね。

この2枚、今聴いても、かなりハードコア!
特に『Puente in percussion』はピアノもホーンもいない、ベースも少しだけ。
ティンバレス、コンガ、ボンゴ、カウベル等がメインというか、
ほとんどそれしか入っていない、無駄な肉を落としたというより、
ほぼ骨格標本のような作りで、凄まじくハードコアですね。
数年前再発されていたのだが、気がつくと廃盤になっていましたので、
慌ててドイツから中古を購入。値段は安かったのだけど、送料が高く、
個人的な予算ギリギリの価格でした。(残念ながら2000円オーバー)
ドイツから届いたCDのジャケはどうにも垢抜けない。
オリジナルのカッチョいいジャケのCDが欲しかったが、
まあ贅沢は言いますまい。


ウィリー・ボボ、モンゴ・サンタマリーア、パタート、そしてプエンテの
壮絶なパーカッションに大興奮させられますね。
どうしても、プエンテのティンバレスが音色的にも分かりやすいだけに
目立つのだけど、聞き込めば聞き込むほど、味わいが増していくことは
今の段階でも断言できますね。
とはいえ、聞き手をかなり選ぶアルバムではあるとも思いますね。

で、その続編となる『Top percussion』、こちらは普通に入手できるけど、
やはりハードコアなことには変わりはありません。
冒頭の6曲(A面)はサンテリーアの儀式をスタジオで再現したもの!
もちろん、プエンテなりにアレンジしているのだろうけど、
サンテリーアの音楽をそのままアルバムにするという発想自体が
良い意味で良く分からない。
今となっては有り難い限りだけど、50年代後半のプエンテ、
脂が乗り切っているだけでなく、実に意欲的で革新的だったのですね。

ちなみに、このA面の6曲、コール&レスポンスが実にかっこよく、
家で練習して、子供達と3人で歌えるようになると凄く楽しそうだけど、
真似してみようと思っても、なかなか出来ない、というか、
シンプルに聞こえるけど、実は複雑。簡単には習得出来なさそうだ。

B面のほうは、プエンテのティンバレスが火を噴く演奏がテンコ盛り。
『Puente in percussion』よりも、サービス精神が多目に感じられるので、
やや分かりやすい演奏かな。
テクニックに裏打ちされた猛烈な演奏であるのだけど、
これ見よがしなテクニックのひけらかしに感じないのは、
グルーヴに溢れていることと共に、ルーツに対して真摯な想いが
その根底にあるからなのだろうと、思ってしまうのであります。

プエンテの素晴らしく華麗なティンバレスを聞かされると、
どうしてもこの音色が欲しくなってしまう。
スティック裁きが重要な楽器なので、
ここはモヤーン氏辺りに導入をお願いしたいところであります。
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by zhimuqing | 2012-04-16 18:28 | Rumba DE Manbo! | Comments(0)
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