今年下半期の目玉だと考えているCee-Loの新作、
12月発売予定だということで、首を長くして待っていたのだが、
突如発売が1ヶ月早くなり、いきなり発売されているので、驚きました。
多分置いてないだろうと思いつつ、東京駅にある小さいタワレコに行くと、
ひっそりとR&Bのコーナーに置かれていましたよ。
私の中ではグッディ・モブのイメージが強いので、
どうしてもヒップホップの棚を探してしまうのですけどね。
話は変わるが、APECの関係で首都圏の警備が
異常に厳しくて鬱陶しいこと、この上ない。
馬鹿みたいに警官がいて、からかいたくなってしまうのは
良いとしても、ロッカー全部封鎖するなよ!
楽器を預ける所が無くなってしまうじゃないか!
それはさておき、この新作、前作から6年も経っている訳だが、
この間、ナールズ・バークレーの誰も予想しなかった大ヒットを挟んで
まさに大物としてのソロ第3作目。
名盤の誉れ高い(ですよね)の1st、2ndからどのように進化してきたか?
非常に興味が募るところなのだ。
帰りの電車では目を皿にしてクレジットを眺めていたのだが、
サラーム・レミが5曲、フレイザー・T・スミスが4曲、
今をときめくブルーノ・マーズ、ジャック・スプラッシュが各2曲担当。
ネプチューンズやティンバランド、DJプレミアー等、
大物プロデューサーが名前を連ねていた前作に比べると、
かなり地味ではあるが、何と言っても気になるのはスミスの3曲。
なんとピノ・パラディーノがベースで参加!
で、かなり興奮しながら家に帰ったのだが、ウーン、微妙かな。
ナールズ・バークレーでの活動で完全に「歌手」になってしまったのか?
前2作にあった稀代のファンカティアーとしての底知れない輝きが
正直あまり感じられない。
もちろん歌手としてのシーローはソウルフル。
11曲目のサイケ直前のテンプスみたいな曲や
サザンソウルの精霊が木霊する12曲目の歌は
今時のシンガーにない、生々しさが素晴らしい。
この歌が好きか嫌いかと言えば、もうたまらなく好きだし、
例えば新人歌手として、初めてこの声を聞いたら
間違いなく大騒ぎして100点だ!と触れまわるのだろうけど、
シーローなんだから、このぐらいの出来だと満足できないですね。
ファンクもヒッポホップもブルーズもソウルもロックも全部一遍に
南部の教会のゴスペルの中で煮込んでみました、という音楽性を
もっと全開してほしいのだけど。
今回は上澄みをすくい取りました、という感じで、
勿論旨みは随所に感じるのだけど、旨みだけでなく
アクも全部一緒に出してほしいのだ。
全部混ぜて煮込みながら、ブラックネスの精霊を召喚することにかけては
ディアンジェロにも匹敵すると信じているのですけどね。
むしろ軽々と引きだしてきそうなところはD以上かもしれないし。
前作のサングラスには様々な表情が映っている。
こういう感じをおねがいしたい。
ということで、もうちょっと聞き込まないと分からないけど、
ポップな佳作ではあるけど、これだったら前の2作を聴くかな。
シーローも戻って、無事に再結成したグッディ・モブの方に
期待することにしようかな。
同じダンジョン・ファミリーのアウトキャスト関連と共闘してくれたら、
物凄く嬉しいのですけどね。
あとはジャネール・モネエとの競演かな、やっぱり。
と思ったら、すでに2ショットの写真を発見。
やはりジャネール・モネエ、素晴らしい!