山脈の踏破は困難を極めるのだ

ティト・プエンテのTICOの超初期の78回転SP盤のコンパイル盤、
いつでも買えるだろうと高をくくっていたのですが、
気が付けば廃盤ということで、慌ててVol.3を買いましたよ。
すでにアマゾンなんかでは足元見たぞ価格になっていて、
なんとか定価?的なラインで買うことが出来たのですけど、
非常に危ういところでした。
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このシリーズ、本当にありがたい。
世界遺産なので、早期に復活を希望します。
あと、TICO音源の残りを順番にリリースしてくれないだろうか?
なんだったら、まとめてボックスでもよいっす。


それにしてもブラジル盤なんかもそうだけど、
ラテン音楽全般、レーベルの権利関係が複雑なのか?
すぐに廃盤になって市場から消えたり、配給されなくなったりで、
油断も隙もないというか、コレクター殺しというか、
全く困ったもんです。
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そんな訳で一向に進まないプエンテ山脈攻略ですが、
というのも素晴らしすぎる音源にかまけているからなのですね。
100枚以上アルバムを出しているプエンテ王の中でも、
正真正銘1,2を争う名盤、『Dance Mania』、
しかも拡大盤で、続編vol.2や未発表曲も含む全45曲。
聴きこめば聴きこむほど、新しい発見が見つかり、
なかなか他のアルバムに手を延ばす気になれないのだ。
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全方位的に完璧なこのアルバム、唯一の弱点はこのやる気のないジャケット写真。

プエンテのアレンジが素晴らしすぎて、曲はそんなに複雑に聞こえないのだが、
細かく聞いて行くと、様々なところに小粋な仕掛けがたくさんあって、
ベースを合わせて弾きながら1曲1時間ぐらい聴いていても
飽きるどころか、スリリングさが増していく、というある種麻薬的な音作り。

バックは、ラテン音楽にそんなに詳しくない私でもよく知っている名手揃い。
レイ・バレット、レイ・ロドリゲス、ウィリー・ボボ、サントス・コローン、
モンゴ・サンタマリア、ロベルト・ロドリゲス、カンディード等等。
もう盤石で、ゴージャスで、スリリングな演奏です。

特にリード・ボーカルのサントス・コローンなのだが、
高めの声に哀愁が滲む歌がとても印象的。
この声がこのゴージャスな音にまた良く合うのだ。

パーカッション聴いているだけでも大興奮だが、
絶妙なホーンセクションのアンサンブルにも燃える。
ベースのロベルト・ロドリゲスの絶妙なスペースの取り方にため息が出るし、
ここぞという時に来るプエンテのティンバレスに痺れまくる。
あと、プエンテのヴィブラフォンも最高にクールでヒップ!
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特に『ダンス・マニア』にもともと収録されていた12曲、
これは至高で究極の12曲でしょう。
文句を付けるとしたら、格好良すぎるところぐらいでしょうか?
「3-Dマンボ」はどこが3Dなのかよく分からないし、
「ホンコン・マンボ」もどのあたりが香港なのかは良く分からないけど、
ただその素晴らしい音に圧倒されるのですね。

それにしても、音を聞いているだけでも燃え上がるこの時期のプエンテ大王、
生で見ていたら、間違いなく失神でしょうね。
最晩年、亡くなる1カ月ちょっと前(ちょうど77歳)の時の映像を見ても、
物凄く興奮してしまいますからねぇ。
タイムマシーンがあったらどの時代に行くか?ってよく話をしますけど、
50年代後半のニューヨークはパラディウムも一気に浮上してきて、
またまた議論がつきないことになりそうな、そんな感じですね。
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プエンテにかかれば、オスカーも陥落ってなもんだ。

しかし、プエンテ山脈、恐るべし。
踏破が難しいことは覚悟していたが、面白すぎて本当に大変そうだ。
明日からの長期出張はこのアルバムだけでも乗りきれそうだ。
お次は『Cuban Carnival』か『In Percussion』か?
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完全に余談だが、ラテンの名手には、レイ・なんとか、と言う人が非常に多く、
ムスメの名前と被ってしまうけど、それもなんとなく嬉しく感じたりして。
ティンバレスを練習させようか?等と軽く目論んだりする今日この頃。
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by zhimuqing | 2010-08-29 23:23 | Rumba DE Manbo! | Comments(0)
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