外面を剥ぎ取れ!

初のインドネシア、出会う人出会う人、みんな凄い笑顔で
軽くカルチャーショックを受けました。
お隣の「微笑みの国」をはるかに上回りますね。
老若男女、みんな笑顔。(イミグレの担当者を除く)
すべからく笑顔であるべし。

笑顔の威力を改めて思い知らされましたのですが、
帰りの深夜便の飛行機で隣に座ったネシア人のお兄さん、
早々と寝付いたんですが、深夜にいきなりガバっと
私の手を握ってきたのには驚きましたよ。
寝ぼけていたのか、ぼんやりと私を見つめて
手を離して眠ってしまったのだが、
笑顔で返せなかった私はまだまだ修行不足ですね。

さて、本日ようやく話題の映画「ベンダ・ビリリ」をヨメサンと見に行きましたよ。
噂にも期待にも違わぬ素晴しい映画。
小児まひを患ったホームレスのミュージシャン達の力強さに圧倒されました。
e0147206_1115550.jpg
障害者のシェルターで暮らし、バンドのリハは動物園。
車椅子4名、松葉杖1名、健常者3名の8人編成。
ヘビーな現実に負けるどころか、笑い飛ばして
ひたむきに前を進んでいく姿が大変美しい。
バンド名「スタッフ・ベンダ・ビリリ」の意味、「内面を見よ」が
見事に体現されています。

肉体的に盲目である事は罪ではない。
しかし精神的に盲目であることは深刻なハンディキャップである
、という、
スティーヴィー・ワンダー様のお言葉を思い出した私であります。

なによりも彼等の奏でる音楽の力強さが良い。
タフでルードでロマンティック。
コンゴだけにフランコ&TPOKジャズのようでもあるけど、
リーダーのリッキーやココは74年伝説のJBキンシャサを目撃したそうで、
音楽的にもJBの影響を受けているらしい。
でも、どちらかというと、レゲエのほうが大きいですかね。

ベース・ラインやコーラス・ワークなんかには
レゲエからの直接的な影響がはっきり現れているけど、
映像から立ち込める空気感それ自体から、
70年代ルーツ・レゲエのタフな精神性がプンプンと。
それにしても、JBやボブ・マーリーの影響力というか遠投力は
本当に果てしないものがありますね。
e0147206_1131723.jpg
勢いに溢れる演奏は実はなかなか達者揃い。
かなり上手なベーシストは健常者だが、元軍人。
軍人なのだが、動物園で大統領の馬の面倒を見ていた人ということで、
軍人の世界もなかなか広いのですね。
ドラムもかなりの達人。

リーダーのリッキーとホームレスの少年ロジェの交流を中心に
映画のストーリーは進められていくんだけど、
この少年ロジェ、手作りの1弦楽器で奏でるフレーズ・音色が
なかなかブルージー。
e0147206_1143510.jpg
この少年の成長していく姿も映画の見所の一つ。
映画の最後はこのロジェの言葉で締めくくられるのだけど、
リーダーのリッキーならずとも、確かに未来を託したくなりますね。

他のメンバーもかなり面白そうでキャラも立っているので、
その辺りももう少し見たかった気もするのだけど、
そうなると通常の時間では収まりがつかなくなりそうなので、
仕方が無いですね。
私は、レコーディングの時にパーカッションを叩いている
少年ランディのその後が気になります。

実に清々しい気持ちにさせてもらう
あっという間の90分弱。
さっそくCDを買って帰りましたよ。
音だけで聞いても、やっぱりカッコいい。
より優雅で、タイトな印象を受けますけど、
今年聞いた音楽の中でも屈指の好盤です。
e0147206_1124161.jpg
でもやっぱり、映画で見た凄さは生で見てこそ、という気もするので、
急遽11日の野音に行く事に決定。
チケットなんとか残っているようで、良かった、良かった。
うーん、実に楽しみだ。
e0147206_1145656.jpg

[PR]
by zhimuqing | 2010-10-02 23:28 | Funkentelechy | Comments(0)
<< カバンにつめられる コレクター魂を満足させられる >>