2009年度を振り返って

38歳になっての初ライブは本人は納得できない出来なのだが、
知らない人達に褒められて少しだけいい気分。
もう、みんな褒め上手なんだから。褒め殺しの年末。

さて、2009年度を振り返ろうという目論見です。
音楽(CD)に関しては、例年にも増して新譜を聞いていないな。
特にR&B関係、触手が動きそうなものがほとんどなかった。
そんな流れの中での、極私的ベスト10はこんな感じ!

1. Michael Jackson 『This Is It』 (映画)
2. 『Giles Peterson presents Havana Cultura』
3. Raphael Saadiq 『Live From The Artist Den』 (DVD)
4. Jimi Tenor Tony Allen 『Inspiration Imformation』
5. Carlos Nino & Miguel Atwood-Ferguson 『Suite For Ma Dukes』
6. Sa-Ra Creative Partners 『Nuclear Evolution: The Age Of Love』
7. N'dambi 『Pink Elephant』
8. Los Amigos Invisibles 『Commercial』
9. Curtis Brothers Quartet 『Blood Spirit Water Land Freedom』
10. Nat King Cole 『Re:Generations』


どうだ!このファンクネス滴るラインアップは!と言いたいところだが、
世間一般的に言うところのファンクとは10光年ぐらい離れているかも。
でも、ワームホールですぐそこにつながっていると思うのだ。

1. Michael Jackson 『This Is It』 (映画)
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何といっても、今年は6月26日の衝撃に尽きるわけで、
半年(もう半年!)経った今でも、ふと涙腺が緩みそうになる。
激しく進む再評価を商業ベース云々と批判することも簡単なのだが、
やはりこの機会にこれまで彼のことをよく知らなかった人にも
その姿が届けられることのほうが、大事なのだと思う。
まさに不世出の歌手、ダンサー、エンターテイナー。
あなたと同じ時代に生きていて良かった。ありがとう、マイケル。

2. 『Giles Peterson presents Havana Cultura』
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初めて聞く時に凄く良いと思った音楽は
意外にすぐ飽きることが多い中で、これは違いました。
演奏面に気を取られてしまうのだが、
やはりピーターソンのディレクションも良かった。
夜中にCDかけて一緒にベースを弾いていると
あまりの気持ちよさに、何回もリピートしてしまうという
秋以降の私の寝不足の主原因となった困った音楽でもある。

3. Raphael Saadiq 『Live From The Artist Den』(DVD)
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様々な条件が重なった中でのあの日のライブの印象が強烈。
ずっと好きだったミュージシャンだったが、
信頼に足る素晴らしいミュージシャンでもあることが
肌で実感出来たことが嬉しかった。
最近の温故知新といったプロデュース作も素晴らしく、
非常に新作も待ち遠しいのだ。

4. Jimi Tenor Tony Allen 『Inspiration Imformation』
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このインスピレーション・インフォメーションシリーズは
今年のもっとも素晴らしい企画でしょう。
その中で個人的にはもっともこの組み合わせに興奮した。
このシリーズ、まだまだ続けてもらいたいが、
3組の組み合わせにしてもいいかも。
ここにアンプ・フィドラーがいたら、と妄想している私です。

5. Carlos Nino & Miguel Atwood-Ferguson 『Suite For Ma Dukes』
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実は今年、私にとってはヒップホップ再発見の年でもありまして、
KMDとかギャングスターとかメインソース等を愛聴していたのです。
で、このアルバムはビルドアンアークのカルロス・ニーニョによる
Jディラへのトリビュート作品。
オーケストラだけで、ディラの作品をカバーしているのだが、
ものすごくヒップホップなのだ。
ファンクとはスタイルではなく、そこに込められたパッションであることを
潔く証明した名作。惜しむらくはミニアルバムであること。
今年一番好きなジャケットでもあります。

6. Sa-Ra Creative Partners 『Nuclear Evolution: The Age Of Love 』
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満を持した2枚組アルバム。
あまりの密度に窒息してしまう人が連発しているのだが、
その攻めの姿勢が非常に美しいのだ。
もっともっといける筈なので、あえてこの順番。
来年以降、サーラーやカルロス・ニーニョ、マルコム・カットー周辺から
もっと輝かしい音楽が生まれてくることを予感させますね。
この辺からはしばらく目が離せないか!

7. N'dambi 『Pink Elephant』
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いわゆる新録のソウル本道の音楽で一番印象に残った。
肉食系女子、草食系男子なんてのはどうでもよいが、
アメリカR&B界の男子も総じてパワーがないというか、
スケールが小さくなっていることは間違いない。
ちなみにレディシ、メアリーJ、アリシアはまだ未聴。

8. Los Amigos Invisibles 『Commercial』
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ベネズエラのポップ・ファンク・バンド。
軽いといえば軽いのだが、実にしぶとい。
下世話で何が悪い、という開き直りが痛快だ。
アルバムタイトルも「コマーシャル」。
そこらのトークボクサーよりもずっと痛快なザップ風もあり。

9. Curtis Brothers Quartet 『Blood ・Spirit ・Water ・Land ・Freedom』
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エディ・パルミエリのライブは今年見たライブでも指折りの内容だったが、
会場でベーシストのルーケス?・カーティスさんに買わされたCD、
まっとうなラテンジャズですが、結構愛聴しました。
ピアノとベース、ドラム、パーカッションのカルテット。
オーソドックスな演奏だが、何度も聞いてしまうスルメ盤。
ちなみにHMVでは最近買えるようになりました。

10. Nat King Cole 『Re:Generations』
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小唄系が好きなのはトムとジェリーの影響だったのか?と
ごく最近気がついたのだが、ナットキングコールも
上山師匠に聞かされて以来、大変好きになりました。
ピアノも勿論良いのだが、その滑らかな舌触り(耳触り)は
こういう今風のリズムに乗ると、更に際立ちますね。
ナットキングコールのようなバンドも少しやってみたい今日この頃。

ネットで海外から買う場合の値段と日本国内、特に店舗との値段の差が
あまりにも激しく、1枚1000円以上の差はザラなので、
なかなか面白そうなCDをすぐに買えない、という問題が浮上した1年。
そんなわけで、上記のレディ・ソウルやQuanticやThe Mackrosoft が
現時点でまだ未聴なので、ランキング出来ていません。
いっそ、ジャニスで全部対応するか、と思わないでもないが、
データだけでは不安になってしまう私は頭が固いのかな。

ということで、購入したCDは例年より少なめなのだが、
ライブは色々見に行きましたね。
結構良いライブが多かったのですが、ベスト5に絞ると、
こんな感じかな。

1. ラファエル・サディーク@ブルーノート東京 6月26日
2. エディ・パルミエリ@ブルーノート東京 9月23日
3. エディ・リバート@ビルボードライブ東京 5月9日
4. 有坂美香@代官山LOOP 3月12日
5. 梅津和時セッション@新宿ピットイン 3月15日


『ブルーノート好き』と弟に書かれた通り、
ブルーノートのワンツーフィニッシュ。
お金があればもっと見に行きたいライブあったんだけどね。
それぞれの感想は以前十分書いたので、ここでは省略。

気になったプレイヤーとしては、板橋文夫(p)、大儀見元(per)、
不破大輔(b)、立花秀輝(as)、芳垣安洋(d)、鈴木正人(b)あたり。
この辺のメンツを気軽に見に行けるのは東京ならではですね。

舞台関係はこの3つに絞られますかね。

・Sunday in the park with George
・第二回落語大秘演会 笑福亭鶴瓶
・イッセー尾形 一人芝居

・フットルース

全力で仕事に取り組む姿は美しいと思います。
この3つと言いながら、こっそり4つ入れていますが、
その辺は敢えて突っ込まないこと。
才能ある人が攻めの姿勢を続けることの凄まじさ。

そうそう、本、書籍関係はこの辺りか!

・板垣真理子 『バイーア・踊る神々のカーニバル」
・石田昌隆 『オルタナティブ・ミュージック』
・白戸圭一 『ルポ 資源大陸アフリカ』
・魚住昭 『野中広務 差別と権力』 ・・・少し古いけど
・エイモス・チュツオーラ 『やし酒飲み』 ・・・かなり古いけど
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板垣真理子さん、石田昌隆さんはそれぞれお話しできる機会があって、
それがまた貴重な体験でした。
それにしてもミュージックマガジンの内容の凋落ぶりはどうにかならんのか!?

あと、強烈な一撃だったのがセバスチャン・サルガドの写真展でした。
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本当に頭をガツンと叩かれた感じです。
まだまだ私の知らないところに物凄いものがあることを
心から実感出来て、そういう意味では嬉しい気持にもなりました。
(写真はつらいものでしたけど。)

さあ、来年はどのような音楽+αに出会えるのか!
未知の世界の探索はまだまだ続くのであります!
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by zhimuqing | 2009-12-30 23:51 | Funkentelechy | Comments(4)
Commented by プリーチャー at 2009-12-31 00:31 x
まってましたよー!!
8がちょっと気になります。itunesで試聴してみます。

いいわすれてましたが、先日遭遇した創設者もサルガドの写真展に行ったそうですよ。
Commented by zhimuqing at 2009-12-31 01:56
>> プリマク様

結局二人のセレクト、かぶりますね。
聴かなきゃと思ってまだ聴いていない音源を入れると、
半分以上かぶっちゃう可能性があるわけだからね。

それにしても普段聴いている音楽はジャズとかラテンとか
そういうエッセンスが多めのものが圧倒的になってきてて、
かなり表層的な意味でのソウルとかファンクから離れてきてることを
実感しています。
根っこの部分ではより近づいていると確信しているのだけど。

ところで、創設者のサルガドの評価はどげな感じでしたか?
何から何まで気になってしまう今日この頃です。
Commented by ロンマク at 2010-01-06 12:40 x
やはりの1位でしたね!!
他のランクイン作品また聴かせてください。

サルガド展みたあとのウエキンの考察(疑問)がずっと心に引っかかってて、その後もいろいろ考えされられます。
Commented by zhimuqing at 2010-01-06 18:25
>> ロンマク様

1位はやっぱりゆるぎないっすね。
他の作品は全部買っても大丈夫ですので、
早急に検討するように。

サルガドの写真展は本当に色々考えさせられるもので、
なかなか整理がつかないのですが、
多分これが答えだ、というものは出てこないのでしょう。
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