緻密で有機的な仕事に興奮する

出張で鹿児島に行ったのだけど、大隈半島を南下したり、
我がルーツの一つである川内の近辺まで北上したりで、
移動距離も長くて疲れましたが、鹿児島は緑も深いし、
農畜水産物は豊富だし、ご飯も美味い。
川内にある原発は「運転手の資格無し©プリマクさん」の九電だけど、
今のところは大事故もおきていないし、放射線量は低い(関東よりも)。
雨が降っても、あまり気にしなくても良いし。
今すぐ移住したくなるのだけど、仕事が無さそうなところと、
バンド人口が少なそうなところがネックかな?うーむ。

さて、ここ1ヶ月ほど、ずっとリー・ペリー関係を漁っていたわけですが、
旅館の部屋で聴いたマイロンの3枚目がズドーンと沁みてきて
この3日ばかりマイロン&ザ・ワークスをエンドレスで聴いている私です。
メンバーはマイロンの(歌、g)、ンデゲオチェロ(b)、
ロバート・グラスパー(el-p)、チャールズ・ヘインズ(d)。
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もともとミシェル・ンデゲオチェロのベース目当てで購入したこともあり、
これまでベース:マイロン:ドラム=85:10:5の割合(当社比)で聴いていたが、
出張時に使っているiPod用の簡易スピーカーで改めて聞くと、
ロバート・グラスパーのエレピの凄さが際立つかな?
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このアルバムは凄く良さそうだ。

音のスペースを活かすことで、より雄弁な表現を産む、という
黒い音楽の系譜の中で綿々と引き継がれてきた流儀の最新鋭。
以前は細かく叩きすぎかな?と考えていたヘインズのドラムスは
実はグラスパー、ンデゲオチェロ、そしてマイロン自身のギターと
メンバー間の阿吽の呼吸の中で化学反応を起こしながら、
有機的に反応した結果であることが良く分かります。
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演奏者の自由度という部分で、果てしなくジャズに近いと言えるし、
メンバー間の阿吽の呼吸の中で、グルーヴを紡ぎだすという意味では
紛れもないファンクでもある。
しかも、そういう演奏でありながら、あくまでもマイロンの歌を
中心に据えているところが、これまたポイントが高くなりますね。
メジャーで発売されなかった(日本ではPヴァイン)こともあり、
ごく一部でしか話題になっていない(いなかった)のが、
なんとも残念なところ。(とはいえ、逆に愛着が涌く部分もあるけど)
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ちなみに、こちらが海外盤。

やはり目立ってしまうのは、D様のVoodooの路線を推し進めた
猛烈なファンクで、ンデゲオチェロのベースが隙間だらけのリズムに
絡みつく様はやはり圧巻。
しなやかにこのグルーヴに絡み付いていくマイロンの歌も◎。
ンデゲオチェロはサディーク、パラディーノと並んで
現在のファンクなベーシストの最高峰であることは間違いないですが、
音空間の解釈やリズムに対する自由なフレーズの組み立てでは
この人が頭3つ分ぐらい抜け出ていますよね。

一方、フォーキーでポップな曲も多く含まれているが、
3年前には結構違和感があったこの辺の曲も今ではバッチリ。
アレンジがよりフォーキーになっているが、元の楽曲としては
以外に2枚目に入っている曲に近いかも。
一聴ポップスっぽいのだけど、じっくり聴きこんでみると、
バンドの演奏が非常に緻密に構築されており、
これまた凄腕の仕事だと、ため息が出るばかりですね。
この辺の楽曲は巷?ではニューソウル風ということで、
スティーヴィーとかハザウェイと比べられているようですが、
先入観無しで聴いてみたほうが、良さが分かりやすいように思います。

それにしても、この素晴らしいアルバムを発表した後、
もしかしたら来日するのかな?と期待していたのだが、
結局特に音沙汰もないまま、3年が経っている。
マイロン、今どうしているのだろう?
またこのメンツで新作を出して欲しいのですけどね。
あと、ンデゲオチェロは早くこの路線に戻ってきて欲しいものだ。
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誰もが認めるスーパー・ベーシストなんだけど、
攻める姿勢が旺盛すぎるのが玉に瑕ですね。
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少しせせこましい印象があったヘインズだけど、
写真を見ると、音がバカでかいのではないかと思う私は単細胞。
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by zhimuqing | 2011-07-27 20:28 | Funkentelechy | Comments(0)
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