引越しを機に朝日新聞から東京新聞に換えたのだが、
なんというんですか、非常に爽快な感じですね。
毎朝読む度に感じていたストレスが全く無くなり、
そうだ、その通り!と膝を打つ内容がとても多い。
特に、復興にかこつけた増税策への懐疑的な姿勢や
原発に関する視点は非常に素晴らしく、
それだけでも新聞を換えた甲斐があるというものだ。
しかも購読料もずっと安いし。
さて、本屋に行って文庫本のコーナーに行くと
あの本が文庫化されて平積みされていましたよ。
後藤忠政「憚りながら」
経済ヤクザとして有名だった後藤組の組長が引退後に出した自伝。
S濃町の某巨大新興宗教との関係がはっきりと書かれているので、
単行本発売時には、なぜか大量買占めが起きて店頭から消えたので、
中古本にプレミアがついていたという曰くつきの本。
早くも単行本化されていたのか。
買うつもりはなかったのだけど、勢いで購入してしまった私。
まあ、印税は全額東北に寄付ということなんで、まあいいですけどね。
極道の半生を描いているということで、サクサク読めるのだけど、
若き日のチンピラ家業の部分は比較的面白いのだが、
日本屈指の経済ヤクザにのし上がってからの肝心のところには
ほとんど触れられていないので、なんだかぼんやりとした印象しか残らない。
まあ当たり前のことだろうけど。
全部フロント企業が勝手にやっていただけだ、
なんて言われても困っちゃうなぁという感じでしょうか。
某新興宗教との関係についても、当事者の口から語られた、という部分は
大きいのかもしれないが、特に目新しいことが書かれているわけでもない。
それにしても、単行本を慌てて買い占めるよう指示を出した人達が不思議だ。
そもそも熱心な信者はこの手の本を買わないだろうし、
仮に信者が読んだところで信じないだろうし。
買占めたことによって、結果的に世間に宣伝してしまっただけなのでは?
まあ、発行元の宝島社の作戦勝ちですかね。
ということで、期待させられたほどの本ではないのだけど、
小難しいことは書かれていないので、
新幹線とかに乗る前に買って読み捨てるにはちょうどいい感じかも。
それにしてもこういうのを読むと、無くなってしまったあの雑誌のことが
思い出されてしまいますね。
岡留編集長、頼むから復活させてよ、「噂の真相」。
「噂真」、今の日本に一番必要なメディアだと思うのは私だけではないはず。